#101 🍼選択のための死🍼
午前2時の授乳室は深夜の高速バスのターミナルみたいに孤独で、そこにいる全員が同じチューリップ柄のパジャマを着て黄色いライトの下でおっぱいをあげたこと。
母乳をあげるという人間社会から切り離された動物的な行為。
それは惨めで屈辱的で、だけど「それがどうした」というあっけらかんとした強い気持ちを静かに感じていた。そこは社会とは無関係の部屋だった。
寝不足でぎこちなく小さな声で赤ちゃんに話しかけた午前3時の記憶。
出産の苦しみは人それぞれでそこにはあまりにも不公平な差があり、肉