論理的に考えるということについて――『数字であそぼ』(3)の違和感

数字であそぼ。(3) (フラワーコミックスα) 絹田村子
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『数字であそぼ』(3)に、以下のようなクイズがある。

数字であそぼ2

僕が解いたのは、以下の通り。

まず、制約事項は2つ。
①2人は京都人、1人は大阪人
②同じ出身の者については真実を言う

では、A子が言いました「B子は大阪人やで」について――
もし、A子が大阪人であると仮定すると、②の前提から、①を満たさなくなる。従って、A子とB子は同郷人ではない。
すなわち、
a-1:「A子=京都人、B子=大阪人」
または、
a-2:「A子=大阪人、B子=京都人」

次に、B子が言いました「C子は大阪人やで」について――
もし、B子が大阪人であると仮定すると、やはり②の前提から、①を満たさなくなる。従って、B子とC子もまた、同郷人ではない。
すなわち、
b-1:「B子=京都人、C子=大阪人」
または、
b-2「B子=大阪人、C子=京都人」

以上から、
〈a-1 or a-2〉&〈b-1 or b-2〉を満たすのは、
〈a-1 & b-2〉の組合せだけである。
故に、B子が大阪人である。
 ※〈a-1 & b-1〉は、B子がいずれにも決まらない。
 ※〈a-2 & b-1〉は、大阪人が2人になってしまう。(制約①に反する)
 ※〈a-2 & b-2〉は、B子がいずれにも決まらない。

これを、コミックではベン図で説明するのだが、どうも違和感がある。
・A子「B子は大阪人やで」から、A子またはB子が大阪人
・B子「C子は大阪人やで」から、B子またはC子が大阪人
・重なるのはB子なので、B子が大阪人
僕は理数系の人ではないので、この違和感をうまく言葉にできないのだけれど、これは解けていると言えるのだろうか?

数字であそぼ

この、「可能性を合わせると…」という言い方が、どうも引っかかるのだ。まあ、監修者がいるそうだから、コミックの解き方で正しいのだろうけれど。う~む、なんかモヤモヤするなあ……。(綾透)

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