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孤独の花

破壊した世界が壊さないでと泣いている、今更。沈んでいく、沈んでいく、沈んでいく、ぼくときみの島が。ぼくは世界がおわる音をただ聞いていたかった。きみは誤魔化すようにはにかみながらぼくの名前を呼ぶ、今この瞬間を永遠と名付けたい。流れ星はぼくときみの間をすり抜ける。短命だから美しいなんてどうか詭弁であってほしい。寂しさを養分にしてできた宇宙に意味があるなら教えて欲しい。無限に続く孤独という一輪の花を誰か拾ってください。壊した一瞬をひとつひとつ拾い集めたら、いつかまた花束になりますか。

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