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観光記(第三章)

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2022年4月の記事一覧

充たされた道具で在りなさい

充たされた道具で在りなさい

これ以上わたしたちを隔てるものがないように。
そう願い「ひとり」という言葉も「ふたり」という言葉も、両掌で力いっぱい捻じ曲げてきた。生きたくて、死にたくて、この星に絶えず生まれる隔たりに首を縦に振れない。持っている持っていない、知っている知らない、そんなことを言っている場合じゃない。わたしには人が必要だ。そのこと以外に、必要な持ち物なんてほんとうは何ひとつないはずじゃないか。何を得ても失っても、あ

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2022.04.17

2022.04.17

手当てに使うと決めた10年間の内、丸2年が過ぎた。
30の年は愛について気づきを得て、怪我も病も得た。居る場所を求め京都に戻り、10年ぶりに接客業を始めた。31の年は暮らしが気づきと実践の場となった。愛を手渡すことと言祝ぎが仕事となり、身体の風通しが随分良くなった。自分を使うこと、あるいは何らかのお使いを託され、用いられることのよろこびを知った。

言祝ぎとは別に、書きたいものがある。
光のこと。

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