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小高ライフを終えて

最近、秋らしい天気になってきて散歩が気持ち良い時期になってきた。散歩をしながら思考を整理していて、やっぱり小高での経験をまとめたいなぁと思ったのでnoteに書くことにした。写真は小高といえばという「双葉食堂」の中華そば。
シンプルな味が絶妙に美味しかった。

まず、小高とは福島県南相馬市にある地域のことである。東日本大震災の後、2016年に避難解除されるまで5年もの間、人が住んでいない地域だった。今は、帰還者や移住者などさまざまな人が住んでいる町となっている。私は、この小高にある小高ワーカーズべースの事業の一環となっているNA→SAプルジェクトのインターン生として約1ヶ月半参加させてもらった。そして、そのうちの約1ヶ月は小高で生活をしていた。そもそも小高ワーカーズベースとは?NA→SAプロジェクとはなにかわからない人もいると思うので下記にURLを貼っておく。

<小高ワーカーズベース>

<NA→SAプロジェクト>

<参加していたインターン>

まず、学んだことを書く前にそもそも私がなぜこのインターンに参加することを決めたか書こう。それは、悩みすぎてつまっていたからだ。大学2年生で来年就活も控える中、自分がやりたいことや夢が決まらずただただ大学の授業を受け、バイトと課題、サークルをする生活をしていた。高校生の頃、活動的だった自分と比べても今の状況に情けなさもあった。そんなことをBEAU LABOでお世話になったとある人に相談したら、「1度外にでてみたら」と声をかけてもらった。その声を聞いて、1度夏休みに全く行ったことのない、誰も知り合いがいない地域で先入観なしに自分を見てもらいたい。どう感じてもらえるか知りたい。と思い、このインターンに申し込んだ。ちなみに、このインターンは、ネット検索で見つけて行った。今考えると相当運命的だったのかもしれない。

小高での生活で気づいたことは主に3つある。1)「生きやすい」を知って。 2)自分に足りない力 3)リサーチすることの楽しさだ。

1)「生きやすい」を知って。
小高に行くまでは、この世界は非常に生きにくい社会だと感じていた。私は、中学・高校共に私立で生活し、いわゆる競争社会で生きてきた。母も学歴主義なところがあり、ひたすら勉強に必死に食らいついてきた。大学に入学したら成績などが張り出されるわけでもないため、そのような競争社会ではなくなると思っていた。しかし、今度は資格をとるための勉強時間ややっている活動で優劣をつけまたも生きにくい社会だった。同時に、大学では好きなことを好きなだけ研究したいと感じていたが、自分の進んだ大学の学部学科が資格取得のためのものでとにかく暗記とテストでそこへの辛さもあった。しかし、小高に行き私の話をたくさん聞いてくれたり、存在を受け入れてくれて、最後にはいつでも帰っておいでと言ってもらえて涙が出そうだった。いじめにあったり、考えを否定される環境に変に慣れてしまっていた私には新鮮でしかたなかった。シェアハウスで共に生活してくださった方にもかまちょしまくっていたが、それにキレられたり、怒られもしなかった。
安全安心な環境だったなぁ。こんな「生きやすさ」を知ってしまった私は、大学に帰ってからも「生きやすさ」を実現しようと今戦っている。これが結構うまくいかない。私が、1人になりたい時にそのオーラを出しても友達がきてしまったり、逆にしゃべりたいなぁという時に相手の機嫌が悪かったり・・・・。どうするべきか、トレーニングの日々だ。


道路に車があまり走っていないため道の真ん中を走れる環境が自由に感じられた。


馬をみることもできた。馬との対話もしてみたかったな。次回行った時はしよう!

2)自分に足りない力
このインターンで私に足りない力は、たくさんあるが特に「同級生・同年代との
対話力」「過去をみる力」の2つが欠乏していると感じた。まず、「同級生・同年代との対話力」は改めて実感させられた部分だった。私は昔から年上の人にお願いしたり、対話することにはあまり抵抗がない。なんならたくさんの情報や知識を得られるビックチャンスだと毎回思っている。しかし、同級生や同年代ともなると苦手で自己開示や何を話す種にしていいかわからず盛り上がらない。同じインターン生だった子とも距離をあまり詰められなかったのはこれが原因だろう。申し訳なさでいっぱいだった。残りの大学生活でこの苦手意識をなくしていくためにも、もっと同年代と関わる機会が欲しい。
 次に、「過去をみる力」では、データや情報をいかにまとめそこから現代を捉えることができてないか明らかになった。今まで、「100人に聞いたらデータより確かなものがある」という言葉があるように人に聞くのが1番だと思っていた。けれども、今回のインターンでその前段階でいかに調査をすることが問いを立てる上で大切か、ヒアリングをする時に活かせるか知ることができた。私のいる社会学部
社会福祉学科は、問題に対しての実践的解決策を学ぶため、過去やデータから
考える機会は少ない。自分自身で挑戦していかないといけない部分だ。どのようにして学んでいこうか悩んでいるので、なにかおすすめの本や学び方があれば教えて欲しいです。

3)リサーチすることの楽しさ
 この経験から改めて「リサーチすることの楽しさ」を改めて実感した。近年、課題解決型のプログラムは数多くある。私はその際、解決策を考えすぎてしまいそもそもの課題の根本がわからずありきたりの解決策や結局新たな課題が生まれてしまうものしか出てこなくあまり良い感じがしていなかった。今回、リサーチをメインにやることで今まで読んできた論文との違いや解決策を考えるときの問いを細分化して考えることで、新たな発見が多かった。同時に調べるという行為自体が楽しく、リサーチや研究できる職につきたいと考えるようになった。

1ヶ月半のインターンに参加し、小高での1ヶ月の生活を行い、とにかく得られることがとてもたくさんあり、日々学べている感じは非常に楽しかった。大学での学びは、単位を取ることに必死で結局何がしたいのか、学びたいのかあやふやになっていて正直やめてやろうと思っていた。だが、このインターンにより大学で学ぶ意義や学びたいことが得られたのも大きな収穫だ。実習にもいかないという道を決断し、社会福祉士の道は閉じた。でも、このインターンでの調査をもっともっと深めたい!やりたい!という思いが今すごく湧いている。大学の先生に相談したら、案の定断られたので誰か伴走してくれるかた募集しないと。

1ヶ月もあれば多くのことを忘れるけど、しっかり記憶に残っていた文章をかけた。それだけ得られることや感じることが多い経験だった。外にでて大正解だった。また、春休みにでも小高に行って語り合いたい。

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