余波

自著「金の糸と黒の糸」の表紙絵を描いてくださったコマさんの本が重版した。しかも三刷目という。その影響を受けたらしく「金の糸と黒の糸」がロマンスカテゴリートップ10から数日動かない。

実は昨年後半から電子書籍の売り上げは低迷していた。一番新しい作品でも2年前のものだから仕方がないなあと言いつつ、毎日SNSで宣伝はしていたが、近頃ではトップ100にも入らなくなっていた。

それが

3月20日にトップ100圏外だった金の糸と黒の糸が15位になっていた。目を疑った。何があったwと動揺したがすぐに理由が分かった。コマさん景気だった。まあ、すぐに落ちるだろうと思ったが、なんかトップ10になりトップ5になり、現在は5位から10位のあたりをうろちょろしている。

「金の糸と黒の糸」は当初4冊だった。それぞれの表紙をコマさんに依頼してもう何年になるだろうか。その間コマさんは、大好きなハイランダーのキルトを体験したり、某ロマンスレーベルでハイランダー愛を叫ぶコラムを執筆したり、彼女が書いた現代もののロマンスがバズったり、彼女が大好きな恋愛小説をコミカライズしたり、47都道府県のお土産や観光地をモチーフに面白いキャラを作っていた。そしてついに同人誌版で販売していた「軍人婿さんと大根嫁さん」が商業販売開始、からの重版と飛ぶ鳥を落とす勢いである。その様子を私は影からこっそりと見ていた。

今年、1月1日に発生した能登半島地震への支援のために、彼女はインディーズ漫画を発行し、その売り上げを被災地へ寄付した。

このインディーズ漫画は無料でゲットできる。読んだらそのページ分が作者に分配金として支払われるシステムらしい。
13年前、東日本大震災で夫氏の故郷が甚大な被害を受けた。もう支援は必要ないのかもしれないが、実はキンドルを販売した年から、売り上げから経費を引いた全額を被災地支援として寄付しているので、なんか、ね、他人事ではない気がして、人気などないに等しい私の宣伝用SNSで応援したいと思い、ずっとずっと続けている。もしかしたら、今回の金の糸と黒の糸のランキング急上昇はそのおまけというか、神様からのご褒美なのかもしれないと思っている。

とはいえ酷評をいただいた作品である。申し訳ない気持ちでいっぱいなのが本音だったりする……。

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