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正義と犯罪は紙一重 ~警視庁警察学校~ 第四話

~警視庁警察学校教官室~

万理華:鈴木助教
○○:はい
万理華:お客様が来てますよ
○○:お客様?
怜奈:○○くん...
○○:怜奈先生...

~警視庁警察学校ロビー~

怜奈:急に来てごめんね...
○○:いえ...でもどうしたんですか?
怜奈:皆の顔を見たくなっちゃって...
○○:そうですか...じゃあ、皆のところに行きましょうか
怜奈:ありがとう
○○:怜奈先生は生きてて良かったと思ってますか?
怜奈:思ってるよ。○○君のおかげで今を生きて、こうやって皆に会いに来れた
○○:・・・
怜奈:○○くん。ありがとう
○○:いえ...
与田:あ!怜奈先生!
岩本:本当だ!
筒井:怜奈先生!
怜奈:皆!久しぶり~
岩本:怜奈先生どうしたんですか?
怜奈:皆に会いたくなって会いに来たの
与田:そうだったんですね!
怜奈:皆、制服似合ってるよ
筒井:ありがとうございます

~警視庁警察学校第4教場~

(教場に入る○○)
春樹:気を付け!
(席を立つ生徒達)
春樹:敬礼!
(礼をする生徒達)
○○:休め
(席に座る生徒達)
○○:皆に質問だが、答えなくていい。心の中で回答してくれ。この中に死にたいと思ったことがある者は居るか?
生徒達:・・・
○○:最近では十代後半の約3割が死にたいと思ったことがあるという結果が出ている
生徒達:・・・
○○:死にたいと思う理由はいろんな理由がある。死にたいと思う人を弱い人間だと思う者は居るか?
生徒達:・・・
○○:僕個人の意見としては弱い人間程、強い人間だと思っている
黒見:どういうことでしょうか?
○○:弱い人間は弱い人間だからこそ、弱い人間の気持ちが分かる
黒見:・・・
○○:だから弱い人間に寄り添うことができる
生徒達:・・・
○○:弱い人間に寄り添うことがいかに大事か...
岩本:・・・
○○:ここに居る皆には弱い人間に寄り添うことができる警察官になってほしいと思う
生徒達:はい!
○○:では、授業を...

PM20:23~警視庁警察学校練習交番~

岩本:弱い人間に寄り添うことができる警察官か...
筒井:大事なことだよね...
岩本:うん...
与田:蓮加~!立番交代だよ~!
岩本:はいはい
筒井:じゃあ巡回行きますか
愛萌:そうだね
与田:行ってらっしゃい~!

~警視庁警察学校校庭~

愛萌:この辺怖いね...
岩本:本当ですね...
愛萌:夜の巡回は怖いなぁ...
岩本:・・・
愛萌:さっきの○○さんの弱い人間に寄り添うことができる警察官のこと考えてる?
岩本:はい...
愛萌:蓮加ちゃんなら大丈夫だよ
岩本:え?
愛萌:蓮加ちゃんは優しい子だから
岩本:ありがとうございます
愛萌:頑張ろうね
岩本:はい!

~翌日~

~警視庁警察学校第4教場~

(教場に入る○○)
岩本:気を付け!
(席を立つ生徒達)
岩本:敬礼!
(礼をする生徒達)
○○:休め
(席に座る生徒達)
○○:仕事は一人じゃできない。色々な人と協力して成り立っているものだ
生徒達:・・・
○○:これは、警察官に限った話ではない。接客業。アイドル。会社員。どの仕事もそうだ
生徒達:・・・
○○:例えば、警察官で殺人事件が起きた場合はどのくらいの人間がかかわっていると思う?あくまで例だから一つの仕事に対して一人でいいぞ
霖之助:はい!
○○:東
霖之助:4人ほどでしょうか?
愛萌:はい!
○○:宮田
愛萌:8人ほどでしょうか?
○○:では、確認しよう。まず、110番を受ける人間。指令を出す人間。第一臨場する所轄。そして機捜。鑑識。検視官。所轄刑事課。捜一。監察医などだな。最低でも9人の人間が関わることになる。世の中にはスポットライトが当たる人間と当たらない人間が居るが、忘れるな。スポットライトが当たらない人間も必要だということを。
生徒達:はい!

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