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警視庁第二機動捜査隊乃木坂分駐所season4 第六話

~警視庁カウンセリングルーム~

○○:警視庁にこんな部屋あったんですね...
中元:知らなかったでしょ?
○○:知らなかったですw
中元:私もここで働くまで知らなかったけどねw
○○:それに、僕達って本庁にあんまり来ないんですよね~w
中元:勤務場所が違うからねw
○○:勤務場所は乃木坂署の乃木坂分駐所ですし、二機捜本部は原宿署ですからねw
中元:そうだねw
○○:じゃあ、本題に入りますか...
中元:大丈夫そう?
○○:大丈夫です...
中元:ゆっくりでいいからね?
○○:はい...二日前の勤務の時です...

~数時間後~

~警視庁乃木坂警察署二機捜乃木坂分駐~

中元:お邪魔します
若月:あ、中元先生
中元:若月さん。少しお話いいですか?
若月:大丈夫ですよ。こちらにどうぞ

~警視庁乃木坂警察署二機捜乃木坂分駐所長室~

若月:それで、どうされました?
中元:○○くんのことなのですが...
若月:○○ですか?
中元:はい。先日の勤務の時に○○くんが川に飛び込んだのは知ってますか?
若月:え~と...この報告書ですね。報告は受けました。被害者が2名居て、男性が助かり、男の子が亡くなったんですよね?
中元:そうです。○○くんはその時に助けられなかったのを悩んでます
若月:○○らしいですね...
中元:事案対応中は集中できるらしいのですが、密行中や休みの時が辛いみたいで...もしかしたら、今後の勤務に支障が出るかもしれません...
若月:そうですか...
中元:○○君は悩んでる時に周りに相談しないみたいなので...心配です...
若月:絢音や蘭世にも相談してないんですか?
中元:そうみたいです...
若月:そうですか...
中元:ただ、○○くんは絢音ちゃんと蘭世ちゃんにはバレてると思うと言っていました
若月:分駐や現場でしか会わない私達は騙せても、一緒に密行してる蘭世ちゃんと一緒に住んでる絢音ちゃんは騙せなかったか...
中元:それで、私は一度○○君を現場から離れたほうが良いと思うんです
若月:異動ですか...
中元:はい
若月:時期も時期なので4月からになると思いますが...
中元:4月からで大丈夫です。それで、異動先なんですけど...
若月:どこがいいですかね?
中元:警察学校はどうでしょうか?
若月:警察学校ですか?
中元:はい
若月:あ...そういうことですかw
中元:はいw
若月:あの子たちが○○の悩みを解決してくれますね?
中元:多分、解決してくれますよ。あの子達なら...
若月:分かりました。では、こちらから上に話しておきます
中元:よろしくお願いします

~翌日~

AM9:00~警視庁乃木坂警察署二機捜乃木坂分駐~

○○:おはようございます
寺田若月井上樋口宮川:おはよう
霧島:おはようございます
若月:じゃあ、引継ぎしようか...

PM12:10~警視庁乃木坂警察署二機捜乃木坂分駐~

○○寺田若月井上樋口:いただきます
寺田:相変わらず、○○の料理は美味しいね
樋口:そうだね
井上:に、しても午前中は何も起こらなかったね...
若月:珍しいこともあるもんだね...
○○:そういえば、話変わるんですけど
寺田:何?
○○:僕の同期の名前ってなんかいいですよね~
寺田:何言ってんの?
○○:いや、琴子の琴と絢音の絢と蘭世の蘭。なんか良くない?
井上:確かに日本って感じがするね

北野無線:警視庁から各局。第四方面。乃木坂管内。乃木坂8丁目のコンビニエンスストアで万引きを捕まえたとの110番入電中。近い局は向かわれたい。110番整理番号765。担当北野
○○無線:機捜246、乃木坂PSより現場
北野無線:警視庁了解

寺田:ご飯食べてる途中なのに...
○○:仕方ない。行くよ
寺田:は~い
若月井上樋口:行ってらっしゃ~い

PM12:18~乃木坂8丁目コンビニ~

○○無線:機捜246。指令765、現着。これより着手。どうぞ
高山無線:警視庁了解

梅澤:お疲れ様です
○○寺田:お疲れ様
○○:どんな状況?
梅澤:あの高校生が万引きをしたのを店員が現認したらしくて...
寺田:万引きしたものは確認した?
梅澤:しました。これです
○○:えっと...
寺田:カッター?
梅澤:そうです...
○○:カッターナイフか...
寺田:被害者に話は聞いた?
梅澤:聞きました。店長さんは謝ってくれれば被害届は出さないとのことです
○○:そっか...
寺田:じゃあ、万引きした高校生に話を聞こうか
○○:そうだね

~乃木坂8丁目コンビニ裏~

飛鳥:お、○○
○○寺田:お疲れ様です
飛鳥:お疲れ様
○○:この子が万引きした子ですか?
飛鳥:うん...これ身分証
○○:分かりました。お話聞かせてもらってもいい?
男子:はい...
寺田:じゃあ、パトカーに行こうか
男子:はい...

~乃木坂8丁目コンビニ駐車場~

○○:じゃあ、後ろに乗って?真ん中ね
男子:はい...
飛鳥:私は運転席に乗るから
梅澤:じゃあ、蘭世さんと私で挟みます
○○:じゃあ、僕は助手席に
飛鳥:頼む

○○:なんで万引きしたの?
男子:・・・
寺田:話してくれない?
男子:・・・
飛鳥:話してくれないか...
男子:・・・
○○:じゃあ、質問変えるね?なんでカッターナイフにしたの?
男子:・・・
梅澤:どういうことですか?
○○:万引きでカッターナイフってあんまり聞かないから、なんでかな~って思ったんだけど...
男子:・・・
○○:もしかしてさ...誰かを傷つけようとした?
寺田飛鳥:・・・
梅澤:!?
男子:・・・
○○:君さ...いじめられてるんじゃない?
男子:なんで分かるんですか...
○○:僕の知り合いに、いじめられてた子が居るんだよね...
男子:・・・
○○:その子と出会ったのは、その子が高校の校舎から飛び降りようとしてるって通報が来て助けた時...
男子:・・・
○○:その子は、その後に良い友達に出会えて...今では僕みたいな警察官になるって言ってくれてるんだ...
男子:・・・
○○:話してくれないかな?なんでカッターナイフを万引きしたのか...
男子:刑事さんの言う通りです...僕は学校でいじめられてて...だから、いじめてるやつを殺して...自分も死のうと思ったんです...
○○寺田飛鳥梅澤:・・・
男子:カッターを盗んだのは、あいつらのためにお金を使いたくなかったからです...
寺田:そっか...
男子:刑事さん...僕を逮捕してください...
○○:店長さんは謝罪をすれば被害届を出さないと言っているから、謝ろうか?
男子:はい...

~乃木坂8丁目コンビニ~

男子:大事な商品を盗んでしまい申し訳ありませんでした!
店長:もう大丈夫だよ。もうしないようにね?
男子:はい!ありがとうございます!

○○:じゃあ、署に連れて行きましょうか
飛鳥:そうだね。私達が後ろ乗るから
○○:あれ?自転車は?
飛鳥:走ってきた
○○:そうですか...

~警視庁乃木坂警察署前交差点(機捜246車内)~

○○:ねぇ?まだ、いじめてきたやつのこと殺したい?
男子:・・・
○○:本当にそいつらのために、これからの君の人生を棒に振るの?
男子:・・・
○○:死ぬのはまだ早いと思うよ?
男子:え?
○○:世の中には嫌な人が居るけど、嫌な人が居るってことは良い人も居るんだよ。そして、必ずどこかで良い人と出会う...
男子:・・・
○○:君はまだ良い人に出会えてない...だから、良い人に出会うまで頑張ってみない?
男子:・・・😢
寺田:着きました...
飛鳥:了解...
○○:どうかな?
男子:僕...頑張ってみます...😢
○○:頑張ってね
男子:はい...😢
梅澤:じゃあ、降りてね
男子:はい...

~警視庁乃木坂警察署前~

男子:刑事さん。ありがとうございました!😢
梅澤:じゃあ、行きましょう
飛鳥:そうだね...
(警察署に入る男子梅澤飛鳥)
寺田:246を駐車場に停めてくるね
○○:うん...

~警視庁乃木坂警察署二機捜乃木坂分駐~

○○寺田:ただいま戻りました~
若月井上樋口:おかえりなさい
○○:早く昼ご飯食べちゃおうか
寺田:そうだね
若月:万引き事案はどうだった?
○○:被害者の店長さんが謝罪をすれば被害届を出さないとのことで謝罪をさせてから、乃木坂署に連行しました
若月:そっか...
寺田:ねぇ?さっきのって誰のこと?
○○:ああ...知り合いのいじめられてた子?
寺田:うん
○○:蓮加ちゃんだよ...
寺田:そうなんだ...
井上:何の話?
寺田:○○が殺人事件と自殺事案を未然に防いだ話です
○○:それは盛ってるで~
寺田:盛ってないでしょw
樋口:気になるw
井上:何があったのか聞かせて
寺田:は~い
○○:いや。話さなくていいから
井上:○○。聞かせて?
○○:はい...
寺田:じゃあ、話しますね!
井上:よろしく~

~警視庁乃木坂警察署二機捜乃木坂分駐所長室~

若月:・・・
(○○の書類を見る若月)

若月:警察学校か...合ってるかもね~w

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