見出し画像

警視庁捜査一課46係 第二話

PM15:24~東京メディアシティスタジオ~

絢音:捜一です
○○:あ、絢音
絢音:あ、○○
生田:あれ?ここ管轄違くない?
樋口:若月さんの指示です
秋元:あ、そうなの
生田:それで、状況は?
井上:先着した救急隊がマル害の死亡を確認。先着したPMによると、アーモンド臭を嗅いだみたい
久保:自殺の可能性は?
○○:こんなところで普通、自殺しますかね?
秋元:普通ならテレビのスタジオではしないね...
寺田:それと、日向坂のメンバーやスタッフに話を聞いたところ、マル害は苦しみだす前にペットボトルの水を飲んだそうで、鑑識が調べてます
樋口:マル害が倒れてすぐにこの建物は封鎖されたのでマル被はこの建物の中にいると思われます
生田:そう...
PM3:すみません。秋元主任でしょうか?
秋元:はい?そうですが...
PM3:この建物の2階の非常階段で男性の変死体が見つかりました
全員:え!?
秋元:わ、わかりました。今行きます
賀喜:連続殺人事件ですかね?
絢音:まだ、わからない…
秋元:とりあえず、二機捜の4人と絢音ちゃん達はこっちの事件を調べて
○○寺田樋口絢音賀喜:わかりました
井上:わかった
秋元:私たちは非常階段の方を
堀久保:わかりました
生田:了解

~二機捜・絢音・賀喜視点~

鑑識2:マル害の近くにあったペットボトルの中から青酸カリの成分が見つかりました
絢音:そうですか...
鑑識2:ですが、他のペットボトルからは青酸カリの成分が見つかりませんでした
○○:え?
寺田:○○。どうしたの?
○○:ひなのちゃんの話では、ここに置いてある水は誰でも飲んでいいみたいなんだけど、マル害がそんなピンポイントに青酸カリ入りの水を飲む?
絢音:確かに偶然にしては出来すぎだね...
○○:この事件、本当にただの殺人事件なのかな?
賀喜:え?

~生田・久保・堀・秋元視点~

秋元:捜一の秋元です
PM4:お疲れ様です
秋元:状況は?
PM4:建物内のマル索をしていたところ、この方が倒れてるのを発見し救急隊に見てもらいましたが、すでに亡くなられてました...
秋元:そうですか...身分証などは?
PM4:見つかりませんでした...
秋元:そうですか...
PM4:それと、マル害の近くにこの瓶が落ちてました
堀:これって青酸カリの瓶!?
久保:じゃあ、この方がさっきの事件の被疑者?
生田:まだわからないよ?
秋元:とりあえず、いくちゃんと久保ちゃんは聞き込みに行ってきて
生田:わかった
久保:わかりました
秋元:一体どうなってるの...

~日向坂メンバー視点~

春日:犯人捕まるのかね?
美玲:○○さん達なら大丈夫ですよ!
若林:そういえば、さっき刑事の人と話してたけど知り合いなの?
美玲:知り合いも何も!私たち何回も○○さん達に助けてもらってるんですよ!
春日:ほう

~二機捜・絢音・賀喜視点~

○○:あれ?
井上:どうしたの?
○○:これ、パッケージが無くて気づきませんでしたけど銘柄違いません?
樋口:え?
賀喜:ほんとだ...
○○:うん?
絢音:今度はどうしたの?
○○:あそこの椅子の下にスマホ落ちてる
絢音:あ、ホントだ
樋口:そういえば、マル害のスマホまだ見つかってませんでしたね...
井上:そういえば、そうだったね...
○○:マル害の電話番号って何だっけ?
賀喜:え~と...これです
○○:あ、これマル害のだ...
全員:え!?
賀喜:まさかまさかの急展開ですね...
○○:え~と...特に誰かと連絡を取ってる様子はないね...
井上:そう...
○○:あ、この人SNSで特定の人を誹謗中傷してる
樋口:え?
絢音:相手は?
○○:相手のアカウントは「菜緒推し」ってアカウントだね
絢音:ってことは小坂菜緒さん推しかな?
○○:そうみたいだね
絢音:じゃあ、相手のアカウントの所有者を調べてもらうね
○○:頼む

~生田・久保・堀・秋元視点~

生田:ただいま
秋元:どうだった?
生田:マル害はここの関係者じゃないみたい
堀:え?
秋元:じゃあ、どうやって入ったの?
久保:調べたら、ここの警備をしている警備会社の制服が一着盗まれていて、昨日、被害届が出てました
堀:じゃあ、警備員に成りすましたってこと?
久保:多分そうだと思います
生田:そっちは?
秋元:第一発見者のPMに詳しく話を聞いたところ、この人からもアーモンド臭がしたみたい...
生田:じゃあ、見つかった瓶の中身を飲んだのかもね...
秋元:多分そうだね...それと、マル害のスマホを見つけたよ
生田:中身は?
秋元:ロックされてる...

~二機捜・絢音・賀喜視点~

絢音:相手の電話の番号分かったよ
○○:じゃあ、掛けてみるか

プルプルプル

??電話:はい?
○○電話:もしもし。こちら警視庁第二機動捜査隊の鈴木○○と申しますが...
??電話:○○君!?
○○電話:その声...真夏さん!?
秋元電話:え?どういうこと?
○○電話:とりあえず、合流しません?
秋元電話:そうだね。今から行く

~全員視点~

久保:それで、どういうことですか?
○○:マル害のスマホ見つけたから、中を見たらSNSのDMで特定の人に誹謗中傷をしてて、その相手を調べたら
堀:こっちの被害者だったと...
井上:そう
絢音:そっちはどうですか?
秋元:こっちのマル害も青酸カリを飲んだみたい...
生田:それと、マル害の近くに青酸カリの瓶が落ちてた
賀喜:じゃあ、こっちの被疑者なんですかね?
堀:どうやらこちらの被害者はここの関係者じゃないようです
樋口:じゃあ、どうやって建物の中に入ったんですか?
久保:ここの警備をしている会社の制服が一着無くなったようです
絢音:その制服で入ったと...
秋元:それと、マル害のスマホがロック掛かってるんだよね...
○○:パスワードって何文字ですか?
秋元:え?4文字だけど...
○○:もしかして...0907?
生田:え?
秋元:あ、開いた...
樋口:なんでわかったの!?
○○:マル害の推しと思われるメンバーの誕生日です
秋元:最近、誰かと連絡をした様子は無いね...
○○:すみません。ちょっといいですか?
秋元:いいよ
○○:あ、やっぱり...さっきのアカウントの所有者だ...それと動画があります...
生田:見せて?
「男性:僕は菜緒ちゃんを推してただけなのに、いろんな人に文句を言われました。もう何が正しいかわかりません。もう、無理です。最後にアイツを殺して、僕も死にます。菜緒ちゃん、幸せになってください。さようなら」
絢音:ってことはこの事件って...
秋元:うん...この事件は、推しを応援してたファンが作った一つのアカウントから始まった殺人事件...
賀喜:でも、こちらのマル害の方はなんでマル害のアカウントのことを誹謗中傷をしたんですかね?
○○:それは、本人にしか分からないな...
秋元:そして、こっちのマル害はいろいろな人に誹謗中傷をされて我慢の限界だった...
井上:そして、誰かに復讐して自分も死のうと思った...
生田:そして、選ばれたのが...
賀喜:マル害だった...
○○:そういう事だな...
久保:なんか、やりきれない事件ですね...
絢音:そうだね...
秋元:日向坂のメンバーへの説明はどうするの?
○○:言わない方がいいと思います...
秋元:そう...
○○:ですが...我々警察は真実を隠すべきではないと思います...
秋元:そうだね...
○○:僕からメンバーに伝えますね
秋元:わかった

~楽屋~

トントン

○○絢音:失礼します
美玲:○○さん...
○○:事件が解決しました
上村:よかった...
○○:今回の事件は、非常階段で見つかった被害者が作った、日向坂のメンバーを応援するSNSアカウントから始まりました
史帆:どういうことですか?
○○:非常階段で見つかった被害者が作ったアカウントに、スタジオで見つかった被害者がDMで誹謗中傷をしていました。非常階段で見つかった被害者は、他のファンからも同様の誹謗中傷をされており、我慢の限界だったようです。そして、スタジオで見つかった被害者に復讐をした。そして、自分は非常階段で自殺をした。それが今回の事件です...
美玲:そうですか...
金村:もしかしたら、私達がいなければこんな事件は起こらなかったのかもしれないですね...
○○:そうですね...でも、あなた方のおかげで今も生きている人や自殺を踏みとどまる人。生きる意味を見つけた人はいっぱい居るはずですよ?
金村:そうかもしれないですね...
○○:これからも頑張ってくださいね
メンバー達:はい!
○○:では、我々は失礼します
美玲:ありがとうございました

若林:あの刑事、いいやつだな
美玲:はい!凄く優しくてかっこいい刑事さんですよ!

~スタジオ~

○○:伝えてきました
井上:おかえり
秋元:どうだった?
絢音:多分大丈夫ですよ。誰かさんのおかげで
秋元:そう。よかった
○○:じゃあ、僕たちは密行に戻ります
生田秋元:お疲れ様
絢音賀喜堀久保:お疲れ様でした
二機捜全員:お疲れ様でした

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?