110　Emergency　Call　～警視庁通信指令室～　第三話

ＡＭ８：３０～警視庁通信指令室～

高山北野菊池：おはようございます
佐藤：おはよう。今日は高山が指令台。北野が受理台を頼む
高山北野：わかりました

ＡＭ１０：２３～受理台～

ピロピロピロ

北野電話：110番警視庁です。事件ですか？事故ですか？
通報者電話：火事です！
北野電話：落ち着いてください。火事ですね？場所はどこですか？
通報者電話：ヒナターズ・タワーです
北野電話：火元は分かりますか？
通報者電話：多分1007号室です
北野電話：1007号室ですね。消防には電話しましたか？
通報者電話：しました
北野電話：わかりました

～指令台～

佐藤：高山
高山：はい
佐藤：今来た火災なんだが、別事案対応中のため消防の現着が遅れるそうだ
高山：わかりました。それも指令に入れときます

ＡＭ１０：２４～日向坂一丁目～（機捜246視点）

寺田：昨日は何してたの？
○○：昨日は絢音とデート
寺田：良いね～

高山無線：警視庁から各局。第四方面。日向坂管内。ヒナターズ・タワー1007号室にて火災発生との110番入電中。また消防にあっては別事案対応中の為、現着が遅れるとのこと。近い局は向かわれたい。110番整理番号179。担当高山

○○：近いな
寺田：行こう
○○：ああ

○○無線：機捜246、日向坂１丁目より現場
井上無線：機捜247、赤坂１丁目より同件
高山無線：警視庁了解

○○：小百合さん達も時間かかりそうだな...

ウーーーウーーーウーーーウーーーウーーーウーーーーーーーーーー

ＡＭ１０：２５～日向坂２丁目ヒナタ―ズ・タワー前～

○○無線：機捜246。指令番号179。現着。現場の下から白煙を現認。また住人はほとんど避難できていないため中へ入り避難誘導を実施する。どうぞ
高山無線：警視庁了解。受傷事故防止に留意せよ。以上警視庁

○○：行こう
寺田：うん

～ヒナタ―ズ・タワーロビー～

管理人：ご苦労さん
○○：状況を教えてください
管理人：状況？知らん
○○：は？
管理人：どうせ誤報だろ？
○○：誰か！状況がわかる方は？
全員：・・・
○○：皆さん！この建物は危ないので外に出て下さい！
管理人：おい！誤報だろ？
○○：誤報じゃない！さっさと外に出ろ！
管理人：俺に指図すんな！
○○：これは指図じゃない！命令だ！さっさと外に出ろ！
（外に出る住人と管理人）
○○：蘭世、エレベーターを使用禁止にしたいから下に頼む
寺田：了解
○○：この建物は20階建てか...
生駒：遅くなった
○○：え？ここ管轄外じゃ...
生駒：人の命掛かってるのに管轄なんて言ってらんないでしょ
○○：それもそうですね...
寺田：エレベーター来たよ
○○：わかった。ドア開けっぱなしにして上がらないようにして
寺田：了解
○○：なんでスプリンクラーが作動してないんだ？
生駒：何をすればいい？
○○：生駒さんと○○君はここで避難誘導を
生駒山崎：了解
○○：残りは上に行って要救助者のマル索をします
寺田山下梅澤飛鳥：了解
○○：じゃあ、ここお願いします
生駒：わかった
○○：じゃあ行こう

～ヒナタ―ズ・タワー階段２Ｆ～３Ｆ地点～

飛鳥：どこからマル索する？
○○：僕たちは現場の10階とその上からします。飛鳥さん達は9階から下を。それと9階から下にしていってください。10階が一番火の回りが早いので
飛鳥：了解

～ヒナターズ・タワー10Ｆ～

○○：じゃあ行こう
寺田：了解

ガチャ（ドアを開ける○○）
○○：さすがに煙たい...
寺田：そうだね...気を付けて進もう…
○○：ああ...誰かいませんか！
寺田：警察です！誰かいませんか！
○○：ここが火元か...
寺田：入ろう
（ドアを開けようとする寺田）
○○：待って！
寺田：え？
○○：バックドラフトの可能性がある…
寺田：・・・

○○無線：機捜246から指令179対応各局。火元の1007号室でバックドラフトの可能性があり。各局にあっても思料されたし。以上機捜246
生駒無線：駅前生駒、了解
山下無線：駅前山下、了解

寺田：どうする？
○○：この部屋は諦めるしかない...
寺田：そうだね...
○○：他の部屋の確認に行こう
寺田：了解

～ヒナターズ・タワー９Ｆ～

飛鳥：誰かいませんか!?
山下：警察です！
女性１：助けて！
梅澤：大丈夫ですか？
男性１：俺も助けてくれ！
山下：落ち着いてください！
飛鳥：他にこの階に人はいますか？
男性１：居ないはずだ！
飛鳥：わかりました。梅はこの方たちを下まで連れてって。山と私は８階のマル索をする
梅澤山下：わかりました

飛鳥無線：駅前齋藤から指令179対応各局。これより要救助者二名を梅澤が下へ連れて行く。どうぞ
生駒無線：駅前生駒、了解

～ヒナタ―ズ・タワー１０Ｆ～

○○：この階はクリア！
寺田：じゃあ、上行こう
○○：ああ

～ヒナタ―ズ・タワーロビー～

井上無線：機捜247。指令179。現着。これより着手。どうぞ
高山無線：警視庁了解

井上：状況は？
山崎：今、○○さん達と飛鳥さん達が上でマル索をしてます
井上：わかった
山崎：それと、バックドラフトの可能性があるので気を付けてください
樋口：了解

井上無線：機捜247から機捜246。現着したけどどうすればいい？
○○無線：こちら機捜246。機捜247にあっては飛鳥さんと合流してください
井上無線：機捜247、了解

井上：行こう
樋口：はい

～警視庁通信指令室～

高山：消防の現着はまだですか!?
佐藤：まだ時間が掛かるそうだ
高山：そんな...

～ヒナタ―ズ・タワー１１Ｆ～

○○：上は煙が濃いな...
寺田：そうだね...
○○：誰かいませんか!?
寺田：警察です！
男性２：ゴホッゴホッ！
○○：大丈夫ですか!?
男性２：な.ん..と...か...
○○：他にこの階に人はいますか？
男性２：わ.か...ら..な.い..
○○：そうですか...

○○無線：機捜246から警視庁。消防の現着は何時ごろになりそうですか？どうぞ
高山無線：警視庁から機捜246。消防の現着に関しては未定です。どうぞ
○○無線：機捜246了解

寺田：どうする？
○○：・・・
飛鳥：遅くなった！
○○：飛鳥さん!?
飛鳥：８階は小百合さんが来るみたいだから山に任せた。この人は私が下に連れてくから、この階とその上のマル索を
○○：わかりました。行こう
寺田：うん

飛鳥無線：駅前齋藤、これより１１階から要救助者一名を搬送する
生駒無線：駅前生駒、了解

～ヒナターズ・タワーロビー～

梅澤：この方たちをお願いします
ＰＭ１：わかりました。こちらへどうぞ
生駒：状況は？
梅澤：かなり悪いです…
生駒：そう...

～ヒナターズ・タワー８Ｆ～

井上：お待たせ。状況は？
山下：ここからこっち側の部屋は確認が終わりました！
井上：わかった、残りを確認しよう
樋口：はい

～ヒナターズ・タワー１１Ｆ～

○○：１１階のマル索は終了
寺田：あと９階...
○○：大丈夫？
寺田：きついかも...
○○：一階降りようか…
寺田：ごめん...
○○：大丈夫

○○無線：機捜246。これより一酸化炭素中毒防止のため一度下に降ります
生駒無線：駅前生駒、了解。無理しないように

○○：行こう
寺田：うん...

～ヒナターズ・タワーロビー～

？？：通してください！
ＰＭ２：ダメです！今この建物は危険ですから！
山崎：あれ？ひなのちゃん？
上村：○○さん！
山崎：どうしたの？
上村：さっき、ニュースを見てたら京子さんの家があるマンションが火事だって見て、しかも史帆さんが京子さんの家に遊びに行ったんですけど連絡がつかなくて...
山崎：え？外には居なかった？
上村：居なかったです...
山崎：京子さんの部屋ってどこ？
上村：2004室です...
生駒：最上階か...
山崎：どうしますか？
梅澤：今、一番近くに居るのは○○さん達ですけど...
生駒：このまま向かわせると二人とも一酸化炭素中毒になりかねない...
山崎：でも…○○さん達が行かないと史帆さんと京子さんは...
生駒：他の住民の安否確認は？
梅澤：完了しました
生駒：わかった。とりあえず、無線入れようか…

生駒無線：駅前生駒から機捜246
○○無線：機捜246です。どうぞ
生駒無線：現在、2004号室で要救助者ありとの事。残されているのは、加藤史帆さんと齋藤京子さんの二名。その他の住人は安否確認完了

～ヒナターズ・タワー階段１０Ｆ～９Ｆ地点～

○○：最上階か...
寺田：どうする？
○○：蘭世…限界だよね...
寺田：うん...

○○無線：機捜246から警視庁。消防の現着は何時頃になりそうですか？どうぞ
高山無線：警視庁から機捜246。消防の現着は未定です...どうぞ
○○無線：機捜246了解。機捜246にあっては最上階に向かいます。どうぞ
生駒無線：駅前生駒から機捜246。一回戻らないと一酸化炭素中毒になるよ？
○○無線：史帆さんと京子さんが居るのは最上階です。最上階なら屋上に行けば空気があります。現在地は10階～９階です。ここならどっちに行っても変わりません

○○：大丈夫？
寺田：○○ならそう判断すると思った…行こう
○○：うん

～ヒナターズ・タワーロビー～

生駒：危険すぎるでしょ...
山崎：生駒さん！
生駒：どうした？
山崎：あれ見てください！
生駒：やばいね...

生駒無線：駅前生駒から指令179対応各局あて。現場一階から見えていた白煙が黒煙に変わった。全員気を付けて！

～ヒナターズ・タワー７Ｆ～

山下：さっきの無線の通りならこの階は誰も居ません
樋口：人の気配もないね
井上：私たちも避難しよう
山下樋口：はい