警視庁第二機動捜査隊乃木坂分駐所season1　第七話

ＡＭ8：55～警視庁乃木坂警察署二機捜乃木坂分駐～

生田：じゃあ、引継ぎするよ～
○○絢音：は～い
生田：昨日は...放火事件が乃木坂3丁目で起きてるね～
真夏：放火？
生田：うん、犯人はまだ捕まってないみたいで捜一と所轄が調べてるみたい
飛鳥：発生した時間は？
生田：午前10：06分
絢音：ずいぶん白昼堂々ですね...
生田：そうなの。なのに目撃者がいないみたいで…
真夏：なんか変な事件だね...
生田：うん。まぁ、この話はここまでにして引継ぎは終わり！行ってらっしゃい
真夏飛鳥：は～い

ＡＭ9：00～警視庁乃木坂警察署駐車場～

○○無線：機捜246から二機捜。乃木坂、赤坂、重点密行
飛鳥無線：機捜247。同件
二機捜無線：二機捜、了解

ＡＭ10：01～乃木坂9丁目～

PM１無線：警視庁から各局。第四方面。乃木坂ＰＳ管内。乃木坂駅前ＰＢにてＰＭが１名負傷したとの一報あり。詳細不明。付近の局は向かわれたい。指令番号153。担当菊池

○○：駅前PBで？
絢音：何が起きたんだろう...
○○：行こうか
絢音：了解

○○無線：機捜246。乃木坂９丁目から現場
飛鳥無線：機捜247。乃木坂1丁目から同件
PM１無線：警視庁了解

ウーーーウーーーウーーーウーーーウーーー
○○マイク：緊急車両通ります！道開けてください！緊急車両通ります！
ウーーーウーーーウーーーーーーーーーー

ＡＭ：10：07～乃木坂駅前交番～

○○無線：機捜246、指令153、現着。これより着手。どうぞ

○○：何があったんですか？
若月：私と美月がパトロールから帰ってきたら賀喜ちゃんが...
絢音：大丈夫？
賀喜：はい...大丈夫です...
○○：マル被は？
山下：それが...
○○：どうした？
山下：マル被を教えてくれないんです...
○○：え？
絢音：賀喜ちゃん。マル被は？
賀喜：言いたくありません...
絢音：どうして？
賀喜：言いたくないんです！
絢音：・・・
○○：わかった...無理に聞かないから。若月さん、山、賀喜ちゃんをお願いします
若月：わかった
山下：了解です

○○無線：機捜246から警視庁。先ほどの乃木坂駅前ＰＢの事案だが、駅前ＰＢの賀喜遥香巡査が何者かに殴られた模様。マル被人着は不明。これよりマル索を実施する。どうぞ
PM１無線：警視庁了解

ウーーーーーーーーーー

飛鳥無線：機捜247。指令153現着。これより着手。どうぞ
PM１無線：警視庁了解

飛鳥：どんな状況？
絢音：それが...
○○：賀喜ちゃんが何者かに殴られたみたいですが、マル被のことを話してくれません...
真夏：そっか...
○○：とりあえず、マル索をしようと思って...
真夏：わかった。私と飛鳥は南側、○○くんと絢音ちゃんは北側をお願い
○○絢音：はい

～現場南側～

真夏：すみません。警察の者ですが。少し前に不審な人を見ませんでしたか？
男１：見てないです
真夏：ご協力ありがとうございました

飛鳥：すみません。警察ですが。少し前に不審な人が通ってないですか？
駅員１：通ってないですね
飛鳥：わかりました。ありがとうございます

～現場北側～

絢音：すみません。怪しい人見てませんか？
女１：見てないですね
絢音：そうですか。ありがとうございます

○○：警察です。付近で怪しい人を見かけませんでしたか？
男２：見てないです
○○：ありがとうございます

～乃木坂駅前交番～

飛鳥：こっちには居なかったって...
絢音：こっちもダメでした...

ウーーーーーーーーーー

刑事１：刑事課です
真夏：二機捜秋元です。初動捜査報告書です
刑事１：ありがとうございます

真夏：じゃあ、戻ろうか...
飛鳥：うん...
絢音：はい...
○○：・・・

ＡＭ10：55～警視庁乃木坂警察署取調室～

刑事１：なんで被疑者の事話さないの？
賀喜：・・・
刑事１：なんでもいいから教えて？
賀喜：・・・

～隣の部屋～

絢音：やっぱり気になる？
○○：うん...
若月：二人とも...
○○：若月さん...
若月：なんで賀喜ちゃんは黙ってるんだろうね...
○○：その感じだと若月さんも知らない感じですか...
若月：残念だけど私にはわからない...
○○：そうですか...

ＡＭ11：25～乃木坂駅前交番～

○○：交番なら何かあるかなぁって思ったんだけど...
絢音：何もないね...
真夏：ちょっと？機捜の仕事は初動捜査までなんだけど？
○○絢音：真夏さん...
飛鳥：そんなこと言って自分も気になってるくせに...
真夏：ちょっと、飛鳥？
飛鳥：ごめんごめん
真夏：まぁ、賀喜ちゃんが心配なのはわかるけど...
山下：○○さん...
○○：山。どうした？
山下：賀喜ちゃんが被疑者のこと何も話さない理由って何かわかりました？
○○：全く分からないな...
山下：そうですか...
絢音：謎が多い事件だね...
○○：そうだね...
真夏：どうするの？
○○：本人に聞くしかないですね...
飛鳥：そうだな...

ＡＭ11：45～警視庁乃木坂警察署取調室～

トントン
○○：すみません。少し賀喜ちゃんと話をしていいですか？
刑事１：どうぞ
○○：ありがとうございます
賀喜：・・・
○○：賀喜ちゃん。何があったか話してくれない？
賀喜：一つ聞いていいですか？
○○：いいよ
賀喜：○○さんは何で警察官になったんですか？
○○：僕もね、坂高校に居たときに一人の警察官に同じこと聞いたんだよね
賀喜：え？
○○：その警察官にこう言われたんだよね「この仕事は嫌なことがいっぱいあるけど人を守れるこの仕事は最高だと思わない？」って、その時に僕も人を守りたい。そう思って警察官になった
賀喜：私も人を助けられますかね？
○○：助けられるに決まってるじゃん
賀喜：・・・
○○：僕は賀喜ちゃんのことを助けたいんだ
賀喜：わかりました...話します...私を殴ったのは元カレです...
○○：元カレ？
賀喜：はい...付き合い始めたころは優しかったんですけど、どんどん私に暴力を振るうようになってきて...少し前に別れたんです...それに怒ったのか急に交番に来て殴られました...
○○：そっか...じゃあ、賀喜ちゃん行こうか
賀喜：え？
刑事１：ちょっと待て！どこに行く気だ？
○○：どこって...逮捕しに行くんですよ？その元カレのところに
刑事１：逮捕しに被害者を連れていくのか？
○○：はい
刑事１：本気か？
○○：本気です。今回の事件は被疑者を逮捕するのは我々ではなく賀喜ちゃんであるべきだと思います
刑事１：・・・
○○：お願いします！
刑事１：わかった。ただし絶対被害者にケガさせるなよ？
○○：はい！行こう
賀喜：でも証拠が...
○○：交番には防犯カメラがあるから、バッチリ映ってるはずだよ？だから行こう？
賀喜：...はい！

ＰＭ1４：35～被疑者宅～

ピンポーンピンポーン

橘：は～い
○○：橘さんですね？
橘：はい…そうですけど…なんですか？
○○：あなたに逮捕状が出てます
橘：なんだと？
賀喜：橘さん。あなたを公務執行妨害と暴行で逮捕します
橘：てめぇ！裏切りやがって！
○○：いい加減にしろ！賀喜ちゃんはお前のことを守りたい一心からお前のことをずっと黙ってたんだぞ！
橘：・・・
○○：少しは賀喜ちゃんの気持ちを考えろ！
橘：・・・
○○：連れていけ！
刑事１：来なさい！

賀喜：○○さん！ありがとうございました！
○○：これからも頑張りなよ？
賀喜：はい！ちなみにさっき話してた警察官って…
○○：そうだよ…橋本奈々未警部補だよ…
賀喜：そうだったんですね…

ＰＭ17：04～乃木坂駅前交番～

女１：すみません
賀喜：どうされました？
女１：乃木坂中央病院ってどこにありますか？
賀喜：乃木坂中央病院はあそこの角を右に曲がって四個目の信号を...

～乃木坂駅前ロータリー～

絢音：よかったね。いつもの賀喜ちゃんに戻って
○○：そうだね
若月：すみません。職務質問です
○○：若月さんｗ何やってるんですかｗ
若月：いや～。ロータリーに交番を見てる怪しい二人が乗った車が居たからさ～
○○：そんな怪しかったですか？
若月：うん。なんかオーラ放ってたよ？
○○：それ、警察のオーラじゃないんですか？ｗ
若月：そうだろうね。○○。賀喜ちゃんのことありがとね？
○○：賀喜ちゃんが話してくれたおかげですよ
若月：そっか…
絢音：じゃあ、戻ろうか
○○：そうだね。じゃあ、僕たちは…
若月：分かった。気を付けてね。お疲れ様
○○絢音：お疲れ様です

ＡＭ8：30～警視庁乃木坂警察署二機捜乃木坂分駐～

生田：お帰り～
○○：ただいまです
絢音：ただいま戻りました～
真夏飛鳥：おつかれ～
生田：○○～。またお手柄だね～
○○：今回は賀喜ちゃんのお手柄ですよ？
絢音：そうだね～
生田：じゃあ引継ぎするよ～
○○絢音：はい
真夏飛鳥：はーい