警視庁捜査一課46係season2　第七話

ＡＭ１１：１２～警視庁捜査一課46係～

生田：まなつ～！
真夏：どうしたの？
生田：報告書代わりに書いて！
真夏：自分で書きなよ...
生田：めんどくさい...
真夏：・・・
絢音賀喜久保堀：😅

プルプルプル

絢音電話：はい。捜査一課46係。はい。はい。分かりました

生田：事件？
絢音：はい。武蔵野管内の公園で殺人事件です
生田：遠い...
賀喜：行きましょう
絢音：うん

～現場公園～

ウーーーーーーーーーー

賀喜：え？
絢音：真佑ちゃん？
田村遠藤金川：お疲れ様です
生田：機捜は分かるけど特殊犯係はなんで居るの？
金川：それが...
遠藤：元々は誘拐事件だったんです...
真夏：誘拐？
刑事１：はい。誘拐事件の捜査をしてたんですが...
田村：ご遺体が...誘拐の被疑者なんです...
生田真夏：え？
絢音：どういうこと？
田村：昨日の夜九時に娘が誘拐されたと110番通報があり、所轄の刑組課の人間がマル害宅に行き状況を確認したところ誘拐事件が確認されたので、私たち特殊犯係が捜査を始めました
刑事１：マル被は明日の朝までに身代金１億を用意しろと...
生田：で、１億用意したと...
刑事１：はい
田村：それでマル被から電話で身代金の受け渡し場所の指示があり、その場所がここでした...
刑事１：そしてマル害の母親がここに来たら...
真夏：遺体があったと...
田村：はい...
絢音：このマル害が誘拐のマル被だと思う理由は？
田村：まず、遺体の右ポケットに誘拐の被害者が縛られてる写真がありました
遠藤：これです
堀：本当だ...
久保：しかも何枚もありますね...
田村：そしてマル被が掛けてきた電話番号に掛けると...

プルプルプル

賀喜：被害者に繋がるわけですね...
田村：そう
生田：誘拐のマル被は一人？
田村：はい。誘拐現場のマル目情報と防カメの映像によると一人で間違いなさそうです
生田：そっか...
田村：それで...問題がありまして...
真夏：問題？
田村：第一発見者は誘拐のマル害の母親ではなく...所轄のＰＭなんです
堀：所轄のＰＭ？
田村：はい
堀：なんで所轄のＰＭが？
田村：実は匿名で110番通報がありまして...
絢音：臨場した所轄のＰＭが発見したと...
田村：はい。そして、あそこに防カメがありまして...
生田：え？
田村：殺害の瞬間が映っていました...
真夏：映ってたの？
田村：はい...それで、この殺人のマル被なんですけど...
賀喜：誰なんですか？
田村：誘拐のマル害...
全員：・・・
生田：で、今どこにいるの？
田村：分かりません
久保：分からないんですか？
田村：はい。ＳＳＢＣの掛橋の協力で監禁場所は判明したものの、ここで誘拐犯を殺害して、解放されたので
絢音：被害者が監禁場所に戻るわけないか...
田村：はい。数人の特殊犯係の刑事が行きましたがもぬけの殻でした...
生田：そっか...
田村：今、掛橋に頼んで付近の防犯カメラを調べていますが...
掛橋：その件なのですが...
絢音：お疲れ様
掛橋：お疲れ様です。付近の防犯カメラを調べた結果、マル害は見つけられませんでした...
真夏：つまり...
絢音：どこに行ったか分からないと...
掛橋：はい...
遠藤：ちなみに初動捜査は異常なしです
堀：そっか...
田村：一応、これが防犯カメラの映像です
（動画を見る一同）
生田：こっちが殺人の被害者で...
絢音：こっちが誘拐の被害者ですか...
田村：ちなみに検視官の検視でも映像と同じように公園の大きい石で何度も殴られたことによる撲殺との判断です
真夏：そっか...
絢音：うん？
賀喜：どうかしました？
絢音：110番って誰がしたんだろう？
久保：匿名って話でしたけど...
絢音：いくら匿名でも110番している以上は通報者の性別と公衆電話か携帯電話なのかくらいは分かるんじゃない？
田村：その点は指令室の北野部長に確認しました。通報者は女性で通報されたのは公衆電話だったらしいです
絢音：公衆電話...
田村：はい。それで女性はかなり怯えていたとのことです
琴子：すみません。ちょっといいですか？
絢音：どうかした？
琴子：そこに公衆電話があるんだけど...
真夏：公衆電話？
琴子：はい。その公衆電話の受話器に手形の血液がありまして...
生田：つまり、血だらけの手で受話器を持ったと？
琴子：そうです。それと本体のボタンにも血液が着いてまして...
真夏：どの番号に着いてた？
琴子：１と０です
久保：１と０？
賀喜：１と０じゃ電話は掛けれないですよ？
絢音：１１０...
賀喜：え？
真夏：１１０なら１と０だけで電話を掛けれる...
絢音：そして、公衆電話からの匿名の怯えた１１０番通報と血だらけの誘拐の被害者...
久保：まさか通報者は...
生田：状況的に考えて誘拐の被害者だろうね...
絢音：どうしますか？
真夏：私と未央奈は誘拐の被害者のご両親に話を聞いてくる
堀：はい
生田：私たちは殺人の被害者の方を調べる
真夏：分かった
絢音：じゃあ、私たちは誘拐の被害者のことを調べようか
賀喜：了解しました
遠藤：では、私たちは密行に...

ＰＭ１無線：警視庁から各局。第八方面。武蔵野管内。武蔵野ＰＳ前で高校生と思料される血だらけの女性が歩いていると１１０番入電中。付近の局は向かわれたい。１１０番整理番号９８０。担当賀川

遠藤：武蔵野ＰＳ前で血だらけの女性が居るとの１１０番です！
全員：え!?
絢音：じゃあ、私達が行きます
真夏：お願い
田村：私も行きます
絢音：さくらちゃん。警視庁に捜査２４６と１４６が向かうって無線して
遠藤：分かりました

遠藤無線：機捜３４６から警視庁。指令９８０は捜査１４６及び捜査２４６及び機捜３４６が武蔵野中央公園より現場
ＰＭ１無線：警視庁了解

絢音：行こうか
賀喜田村遠藤金川：はい

ウーーーウーーーウーーーウーーーーーーー

～警視庁武蔵野警察署ロビー～

絢音無線：捜査２４６及び捜査１４６、指令９８０、現着
遠藤無線：機捜３４６、同件
ＰＭ１無線：警視庁了解

絢音：お疲れ様です。捜一４６係です。状況を教えてください
ＰＭ２：お疲れ様です。無線を聞いてマル索をしたら通報者とこの子を発見しました。血だらけだったので救急も要請済みです
絢音：分かりました。賀喜ちゃん。真夏さん達に被害者発見で連絡入れて
賀喜：分かりました

田村：警視庁の田村です。何があったか教えてくれるかな？
女高１：・・・
絢音：・・・

遠藤：警視庁の遠藤です。何があったか教えてもらえますか？
通報者：はい。たまたま警察署の前を歩いていたんですけど...そしたらその子が居て、血だらけだったので１１０番しました
金川：そうですか...

賀喜：連絡終わりました
絢音：了解

田村：お名前は？
女高１：私は...人を殺しました...
田村絢音賀喜：・・・
女高１：逮捕してください...
賀喜：どうしますか？
絢音：一回、救急車で病院に行ってもらって検査してもらって？
賀喜：分かりました

田村：絢音さん
絢音：どうしたの？
田村：あの子、誘拐されるまでは普通の女子高生だったんですよね...
絢音：うん...
田村：でも、誘拐されて、人を殺してしまった...
絢音：・・・
田村：私たちはあの子を逮捕しなきゃいけないんですかね...
絢音：法で裁くのは私たちじゃないからね...
田村：・・・
絢音：でも、あの子は被疑者であり、被害者だから寄り添ってあげて？助けるまでが特殊犯の仕事じゃないでしょ？
田村：もちろんです