正義と犯罪は紙一重　～警視庁警察学校～　第一話

～警視庁警察学校体育館～

万理華マイク：初任科、長期課程。第2246期。桜井教場。秋元春樹
春樹：はい！
万理華マイク：東霖之助
霖之助：はい！
万理華マイク：岩本蓮加
岩本：はい！
万理華マイク：及川彩人
及川：はい！
万理華マイク：黒見明香
黒見：はい！
万理華マイク：小西真由美
小西：はい！
万理華マイク：筒井あやめ
筒井：はい！
万理華マイク：富沢進
富沢：はい！
万理華マイク：服部祐太郎
服部：はい！
万理華マイク：東正義
正義：はい！
万理華マイク：宮田愛萌
宮田：はい！
万理華マイク：宮坂静香
宮坂：はい！
万理華マイク：村田絢紀
村田：はい！
万理華マイク：与田佑希
与田：はい！
万理華マイク：以上30名。任命辞令交付！代表！宮田愛萌！
愛萌：はい！
○○：学生気を付け！
（席を立つ生徒達）
（礼をする全員）
衛藤：宮田愛萌。警視庁巡査に任命する

～警視庁警察学校第４教場～

（教場に入る桜井万理華○○）
岩本：気を付け！
（席を立つ生徒達）
岩本：敬礼！
（礼をする生徒達）
桜井：休め
（席に座る生徒達）
桜井：教官の桜井玲香です。先に言っておきますが私は授業以外のことは教えるつもりはありません。理由は私の現場経験が卒配で配属になった交番以外殆ど無いからです。なので授業以外のことは鈴木助教と伊藤助教に聞いてください。では、助教の二人も自己紹介を
万理華：はい。皆さんの助教になります。伊藤万理華です。じゃあ、鈴木助教
○○：はい。同じく助教になる鈴木○○です。先に言っておきます。もし生半可な気持ちで警察官になりたいなら今すぐ辞めることをお勧めします
生徒達：・・・
○○：ここには社会人経験者と高校を卒業してそのまま入学したものの二種類の人間が居ますが、警察官という仕事はこれまでの仕事とは違い命にかかわる仕事です
及川：はい！
○○：どうした？及川
及川：警察官が命にかかわる仕事と言っていますが、命にかかわることは中々無いのではないでしょうか？
○○：本当にそう思うか？
及川：はい...
○○：なら、警察官が襲撃された事件をお前は知っているか？
及川：いえ...
○○：なら教えてやる。2018年4月。滋賀県警彦根警察署の河瀬駅前交番で巡査部長が後輩の巡査に撃たれ殉職。同年6月。富山県警富山中央警察署の奥田交番で警部補が襲撃され拳銃を強奪され殉職しその拳銃で撃たれた警備員が死亡。同年9月。宮城県警仙台東警察署の東仙台交番で巡査長が刃物で襲撃され殉職。被疑者はその場で別の警察官に撃たれ死亡。2019年1月。富山県警富山西警察署の池多駐在所の警察官が襲撃された。同年6月。大阪府警吹田警察署千里山交番で現場に向かおうとしていた巡査が襲撃され拳銃を強奪された。同年10月。警視庁乃木坂警察署乃木坂駅前交番の警部補が襲撃され拳銃を強奪されその拳銃で撃たれ殉職。その拳銃でのちに警察官２名が撃たれ死亡した。襲撃された警部補は僕の指導員で僕の目の前で亡くなった。これは2018年から今までの交番での襲撃事件だ。すべてWikipediaにもなっているほどの事件だ。ちなみに僕は公務中に3回搬送され2回心肺停止になっている。他にも2021年に警視庁乃木坂警察署管内で二機捜の巡査長が鉄パイプで襲われた。その巡査長は当時二機捜だった僕だ。同じく2021年に日向坂警察署管内で起きた火災で一酸化炭素中毒になり二機捜の巡査長だった僕が搬送されている。その際に一般人だった岩本、筒井、与田も搬送された。同じく2021年に警視庁乃木坂高校学校内警察で勤務していた巡査長が襲われ監禁された。巡査長は当時僕の相勤者だった僕の奥さんだ。2022年に発生した地震の対応で青梅警察署管内に行った捜査一課の警部が建物の崩落に巻き込まれ足を切断している。被害者は僕と関りがある警部で僕が足を切断した。同じく2022年に警視庁乃木坂警察署管内で乃木坂駅前交番の巡査部長が襲撃されている。巡査部長は一時期、僕の上司だった。同じく2022年に日向坂警察署管内で起きたマンション火災で一酸化炭素中毒になった二機捜の巡査長2名と警部補1名と乃木坂駅前交番の巡査部長が搬送された。搬送されたのは僕と僕の相勤者と上司と先ほどの上司だ。同じく2022年に警視庁乃木坂警察署管内で二機捜の警部補が犯人を逮捕する際に撃たれた。警部補は僕の元助教で当時の僕の上司だ。この警部補は先ほどの火災で搬送された警部補だ。同じく2022年に警視庁乃木坂警察署乃木坂駅前交番で立てこもり事件が発生している
及川：・・・
○○：じゃあ、警察官が襲われる理由は何があると思う？じゃあ、黒見
黒見：はい。拳銃を奪うためでしょうか？
○○：そうだ。他には？秋元
春樹：警察手帳ですか？
○○：警察手帳もそうだ。他には？宮田
宮田：はい。警察官の装備全てでしょうか？
○○：そうだ。警察官の装備はすべてが悪用できる。拳銃はもちろんのこと警棒や手錠も悪用できる。警察手帳を使えば警察官に成りすませるし、警察官の制服を着ておけば怪しまれることもない。警察官の装備は自分を守るものあり自分を危険にさらすものでもある。装備の取り扱いには注意しろ
生徒達：はい！
○○：それと、今の話を聞いて辞めたいと思った者は桜井教官のところまで行き退校届を貰え。授業は以上だ。あとは自習とする
岩本：気を付け！
（席を立つ生徒達）
岩本：敬礼！
（礼をする生徒達）
（教場を出ていく桜井万理華○○）
岩本：休め！
（座る生徒達）
生徒達：はぁ～...
岩本：緊張した～...
与田：○○さん怖...
宮田：自習しようか...
筒井：そうですね...

～数週間後～

～警視庁警察学校広場～

生徒達：イチ！イチ！イチニ！
万理華：ズレてるよ！
○○：合わせろ！
生徒達：はい！

優里：第一列6歩。第二列3歩前へ進め！
（一列目の生徒が6歩前に二列目の生徒が3歩前に来る）
万理華：横合わせて！
かりん：ただいまより通常点検を実施する！手帳！
（手帳を出す生徒達）
○○：慌てるな～！
かりん：納め！
（手帳を納める生徒達）
かりん：警棒！
（警棒を持つ生徒達）
かりん：伸ばせ！
（警棒を伸ばす生徒達）
万理華：落ち着いて～！
かりん：納め！
（警棒を納める生徒達）
○○：落ち着いてホルスターに入れろ！
桜井：落ち着いてやらないと入らないよ！
かりん：手錠！
（手錠を出す生徒達）
○○：向き合わせろ！
かりん：納め！
（手錠を納める生徒達）
かりん：警笛！
（警笛を出す生徒達）
かりん：第一列右から吹け！
春樹：ピーーー
岩本：ピーーー
及川：ピーーー
（数分後）
かりん：納め！
（警笛を納める生徒達）
かりん：第二列3歩前へ進め！
（二列目の生徒が2歩前に来る）
○○：横合わせろ！
かりん：以上で通常点検を終了する！
優里：敬礼！
（敬礼をする生徒達）

～警視庁警察学校食堂～

与田：お腹すいた～
筒井：私も～
宮田：どこで食べる？
岩本：どこにしようか...
与田：あ、○○さんだ！○○さんのところで食べよう！
筒井：1番厳しい助教と食べるって勇気あるね...
岩本：佑希だけにね！
筒井：行きましょう...
宮田：うん...
岩本：無視しないで～

与田：○○さん！隣いいですか？
○○：いいけど助教ね？
宮田：隣失礼しま～す
筒井：お邪魔します
岩本：あれ？助教が怖くない...
○○：お昼くらい普通にしてたいからね...
岩本：怒るのも大変なんですね...
○○：そういうことだね...
絢音：○○って悪いことしなかったら怒らない人だからね～
寺田：そうだよね～
井上：そうそう
○○：...何で居るの？しかもお昼貰ってるし...
絢音：近くまで来たから...
○○：絢音は分かった。小百合さんと蘭世は？
井上：今、○○だけじゃなくてひなちまも白バイの講習で居ないし、若も会議でお昼は居ないからお昼作るのめんどくさくて～
○○：それで、ここに来たと？
井上：そう
○○：・・・
井上：懐かしいな～。警察学校～
与田：そういえば、周りがざわついてるね...
○○：そりゃ...うちの教場の美人が4人も居るうえになぜか二機捜の美人２人と世界で一番美人な捜一の刑事が居たらざわつくだろ...
絢音：世界で一番美人///
寺田：警察学校で惚気てるし...
井上：警察学校はどう？
宮田：○○さんが厳しいです...
井上：助教ってそんなものだよ～
○○：井上助教も厳しかったな...
絢音寺田：厳しかったね...
井上：何を思い出してるのよ...
万理華：みんなで仲良くお昼？
与田宮田筒井岩本：伊藤助教！
○○：お疲れ様です
万理華：お疲れ様～
井上：あ、万理華じゃん
万理華：...え？何で居るの？
井上：暇だから来た
万理華：えぇ...よく第四方面から第八方面まで来たね...
○○：お二人って仲がいいんですか？
井上：そうだよ？私と万理華とひめたんでよく温泉に行くの
絢音：ひめたん？
○○：ひめたんって中元先生ですか？
井上：そうそう
寺田：まさかの関係性...
○○：そうだね...
与田：あ、○○さん
○○：助教ね？で、どうした？
与田：明日からも一緒にお昼食べてもいいですか？
○○：いいけど...
与田：やった～！
宮田：そういえば、警察学校のごはんって美味しいですよね～
○○：確かにね～
絢音：○○の料理には劣るけどね～
宮田：え～？○○さんの料理食べてみたいで～す
○○：今度ね？
岩本：じゃあ、卒業したらみんなで○○さんと絢音さんの家にご飯食べに行きましょうよ！
絢音：是非おいで～
○○：ごちそうさま。じゃあ、授業の準備があるから
絢音：は～い。また後でね～
○○：は～い。あ、宮田。与田。岩本。筒井
宮田与田岩本筒井：はい
○○：頑張れよ
宮田与田岩本筒井：はい！
絢音：しっかり助教をやってるね～
寺田：そうだね～
万理華：あ。三人はお金払ってね？
絢音蘭世井上：はい...

～警察学校廊下～

絢音：大丈夫そうでしたね...
井上：そうだね...
寺田：このまま現場復帰できるくらい戻ってくれるといいんだけど...