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PR記事を書きたい

PR記事を書きたい。

きっと全人類が人生で一度は抱いたことがあるに違いない「PR記事を書く欲」。
みなさんも日々「企業などからプロダクトやサービスのPRを依頼されて記事を書く欲」にまみれているであろう。

宣伝したい。レコメンドしたい。依頼されたい。

そんな声が聞こえる。
かく言う私も、青春時代進路希望のアンケートの第二志望あたりに書いた気がする。

「おい!のちこ、お前どこ受けるんだよ」
「ちょっとヒロト!人のアンケート見ないでよ!」
「PR……記事……お前、PR記事書くの、第一志望じゃねえのかよ。夢だったじゃねえか。PR記事書くの」
「だって、PR記事なんて、私なんかが書いたって誰も見てくれなさそうだもの」
ボソッ(俺は見たいけどな。のちこのPR記事)
「えっなんて?」
「なんでもねーよ!やる前から弱音吐いてんじゃねーよ!やってみろよな!」

みたいなことは特になかった。

マジでなかった。1ミリもなかった。
身近にヒロトいなかった。ヒロトのいない人生だった。
でも今一瞬で生まれて消えた幻ヒロトが背中を押してくれたおかげで、あたし、勇気が出た。背中を押された。

そうだ、大声で言おうではないか。

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でも、何をPRすればいいのだろうか。

賢明な読者ならお気づきだろう。
残念なことに、私は特に誰からもどこからも、何も依頼をされていない。PR記事を書きたくとも、書けないのだ。

PRという表記なくPR記事を書き、後々PR記事だとわかり炎上する事件を起こそうにも、起こせないのだ。なぜならこの記事は誰の利にもならないのだ。強いていうなら私得なのだ。私利私欲記事なのだ。付き合ってくれてありがとうなのだ。突然のハム太郎乙なのだ。

しかし、だ。

PR記事を書くにあたって、果たして本当に「依頼」は必要だろうか。「依頼」なしに、「PR記事」は生まれないのであろうか。

答えはNoだ。

PR記事に、「誰かからの依頼」はいらない。
そんなもの、アタシには必要ない。

何度でも言おう。この記事は私利私欲記事。

そう、私が依頼人になればいい……!

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やだ……めっちゃいい……!

思っていた以上に依頼された気分になってしまった。
児玉綾乃先生て〜〜〜照れるやん〜〜〜〜くしくし〜〜〜

これはやるしかないのだ。心のハム太郎もそう言っていた。


ここでふと気づく。
PR記事と一言で言っても、さまざまなアプローチがあるだろう。

今回、私が私から初めて受けた依頼のテーマは「私が書いた記事のPR」である。「私が書いた記事のPR」、どのように書けばいいのだろう。

ちなみに「私が書いた記事」については、過去のnoteの記事を紹介しても面白くないので、私が所属する会社で書いたHRブログの記事を紹介したいと思う。

なぜならおそらく、本記事を読んでるほぼ全員が私の書いたHRブログの記事を読んだことがない(と思われる)からだ。
結構時間かけて、それこそnoteの更新もラジオの更新もできぬまま夜な夜な頑張って書いたのに、「読んだよ!」という声がほとんどないのがその証拠だ。辛い。読まれないのってほんと辛い。

せっかく書いたからもっと読まれたいのだ!!!自己顕示欲の化け物なのだ!!!!ハム太郎もそう言ってるのだ!!ヘケッ!

一応念のため注意書きとして記載しておきたいが、会社から依頼があったわけでは断じてない。この記事は会社のために書いてるんじゃない。私が書いた記事を読んで欲しいから書いている。いやむしろ書けよ。会社のために書けよ。

なんならHRブログを利用してこんな記事書いて大丈夫なのかな。先に謝っとこ。
ごめんなさい!!!許してください!ただただPR記事が書きたかったんです!すみません!!

というわけで、そんな私利私欲に塗れたPR記事。
どんな書き方がいいか。その手法について考えてみた。

1. シンプルにいいところを宣伝する
2. 体験しての感想を書く
3. ドキュメンタリー方式

こんなところだろうか。早速書いていこう。

1. シンプルにいいところを宣伝する

やはりPR記事はいいところを見つけて褒め称え宣伝するのが一番である。

早速やってみよう。

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弊社はリモートワークを基本とした働き方をしているが、この記事ではコミュニケーションや生活習慣の改善を目的として行っている「鹿児島オフィスでの出社の様子」について取材を行っている。

※取材は本年5月に行っています。(私は配慮ができる女なのでこういう注釈もちゃんと入れちゃう)

この記事のいいところは、なんと言っても冒頭のアイキャッチ画像である。
鹿児島オフィスに掲げてある会社のロゴを撮影したものだ。

大変に斜めである。
「株式会社」のあたりには多少のボケがかかっていて、そして大変に斜めである。真っ直ぐではなく、斜めだ。

斜めにロゴを撮影するのがとてもいいと思った。おしゃれじゃん、そう思う。斜めであることで、きっとみんなも「おしゃれじゃん」と思うに違いない。すごくおしゃれだと思うし、実際斜めでおしゃれだ。

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すごくいい。
程よく褒められていると思うし、内容ではなくアイキャッチ画像にフォーカスしているのもとても新しいと思う。気持ちよくなってきた。どんどんやってみよう。

2. 体験しての感想を書く

対象を体験しての感想は、信憑性も高く読んでいる方も疑似体験できるため、幅広いジャンルで使われる手法であろう。私が私から受けた依頼には特に体験することについての言及はなかったが、今回サービスして体験しての感想を書こうと思う。PR記事を書くの初めてなのにサービスしちゃうあたし、さすがである。

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弊社ホスティング事業部のデザイナーの座談会をまとめた記事。
20年近く続くレガシーと呼ばれるサービスをどのように捉え、ユーザーにどう提供していこうとしているのか、そのマインドを中心に取材している。インタビュアーとして参加してはいるが、私自身サービスへの関わり方を改めて考えさせられた良い体験となった。

読んでいて思ったのは、その肌馴染みのよさだ。
すっと伸びて、ベタつかない。時間が経つとさらりとした感触になる気がする。

まさか読んでいてこんな気持ちになるとは思わなかった。
肌馴染みがいいとまで思わせる座談会はなかなかないだろう。
いい話な上に、肌馴染みまでいいのだ。

みなさんも読んでいただければわかると思うが、読みながら、肌馴染みがいいなと感じると思う。肌馴染みがいいし、しかもベタつかないのだ。さらりとするのだ。肌馴染みがいいし。

私がYouTuberだったら、きっとピントが合うようにこの記事にそっと手を添える。そっとだ。
ピタッとピントが合うと思う。あとテクスチャがどうの、という話もすると思う。一度でいいからこの記事の肌馴染みを見せたい。本当によく肌に馴染む。

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どうしよう、ちょっと興奮してきた。
PR記事って面白い。何かをPRするって素敵だ。PR記事を書くのって、こんなに楽しいんだ。
世の中のPR記事を生業とする人たちは、本当に幸せだな、そう感じた。

3. ドキュメンタリー方式

ドキュメンタリー方式のPRはテレビでよく見る手法ではなかろうか。
素人の方のエピソードをドキュメンタリ番組風に作成し、視聴者に「いい話だな」と涙させ感動させた上で最終的に「そんな田中さんの元気の源はこの青汁!」と青汁のCMを始めだすアレである。

ポイントは要所要所に青汁を差し込んでくるところで、見ている人たちに終始「おや?なんかずっと青汁が置いてあるな?」とクエスチョンを持たせる必要がある。ちょっと難しそうだ。高度な技術が必要な記事だと思うので緊張するが、やってみようと思う。

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IT企業にお勤めの児玉綾乃さん。
趣味はクラシック音楽鑑賞。オーケストラの演奏を聴くのが大好きという彼女。休日はレンタルサーバーに設置したWordPressでブログを書くなどアクティブな毎日を過ごしている。

友人や同僚にも恵まれ何不自由なく、普通の生活を送る彼女ーー

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そう、不運に見舞われたのだ。

悲しいことに、切なく胸が切り裂かれそうなほど辛い出来事が起きてしまう。不運、そう不運としか言いようがなかった。
不運に見舞われたのだ。

普通の生活をし、音楽を愛し、芸術に囲まれ幸せに生きていた彼女に降りかかった悲劇を、どう表現したらいいか……そう、「不運」、としか言いようがないのである。

不運に見舞われた彼女がまずどう思ったか。

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「不運」

そう思ったと語る。

本当に不運でしかなかった。悲運でもあったといえよう。そして……非運でもあった。

そんな彼女に転機が訪れる。

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そう、運命の出会いを果たすのだ。

ロリポップレンタルサーバー、そのサービスを運営するエンジニアとディレクターの座談会記事。

サービスのど真ん中で活躍するメンバーが何を考えどのような業務を行っているのか。具体的な実例をもとに語ってもらっている。
先ほど紹介したデザイナ編と合わせて三部作の連載記事だ。

この記事に出会ってからというものの、不運ではなくなった。
不運ではなくなった証拠に、彼女は会社で賞をもらったという。

まさに運命の出会いであった。この記事があったおかげで、彼女は不運ではなくなったのだ。不運とは無縁の人生になったのだ。

「本当にこの記事のおかげで、元気、元気!」

そう語る彼女の笑顔は、キラキラと輝く真夏の太陽のようであった。

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えっすごくない……?

どさくさに紛れて一気に3つの記事を紹介してる……!
何気なく私が賞をとったこともアピールしちゃってる上、その記事を担当したのも私。

途中挟んだ写真で着ているTシャツはロリポップレンタルサーバーのロゴ入り。サービスのPRまでしてしまっている。

えっ?

えっ!?

もしかして私、PR記事の申し子……?PR記事を書くために生まれてきた……?

思わぬ実力発揮。その手腕に、ちょっと自分でも驚いている。

プロだ。プロのPR記事士だ。

ここに、プロのPR記事士が産声を上げた。

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そう、小学生の作文としか思えない感想だが、初めて書いたPR記事、とにかく楽しかった。

途中自画自賛している箇所があるが、正直なことを言うと、みなさんにきちんとPRができているかちょっぴり自信がない。
記事終盤に「いかがでしたか?」と大声で言いたかった。

私が書いたHRブログの記事への理解度もまだまだだったと思う。

本当ならば、もっと読み込んで、記事を書いた人の気持ちになってPR記事を書くべきだった。書き手へのリスペクトが足りなかった気がする。反省しかない。

でも、楽しかった。

何かをPRするって、こんなに気持ちがいいんだと思えた。それだけで十分、素晴らしい体験ができたように思う。

「今日はとっても楽しかったね。 明日はもっと楽しくなるよ、ね!ハム太郎!」

心の中でハム太郎の飼い主がそう言っている。
最後に謝りたいことがあるのだが、ハム太郎の飼い主の名前知らないし、実はハム太郎のアニメ一回も見たことない。
文中にハム太郎出しまくったけど、ハム太郎がよく言う言葉、さっき調べた。さっきだ。世代じゃないのだ。ごめんなのだ。

でも、明日はもっと楽しくなる。
なぜならPR記事を書くのが楽しかったから。

というわけで、PR記事のご依頼、お待ちしております。



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