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綾波の美学

 唐突ですが私は綾波のことが大好きです。初めてエヴァンゲリオンを見て綾波を知った時の衝撃は今でも忘れません。ずっと綾波のことを推してきて思ったことがあります。綾波は女性的かつ母性の象徴であり一つの完成された美を持つ素晴らしいキャラクターだと感じました。
 そう思う理由の一つ目は見た目です。中学生とは思えない抜群のスタイル、均整な顔立ち、紅い瞳、純粋で透き通った美しい声……このように綾波のビジュアル面で群を抜き出る要素は数えきれません。また純白のプラグスーツを着ている際は任務に従う誠実さや人間らしい感情を得て成長していく純粋さを見事に体現した美しさがあると思います。
 二つ目は性格です。個人的には綾波が他のキャラクターに比べ特異性を持つ面だと思います。具体的には人間関係を構築しようとしない、必要以上の会話を望まない、世の中のこと(NERVやエヴァ、任務以外のこと)について何も知らない純粋さなど綾波にはある意味特殊な性格があります。おそらくリリスの魂に起因するこの性格によって他のキャラクターと一線を画す魅力を引き出すと思います。ただかわいいだけのキャラクターは世の中に溢れています。しかし綾波のようなキャラクターはいないため綾波の性格にはいつの時代でも新鮮さを感じます。
さらに、綾波はあれだけの美貌を持ってしても他人と比べ優越感を抱いたり、鼻にかけるようなことはしません。これが純粋に綾波を好きにさせる要因でもあります。多くの方がかわいいと感じてもええ格好しいように振る舞う人には好感を持てないと思います。そして、綾波の一途な様子にも魅せられます。新劇場版ではシンジはエヴァに乗らなくていいようにするため自らの意思で初号機に残る所には目が潤みます。
 三つ目は成長する様子です。シンジやアスカ、ゲンドウなど他者と触れ合うことに喜びを感じ、任務以外で他者のために尽くすということができるようになる様子は多くの人に勇気を与えると思います。具体的にはシンジとゲンドウを仲良くさせるため料理を練習し振る舞おうとする(元はシンジに料理、弁当を作ってもらい料理の持つ、人を仲良くさせる力に気づく。)所や、シンジに触れて1人の「エヴァパイロット」であったのが1人の「女の子」になる様子には感動します。
 最後に綾波レイ(仮称)、通称黒波について話そうと思います。
初めてQ、シンエヴァを見る前までは破での綾波ロスによりショックを受けていましたが後に黒波が登場しなんとか持ち堪えました(笑)
同じ綾波シリーズのクローンといえどもかなり別人であることを強調する描写が多いように感じました。黒波は黒波らしく、ポカ波を意識せず自分らしく生きて良いということを第3村で学びシンジや他者との繋がりの楽しさに築き人間としてのアイデンティティを得たものの運命には逆らえずL.C.L化してしまうという成長と裏腹に儚さを併せ持つのも綾波の印象に残るところだと思います。綾波は人間性の確立や他者と自分という社会における関係性を感じることができる奥深い素晴らしいキャラクターだと思いました。


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