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悔いのない選択


“ピアニストとしてまだこれから勉強しなければならない事だらけなのに子供を育てながら練習して納得いく演奏を目指すなんて、どちらもそんな甘っちょろいものじゃない”
という意見もあるかと思います。
私も悩みました。


23歳の時にデビューさせて頂いて演奏家としてのスタートラインに立ったものの勉強する事が山ほどあった20代、30代(勿論これからも)。

そんな中良い御縁に恵まれ27歳の時に結婚しました。結婚後も最初の数年は子供はまだまだという思いもありましたが年を重ねるにつれ、やはり出来る事なら親になりたいという想いが強くなりました。
年齢的な焦りも生まれ始めました。この年齢というのが私の体質上、深刻でした。

私達の仕事は演奏会の何ヶ月も前、一年以上前に決まる事が多いです。産むならこの時期だな”と考え始めた事が何度かありました。しかしそう決めた矢先にずっと演奏したくて夢だったお仕事が舞い込んでくるのです。大好きなコンチェルトだったり。
それは私の中で絶対に優先、叶えない選択肢はない。その度にもう少しもう少し、と子供の事は一旦諦めたり葛藤がありました。

加えてこれについてはいつか書くかもしれませんが娘を授かるまで(体調面で)何度か辛い経験をしてきました。それらの事が重なり紆余曲折を経た後、ようやく授かることができました。結婚して5年経った頃だったと思います。
妊娠によって仕事に支障が出て迷惑をかけることが怖くて不安だらけでした。でも妊娠中の体調ばかりは予測がつきません。

今となっては笑い話ですが小柄な私はお腹が大きくなり過ぎて鍵盤にお腹が当たってピアノが弾けない事があるんじゃないかと出産経験のあるピアニストの先輩に大真面目に聞いたりもしました。

結果的に全く誰にも迷惑かけずにというのはやはり難しかったですが、予定が公開されていたコンサート、既にチケット販売が始まっていた演奏会やリサイタルツアー等、出産まで全て無事に行うことが出来ました。産後一ヶ月半で復帰コンサートも行う事ができました。
出産して十日後からリサイタルとコンチェルトの準備をするというなかなかハードな産後でしたが家族やマネージャー、周りの人達の力を借りて沢山支えてもらいながら無事やり遂げさせてもらいました。
これには今でも感謝しかありません。

でもそれができたのは奇跡の連続だったからです。
もし私の体調がこうだったら?ああなっていたら?と考えると今でも冷や汗が出ます。

仕事をしている女性で同じ様な悩みを抱える方はとても多いのではないでしょうか。一番仕事が充実していく時期が妊娠適齢期であったりもして仕事を休む事への葛藤やお仕事関係の方への申し訳なさとか色んな事に悩まれると思います。

子供を授かること自体が本当に奇跡で当たり前ではないからこそ、仕事も家庭も悔いのないように自分にとっての最善を見つけながらどちらも諦めないと決めた事は結果的にはとても良かったと思っています。

しかしそれは今の私にとっての最善であったと思ってはいるけれど人生の選択肢は他にも沢山あると思っています。
どんな生き方を選択するにしても挫折も喜びもあると思うからその中で努力をして最後は自分で責任を持って決断し歩いていけたら良いなと思っています。

なんて偉そうに書いていますがもちろん。。。甘かった!大変だ。。とベソをかきそうな時もあり。でもそれはそれ。私が決めている事はただ一つ。「うまくいかないことを娘のせいにだけはしない」
それだけは守りながら大好きなピアノと真正面から向き合っています。なんならたっぷり時間のあった以前よりも今の演奏の方が好きだと思えます。

これからも沢山の悩みを抱えて人生の決断しなければならないことも多いかもしれないけれど、その都度しっかりと周りの方の言葉も真摯に受け止めつつ自分自身と向き合って最善な道を選んでいきたいです。

2018年の私。↓

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