見出し画像

鼻歌と絶対音感

今朝も中二の娘の鼻歌が聴こえてきた。
娘の鼻歌は家庭が穏やかな象徴だと思ってる。

もうすぐ合唱コンクールだからね。
今回娘は全体合唱のピアノ伴奏だから、クラスの合唱は歌うことになる。

フフフフ~ン♪フフフフ~ン♪

そこで私は話しかける。

「ちょっと、音痴じゃない?」

すると娘が反論する。

「今回私の合唱のパートはアルトなの!だから平坦なのは仕方がないの。アルトってそういうもんでしょ?音痴って言わないでよ!」

混声三部合唱とは
ソプラノ(高音で主にメロディ、音域:ト音記号のミ~ミ)
アルト(低音、音域:ト音記号のド~ド)
テノール(男声、音域:ヘ音記号のレ~レ)

「えすたの合唱ノート」様より引用

そう、私は鼻歌の「音痴」が聴き分けられる「絶対音感の持ち主」だ。その音感は年を重ねて多少鈍ってしまったが、音痴か音痴じゃないかくらいはわかる。

時々道を歩いている鼻歌交じりのオッサンの曲を当ててしまうこともよくある。私はそんな陽気な光景が大好きだから決して気にならない。むしろもっと歌ってくれと思う。

最近は、暑さが和らぎ外を歩いていても鼻歌交じりの人が増えました。
(え?増えてないって。そんな人いないって?)
我が家は片側1車線の道路に面した場所にあり、アップダウンも無く、自転車道路も整備されているので、自転車に乗りながらノリノリで歌を歌っている人がよくいます。
ちょうど私の家は、駅からのまっすぐな道で距離もあるから、喉も温まるのでしょうね。

それはそれは夜中にも関わらずでっかい声で歌ってるわよ。

最近の曲はよく知らないけど、昔で言ったら河村隆一とかTMレボリューションとかそんな感じの曲でしょうか?夜で人もいないし、空も澄んでいるし、何よりまっすぐな道だから、本当によく声が通るのよね。私の寝室は道路に面しているから思わず窓から外を見ると、手まで付けて完全に酔いしれながら歌っちゃってる人もいてね。

本当に笑えるわwww
笑えるけど幸せを感じるの。
平和っていいなぁって。

ところで、夜中の歌声で思い出したけど、こんな感じで夜中に大声で歌っている人って比較的若い人が多いのよね。なんでだろう?
仕事の帰り?塾の帰り?バイトの帰り?飲み会の帰り?わからないけど、たぶんね、普段から色々溜まってるのだろうなぁと思うの。

そういえば、まだうちの息子が高校生の頃、
夜中になんか声が聞こえる・・・って思ったら、息子がリビングでものすごいでっかい声でエミネムの8mileを歌ってたの。


ビックリしたわよ!
夜中の生ラップこえーよwww


デカイ声で思い出したけど、息子が中学時代の野球部の試合でもビックリしたわ。
息子が外野を守ってるときに物凄い大声でピッチャーを鼓舞してたの。
「ピッチャーいいよぉ~、ピッチャーいいよぉ~、ピッチャーいい球走ってるよぉ~、ピッチャーいいボゥルゥ~」
みたいな。
普段は大人しい息子が、それはそれはノリノリででっかい声で声出ししているのを見て、心の底からビックリしたと同時に感心した。
「そんな大声出せるんだ」って。
親には見せない一面を垣間見れたのも、なんかちょっと嬉しかったなぁ。

そう、思春期の子どもって大声を出したいのだ。思いっきり叫んだり歌ったりって、やっぱり成長の上では必要だと思う。

あの「うっせーな」で有名なado氏もなんかのインタビューで、
「普段はどこで歌ってたのですか?」
の質問に、
「家のクローゼットです」
と答えたのを聞いて、子どもが自由に歌を歌える環境というのは、都会の密接した住宅環境だと殆ど無いのだなと思った。

これまた息子の話で申し訳ないのだけど、息子が高校生の頃、家に誰もいない時を見計らって、それはそれは大きな声で歌っててね。「あなた誰ですか?」って程の声量で。それが玄関開けるとピタっと止むからまた面白くてね。でも、3階の部屋だけど外にも漏れる程の声量だったから私が帰宅して自転車置き場にいる時から「お兄ちゃん歌ってるな」ってわかるのよ。それは夫も娘も気付いてて、「アイツやばくないか?」「お兄ちゃんちょっと怖い」とか言われてたけど、歌を歌う事で発散できるなら健全だよ、うんうん。なんて私は軽く考えてたけど……

出て行っちゃったわよ!

相当「家族」が煩わしかったのだろうなと思う。ただ、息子が家を出たのは健全な若者の証なのかなとも思う。
家にいて声を潜めるよりも、1人になって歌いたい時に歌い、叫びたい時に叫べばいいよ。

ただね、息子が1人暮らしを始めたばかりの頃、夜電話が繋がらなくて心配してたら、翌日LINEで

「ごめん、ちょっと公園で歌ってた」

ってやめて!深夜に公園で歌うのはやめて!
いくら田舎だからって、それは怖いからwww
通報されるからwww

「鼻歌と絶対音感」の話が、20歳の息子の思い出話になっちゃいました汗

ただ、長かったコロナが明けて、殺人的な夏の暑さも明けて、年末に向けて若者たちがむくむくと暴れ出すのではないかと思う。(ハロウィンとかもあるし)
しかしながら、少々の鼻歌、少々の口笛、少々の生ラップ、少々の大声での熱唱くらいは、大人は温かく見守ってあげて欲しいと思います。たとえそれが、ちょっとばかし「音痴」だったとしてもね・・・



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?