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打ち碁の暗記度でチェックできるもの

皆さん、自分の打った碁を覚えていますか?

ネット碁を中心に打たれている方は、あまり意識したことがないかもしれませんね。ネット碁サイトのほうで、自動で記録してくれることが大半ですし。

私は昔、打ち碁を覚えているのが大の苦手でした。棋譜をつけるように父に言われて書いていたけど、100手くらい覚えていれば相当良いほうみたいなレベルだった記憶があります(苦笑)

打ち碁を覚えているかどうか。これは並び返して検討するのに必要なだけでなく、もう一つ重要な要素があります。
今回はそんな打ち碁の暗記に関することを綴ります。

1.打ち碁を覚えているのは、しっかり考えた証拠

打ち碁を暗記するカギになるのは、その着手に至るまでの思考だと私は考えています。

これに関しては、花とゆめで連載されていた囲碁マンガ「星空のカラス」に良いセリフ(というか独白?)があります。

「自分でつくったおはなしならおぼえてる。なにを考えて打ったのか、どう打たれてくやしかったか――」星空のカラス3巻 第16話

院生になりたての子のセリフで、この少し前のシーンで打ち碁を覚えていなかったことをプロ棋士の兄に怒られたのですが、それを反省して覚えるようになったようです。
ここで出てくる「つくったおはなし」というのが、自分の碁であり思考なわけです。

つまりよく覚えている碁は、しっかり考えが練られた碁といえます。
逆にあまり思い出せないのは、大した意味もなく打ってしまった手が多い碁といえそうです。(つまり子どもの頃の私の碁は……。笑)

2.打ち碁の暗記と棋力の関係は?

ではしっかり考えて打てば、棋力関係なく打ち碁を覚えていられるのか。

こればっかりは統計を取っているわけではないので何とも言えませんが、個人的には無関係までは行かなくても、そこまで深く関係はないだろうと思っています。

もちろん定石をはじめとする石の形や流れの知識があるほうが覚えやすいので、その点では強い人のほうが暗記率がいいとは思います。
ただし、初級者でも並び返せる人は並び返せるので、百パーセントの関係はなさそう。

やはり自分の中にストーリー(思考)が残っているかがポイントになりそうです。

3.まとめ

・ 着手に至るまでのプロセスが打ち碁の暗記のカギ

打ち碁を覚えているかどうかは、単に振り返りに役立つだけでなく、自分の碁の思考の深さもチェックすることができます。

自動で棋譜を記録してくれるネット碁を中心に打たれている方は、時々データに頼らずに振り返ってみると、新たな発見があるかもしれません。

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