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【囲碁本レビュー】三段合格の死活150題

今回ご紹介するのは、日本棋院が出版する「三段合格の詰碁」。(アイキャッチ画像はカバーなし状態)

この本は今までレビューしてきた本とは違い、どちらかというと自分のトレーニング用に使ってきた本です。

こちらはシリーズ化されていて、下は「初段合格」、上は「七段合格」まで(全部の段はありませんが)、ジャンルも死活以外に手筋や定石等があります。
出版自体は2002年ですが、ロングセラーなので入手もしやすいと思います。

1.どんな本?

タイトルの通り、150問の詰碁が収録されている問題集です。
章分けやコラムも特になく、ひたすら問題がついています。(しいて言えば、問題文にコラムっぽいものが混ざっています)

とてもシンプルな構成です。

2.対象棋力の目安

完全に有段者向けです。
「三段合格」とはありますが、高段者でも普通に勉強になります。

各問題には「〇分で〇段」のような目安が書かれていますが、あれはあまり気にしないほうがいいです。
目安にするのはいいですが、真に受けると悲しくなることがあります(笑)

3.オススメポイント

・ よく出る詰碁系がたくさん収録されている
ひねった問題はあまりなく、よく見かけるような詰碁が多く収録されています。
それも有段者向けの基本詰碁という感じなので、前にご紹介した「ポケット詰碁200」や「詰碁の基本」などとはまた違いますね。

・ 持ち歩きに便利なサイズ
文庫サイズなので嵩張りません。
この点は新書サイズの薄型で収録数を上回る「ポケット詰碁200」には敵いませんが、前述の通りレベルが違うので、差別化はされていますかね。

4.教材資料としてのオススメポイント

前述にもありますが、有段者向けの基本詰碁集的に使えます。
問題数もそこそこあるので、一冊でカバーしてくれることも多く、プリント問題を作成するときに重宝しています。

5.個人的な使い方

こちらは中学生の頃、全国大会で日本棋院に行ったときに買ってもらいました。
当時の棋力は五段くらい。何でこの本にしたのかは覚えていませんが、パラ読みして「そこそこ難しい」と感じたんじゃないかと思います(笑)

今も教材資料以外にも、大会前のウォーミングアップ用で使っています。
まぁまぁ考えるレベルなので、ちょうどいいです(笑)

それと一合マスの詰碁が載っているので、事典代わりにも使っています。
今は死活事典も持っているので、そちらで調べたほうがより詳しく載っているんですが、こちらのほうが手軽なので……(笑)

あと個人的に、途中の問題のヒントに書かれているプロ棋士が薦めるアマの上達法も面白いと思いながら読んでいました(詰碁の本なので、詰碁を推しているコメントばっかりなんですけどね。笑)。


難しい詰碁は解きたくないけれど、級位者向けの詰碁には飽きたという有段者の方。
この本は中間くらいかと思うので、気になる方は見てみてはいかがでしょうか?

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