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【囲碁本レビュー】手筋の基本

本日は手筋の本のレビュー。
今回ご紹介するのは、高尾紳路九段監修の「手筋の基本」です。

この本はシリーズ化していて、2020年5月時点で10種類あります。
個人的にはこのシリーズが好きなので、他のもいつかレビューに登場すると思います。

1.どんな本?

「超入門編」「基本編」「ステップアップ編」「応用編」の4章に分けて、132問が収録されています。
第1章と第2章の前には、手筋とは何かや基本の考え方について触れられているなど、タイトルの通り基本を意識した内容になっています。

石を取る手筋が多めですが、石の連絡の手筋なども少し混じっています。

サブタイトルに「トレーニング」という言葉が入っているだけあって、各問題に解けたかどうかのチェック欄が3つ用意されているなど、繰り返し解く前提で作られています。

また章の間にはコラムとして、高尾先生と師匠の藤沢秀行名誉棋聖のエピソードが掲載されていて、息抜きもできます。

2.対象棋力の目安

入門~中級くらいがメインのターゲットでしょうか。

第1章あたりは囲碁を覚えたての方でも解ける問題が載っています。第2章までは、はじめのあたりの問題には選択肢がついているので、どこから考えるのかもわかりやすいです。

それが徐々にレベルアップしていって、最終的には中級クラスあたりまでにちょうどいい問題になります。

上級者の方は、手筋が不得意という方は復習を兼ねて読んでみるのもありそうです。
有段者の方にとっては、さすがに簡単すぎる問題が多いかと思います。

3.オススメポイント

・ レベル分けがわかりやすい
章自体は4つなのですが、同じ章の中でもレベル1~3に分けられていて、難易度の移り変わりがわかりやすくなっています。

・ 問題の要点が解答欄の見出しで大きく書かれている
その問題の要点を解答欄の見出しで大きく書いてあるので、どんなふうに考えるべきだったのかなどがわかりやすくなっています。
単に答えを暗記するだけでなく、考え方も一緒に覚えることができる構成といえそうです。

・ 基本問題が多い
とにかく基本レベルの問題が多いので、手筋の基礎を身につけたい方には最適です。

・ 入門~初級者は長く使用できる
入門~初級層に優しく、中級あたりまでをカバーする問題が掲載されているので、長く使用することが可能です。

4.教材資料としてのオススメポイント

基本の問題が多いので、トレーニング用のプリントを作成するときは大変便利です。
入門~中級までは、これがあればとりあえず困りません。

5.個人的な使い方

この本は母(級位者)が買ったものを拝借し、そのまま教材資料として自室に置いています(笑)

さすがに私のレベルでは、ウォーミングアップ用にするにも簡単すぎるので、基本的に教材資料です。
手筋のプリントを作るときは、大体これとポケット手筋200あたりが稼働しています(もちろん他の本も使っていますが。笑)。

個人的なお気に入りポイントは、図が左下タイプであること。私はその位置が好きなので、この本は回転させる手間がなくて快適です(笑)

この本は、入門~中級くらいまでの方が技術的な手筋の基礎を叩き込むにはうってつけの一冊。
構成というかデザイン的にも読みやすいので、ホントにオススメです!

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