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【囲碁レビュー】AI流思考で強くなる!囲碁・新時代上達法

今回ご紹介するのは、藤澤一就八段の「AI流思考で強くなる!囲碁・新時代上達法」です。

本日、新刊の「大局観が劇的に良くなる!囲碁・上達のための棋譜並べ」が発売されています。
(ちなみに私は近所の書店に入荷していなかったので注文中)

1.どんな本?

タイトルを見ると読み物っぽいですが、中身の大半は碁打ちのタイプ診断テスト(問題)です。
AIや勉強法の話をメインで読みたいと考えている方は、一度書店などで中身を確認したほうがいいかもしれません。

テストは序章で語られるAIの思考に基づいた問題が出題されています。
具体的な出題ジャンルは、大まかに分けて「布石」「中盤」「ヨセ」「詰碁」です。
布石と中盤は「形勢判断」と「次の一手」の問題、ヨセは「大きさの判断」と「ヨセ方」の問題で更にジャンル分けされています。
詰碁以外は選択問題です。(厳密にいえば形勢判断は選択肢が表記されていませんが、答えはどちらがいいor互角になるので)

最後にタイプ別の勉強方法が紹介されています。

2.対象棋力の目安

個人的には、一桁級以上かと思います。

前述の通り、詰碁以外は選択肢がついているので、級位者の方でも解きやすくなっていますが、二桁級の方だと何をどう考えて答えを出せばいいかが難しいジャンルもあります。

高段者には易しい問題が多いように感じますが、私や身近にいる元院生も全問正解はしなかったので(笑)、十分勉強になると思います。

3.オススメポイント

・ 手軽に棋風と合った勉強法を知ることができる
棋風を知りたいときは周りに聞く方が多いかと思いますが、一人でコツコツ勉強している方は、なかなかそういう機会もないかと思います。
それを自分一人で手軽にテストできるのがこの本です。

また勉強法は、具体的な書籍も挙げて紹介されているので、何をすればいいのか悩んでいる方は参考になるかと思います。

出版が昨年末と新しいので、入手もしやすいです。

・ 形勢判断の解説が手順付き
形勢判断のテストは、問題図に至るまでの手順図付きで解説されています。
そのため判断のポイントや考え方がわかりやすいです。

4.教材資料としてのオススメポイント

生徒の棋風をチェックするのに活用できます。
本人に勉強法をアドバイスするときの参考にもなります。

5.個人的な使い方

私は著者の藤澤一就先生が主宰する新宿こども囲碁教室の出身なので、発売日に自分用と閲覧用で2冊購入しました。

閲覧用を自分が主催するイベントのときに持っていったら、参加者に交じって県代表クラスの講師も読んでいて、やたら人気が高かったです(笑)

またこども教室では、棋風診断テストとして活用中です。
希望者に問題を解いてもらい、Excelでレーダーチャートと診断結果、オススメの勉強法の要点をまとめたものを作って渡しています。

ちなみに教室生に解かせる前に自分でも解いてみましたが、診断結果は自分が予想していた通りでした(何だったのかは言いません。笑)


自分の棋風は自分が一番わかっているようで、意外と自信を持って答えられないもの。
この本で棋風をチェックしてみてはいかがでしょうか?

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