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THE FIRST SLAM DUNK

Netflix見放題。

山王工業高校との試合がストーリーの主軸で、そこにリョータのルーツが絡んでくる構成。

山王戦はほぼ原作に忠実。
河田がゴール下のシュートを打とうとした際、とっくに振り切ったと思っていた桜木花道がまだ空中にいた時の

「あれ…まだいる」

の見せ方に息を呑んだ。

花道がこぼれ球をコートに叩き入れ、オフィシャル席に突っ込み、背中(おそらく脊椎)を痛めたシーン以降はずっと泣きながら見ていた。
当時コミックで読んだ桜木の努力とか、安西先生の後悔や葛藤とか、ゴリの孤独とか色々ぐちゃぐちゃに思い浮かべながら観た。

こんなの人前で見られたものじゃない。
同世代で映画館に行った人はどう乗り切ったんだろうか。

以下、気になった点。
主にリョータの家族について。

①メンヘラ母親

リョータは幼少期に父親を亡くし、その数年後に兄も亡くしている。
兄はフィジカルエリートで性格も良く、街の人に一目置かれる存在だった。

父親を亡くし、茫然自失の母親を背後から抱きしめ

「俺がこの家のキャプテンになるよ」

と母親を励ます。
完璧な息子、そして完璧な男だ。まだ10代半ばかそこらなのに。

しかし間もなく兄も海の事故で亡くなる。

完膚なきまでに叩きのめされる母親。ただただヤバい精神状態であることが画面からも窺える。

半ば自暴自棄になりながら兄のユニフォームや私物を処分しようとしたところをリョータに阻止される。

兄を尊敬し、慕っていたリョータ。兄がつけていた7番のユニフォームだけは処分してほしくなかった。

が、母親は
「なんであんたがこの部屋にいるのよ!出て行って!」

と叫び、まだ小さなリョータとつかみ合い、殴る。

要は児相案件だ。

母がショックを受けているのは分かるがリョータもその妹も多大なショックを受けている。映画を観る限り、この母親は兄への思い入れが激しく、仮に兄が生きていようとそうでなかろうと

兄>>>>>>>>>>>>>リョータ、妹

な構図は変わらないだろう。
ずっとそんな感じでこの家族のストーリーは進んでいく。
リョータは「生きていたのが僕でごめんなさい」という趣旨の手紙を書く。

ムカつきすぎて言葉が出ない。

②妹大丈夫?

リョータの妹はずっと健気だ。
リョータがバイク事故で大怪我をした時もずっとそばにいて、目を覚ましたリョータに何が起こったのか説明していた。(母親はリョータが目を覚ました直後にキレて病室を飛び出している)

おそらくこの家は兄が亡くなってからずっとギスギスしているはずだが、この子はずっと明るい。リョータと兄の誕生日(誕生日が同じらしい)も、兄の話になり母親はいつものメンヘラを発動するが、妹は健気にケーキを切り、場を盛り上げようとしている。

この子のことを支えてあげる人が早く現れてほしいと祈るばかりだった。



10-FEETの曲はエンディングに流れたが、よく分からん発音の英語とかが、2000年代の邦ロックっぽくて良かった。

部屋で1人で観るのがおすすめ

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