筋金入りのセクシー女優
1930年代に巨大なメロンと呼ばれ 一世を風靡した異色のセクシー女優 メイ・ウエスト。
日本では残念ながらあまり知られてはいないのですが
※ ↑ スペインの奇才 サルバドール・ダリが彼女をモチーフにして描いた作品
その強烈な存在感は 今なおも色あせてはいません。
元々は舞台を中心に活動する女優さんで 特に当時は今とは比べ物にならない程に偏見のあった<同性愛(ゲイ)>等をテーマにした作品「DRAG-ドラァグ(自ら脚本を執筆)」などを上演して 時代に抗って反骨精神を貫かれた強靭な一面を持ち合わせていました。
※ ↑ 彼女の体をモチーフにして作られたエルザ・スキャパレリの香水瓶(ショッキング)
※余談ですが ゲイカルチャー等で奇抜で圧倒的な存在感を誇る「ドラァグ・クイーン」の元祖で そのモデルになったとも言われています。(※諸説あり)
スクリーンデビューは39歳という遅咲きで 同じ伝説的なセクシー女優でもマリリン・モンローやブリジット・バルドーなどの若さを武器に活躍された方々と違い 経歴からして異色の存在感が私の中のオカマ心をくすぐったのです。笑
そんな彼女は 社会風刺を利かせた自らの脚本の下ネタ的なセリフを言ってのけ人気を得たものの カトリック教会や保守派の政治家などに目を付けられて圧力を掛けられ 自分の思う様な表現が出来なくなり 元々の舞台に活躍の場を移し 数十年という長い間映画界から姿を消す事になります。
※この事が日本での知名度の低さに繋がってしまった様です。
やがて晩年になり 性転換を題材にした当時では過激でセンセーショナルな映画「マイラ-むかし、マイラは男だった(1970年)」でスクリーンに復帰を果たし 衰えぬ美貌と圧倒的な存在感を盛大にアピールしました。
この作品は8年前に漸く初DVD化され コアなファンに支持され続けています。
私はこの映画の次に主演(遺作)された自作の「セクステット(1978年)」のビデオ(廃盤)を最初に観た時 80代とは思えない(ド派手なオバさん的な)パワフルさに圧倒され 年齢を重ねても主役を張る事が出来るという事を見事に証明してくれた そんな彼女にめちゃくちゃ好感を持ちました。
この映画は とにかく彼女の存在感が圧倒的で 元ビートルズのメンバーのリンゴ・スターや 007シリーズで4代目ジェームス・ボンド役を好演したティモシー・ダルトンやトニー・カーチスなどの一流メンバーですら霞んでしまうほどです。
それはまるで華麗なファッションショーを観させられているかの様な スクリーン(映画)ならではの豪華さを誇っており 日本ではこの作品を含む殆どの彼女の主演映画が(DVDで)商品化されていないのが本当に残念でなりません・・.
彼女は1980年に惜しまれつつ88年の生涯を閉じましたが 決して一流ではなく 敢えて二流のセクシー女優に徹した正にあっぱれな女優人生だったと思います。
ひょんな事から私の目にとまり 奇抜でありながらも決して下品には成り下っていない彼女の個性が 今後の私の方向性に大きなヒントを与えてくれそうです☆
メイ・ウエスト・・1892年 ニューヨーク生まれ
1980年 88歳で死去
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