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ブラッシュアップ! カウンセリングの基礎知識

相談者(CL)は多くの場合、「これからの物語」を見失い相談に来られます。これは大きく2つに分かれるイメージがあります。

一つは、就職活動しているが決まらないや就職活動にやる気が出ないなどの「自己理解」「仕事理解」といった次のキャリアでつまずかれているパターン。

もうひとつは、「職場の中でうまくいっていない、孤立している」など「これまでの物語」に縛られて、「これから」に向かえないというような形です。

 前者の場合、キャリアコンサルタントとしての「見立て」がある程度できるようになると、「何をすればよいのかわかっている」状態に陥ることがあります。こうなってしまうと、結果として、相談者の不安ややる気になれない気持ちにも鈍感になってしまいます。

 相談者の不安ややる気になれない気持ちを無視してしまうと相談者は、カウンセラーに対して、強引に引っ張られていると感じ、抵抗してみたくなるかもわかりません。このような「わかった」時ほど相談者の表情や目の動きに敏感になる必要があります。

感情はさまざまな体験に基づいて生じるもので、体験が異なれば感情も異なります。しかしながら、相談者がどのような気持ちで暮らしているのか、どのように世界が見えているか、相談者との協働作業では共通認識を持って1つの問題を扱うことが不可欠です。

常に想像力を働かせる
① 相談者の体験
② その体験の相談者にとっての意味
③ そこでの気持ち
④ カウンセリングの場でその体験がどのように見えているか、
など、相談者に教えていただくだけでなく、理解するように努めることが必要です。

 その理解するところを相談者に伝えていき、お互いの理解を確認し合い、相談者自身の状況が明確になっていく。このようなカウンセラーの努力が相談者に安心感をもたらす場合もあると信じ、相談者の物語に自然に関心を向けていく。このことはキャリアコンサルティングのクオリティだとおもいます。

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