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まるさんへ
夕方、台所で春巻き作りに精を出していると
バクゼンさんからLINE。
まるさんが、バクゼンさんの不在にあわせたかのように、馴染みの病院で息を引き取った知らせでした。
バクゼンさんを、お兄ちゃんのところへ送り出して、旅立ったまるさん。
さようならではなく、いってらっしゃいを最後の言葉に選んだまるさん。本当に賢くて優しいバクゼンさんの相棒でした。
私はバクゼンさんが私のnoteを最初に読み出してくれた頃、実はかなり警戒していました。
あるnoteにきたコメントで、かなり近くに住んでいることを知ったからです。
それからは、柴犬を見かけるたびに、飼い主の方みんながバクゼンさんに見える病を発症しました。
この柴犬の人は一体全体どんな人なんだろう。
まさかnoteの世界で、近所に住む人に出くわすなんて。
この頃、バクゼンさんは自分のnoteをほとんど書いていませんでした。頻繁に訪れてくれて、気の利いたコメントを残していく柴犬。
いつしか訝しんでいた私の心や、穿った眼差しも柔らぎ、スキの足跡を、コメントの余韻を待ち遠しく思うようになりました。
ぴょこんと届く通知に、浮かぶまるさん。いつしかその姿を見るたびに、ホッとする自分がいました。
バクゼンさんと親しくなる道のりには、いつもまるさんが隣にいました。
用事を足してわざわざ、もしかしたらとバクゼンさんのお家の前を、車で通ることもありました。
ゆっくり走って、バクゼンさんやまるさんに会えたらいいな。そんな気持ちで運転していたことも一度や二度ではありません。
たまたま会えて、なでなですると安らぎました。
春巻きを巻きながら、ほぅ、と息を吐きました。
はあっ、とため息もつきました。
胸にたまる熱いものを吐き出さないと、どうにもならない気持ちでした。
まるさんは、私にとってもそういう存在でした。
スマホで音楽をかけていました。
バクゼンさんとLINEを交わしながら流れていたのはこの曲でした。
お気に入りをランダムにかけていたのに、Spotifyが空気を読みすぎて怖いぐらいに適切でした。
まるさん、ありがとう。
バクゼンさんを私のnoteに連れてきてくれてありがとう。
まるさんが、バクゼンさんとnoteの街のお散歩中に、フンフンと嗅ぎつけて、私のところにバクゼンさんを連れてきてくれた。
私はあのアイコンをね、そんな風に解釈していたよ。
まるさん、ありがとう。
バクゼンさん、私にまるさんを会わせてくれてありがとう!
見出しはなんだか2人みたいで。
私は、ここぞのnoteには500mlさんのイラストを相棒にさせてもらってます。
お気持ちありがたく頂戴するタイプです。簡単に嬉しくなって調子に乗って頑張るタイプです。お金は大切にするタイプです。