見出し画像

気持ちを洗濯


久しぶりに映画を観ました。

観てよかった。そう思いました。

そうは言っても、映画館ではなくて、

Amazon primeですけれど。

かそけき サンカヨウという作品です。

タイトルだけではよくわからなくて、

見てみようと思ったのは菊池亜希子さんと

井浦新さんの名前があったからと、

若い俳優さんの佇まいが儚げな中に

凛としたものを感じて、完成されていない

不安定なものがどうしようもなく愛しく

感じられたからです。

控えめな感情表出の中に、分かりやすい演出は

行われず、もどかしいほどのリアルを感じました。


サンカヨウという花を知りました。


家族とは、あるのではなく、なるのだと思いました。


口うるさいのは愛情表現だったなと、改めて思い至りました。


私は作品の説明をしたり、解きほぐすことが苦手です。


自分に起こる出来事に心がどう動き、自分はどう動くのか、そんな心の機微と人の変化や成長が
丁寧に描かれた作品です。


ちなみに、ところどころで泣き過ぎて、ティッシュがソフトクリームみたいに重なりました。


その夜。 

実は、しばらく前に長男と衝突しました。


私の当て逃げとも言えます。


彼からしたら、非常にストレスだったのでしょう。わかった上で、ぶつかりました。  


私はその後、連絡を無視されていました。

前の晩に、長男は義母に連絡をよこして、私達に
つたえてほしいとある伝言を託しました。

素直に、長男に義母がいてよかったと思いました。

お義母さんがいてくれて、あの子に逃げ場があってよかった。ありがとうございます。

そうお礼を言いました。

米を研いでいた私に、義母が私に
かけてくれた言葉は温かいものでした。


義母が託されたメッセージをきいて、夫が長男に連絡をしたので、私はしばらく黙っていようと思いました。


黙っていてもいいような気がしました。


米とぎをして、ぬかが薄まり、水が透明を増すように。


気持ちを洗濯したような1日でした。


米とぎを毎日するように。今日、気持ちの透明度があがったとて、明日にはまた糠のような膜はまとわりつき、水は濁ることを、私は知っています。


繰り返す毎日の中で、留まり保たれるものは少ない。


それでも、かそけき サンカヨウを観たことで


あの日頭を下げて心の底からありがとうございますと言えた私を、悪くないなと思えます。

#映画の力
#かそけきサンカヨウ






お気持ちありがたく頂戴するタイプです。簡単に嬉しくなって調子に乗って頑張るタイプです。お金は大切にするタイプです。