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追憶の物語

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記事一覧

カジノの授業を受ける、という夢

私の高校では、カジノについて学び、それを実践する授業が行われる。カジノ講座は1年に1度だけ…

Ayako
2年前
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或る手紙(香川・豊島より)

親愛なるAさんへ お変わりないでしょうか。めっきり風が冷たくなりましたね。昨年、Aさんと食…

Ayako
2年前
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手仕事的な趣味を持ちたい

こんばんは。明日はめっきり肌寒くなるようですね。 タイトルの通り、最近、手を使う時間を持…

Ayako
2年前
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初めの一歩、慎重に選んだ方がいい説

関西で育った身として、一度は宝塚歌劇を見に行かなければ、と前から思っている。関西では知ら…

Ayako
2年前
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猫又になってもいいからね。

私の実家には、長いこと二匹の猫が住んでいた。 ほやほやの子猫だった11年前、大阪城公園にい…

Ayako
2年前
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不憫だった、中指の爪

手をしげしげと見つめる。少し筋ばっているがピアノを弾くにはほぼ不便のなかった指と、およそ…

Ayako
2年前
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正しかったのに、報われなかった先生のはなし

忘れもしない、数Ⅰ担当の先生のこと。 担任の先生でもあった彼は、いま振り返ってみても教育熱心な人だった。 生徒たちが、中学生の時点で数学に躓いたり嫌いになったりしないように、色んな工夫を凝らしてくれていたことを覚えている。正直、数学が得意だったことは一度もないが、彼の説明は丁寧で板書も写しやすかったので、数学の授業にしては楽しかった。 そういえば、二次関数のグラフの変化を「チューリップの一生」になぞらえて説明する、とかいう謎な展開もあった。プリントを配るときに舌でペロッ