安河内彩香
制作した作品関連の記事です
絵描きの私にとっての絵を描く原動力について、言葉にしています。
2023年8月に制作した絵本「はじまりの青」を写真と文章でご紹介します。 ゆっくりと、ページをめくるように読んでいただけると幸いです。 • • • • • いつもここにいた。 いつもここにいる。 待っている。 ずっと待っている。 かすかにゆれる光が からだに透ける めぐる血潮 今この瞬間に 胸が高鳴る ゴウゴウ ドウドウ そこに突然の大嵐が音をたててやってきた。
幼少期に遡る。 私は幼稚園入学時から小学校5年生に上がる前までの7年間、学校という場でまったく喋らない子どもだった。 そのきっかけがなんだったかはもはや覚えていないのだが、 当時団地に住んでいた私は隣の棟に住む「カオリちゃん」にいつも気圧されながら自分の言いたいことも言えずに一緒に遊んでいた記憶があるし(幼稚園のマラソン大会で、私がカオリちゃんを追い抜こうとした時に「抜かんでよ!(博多弁)」と強く腕を引っ張られて固まったことはいまだに覚えている) そういった友人関係が影響
本棚に並ぶいくつかの本の中でも、お気に入りの一冊がある。 Tara Books出版の「Origins of Art」という本だ。 『夜の木』や『水の生きもの』などで知られるGond Artの源流を求め、インド中部に位置するパタンガルという村の暮らしや文化について、多彩な写真と文章で綴られている一冊だ。 タイトルの通り、Artのはじまりがキーワードとして纏められているのだが、それらはまさにパタンガルの人々の衣食住、自然の恵み、その地で共に生きている動物、音楽や祭りなどの風習な