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Pray for a friend..

「...さんが昨日、現地でなくなりました。」

今聞いたばかりで、実際に実感が湧かないのだけど。まだ私の3歳上くらいだったはず。


週末は朝から、よくサーフィンに連れて行ってもらった。
ちょうどいいサイズのサーフボードを持っていないので、貸してもらおうとしたら、リーシュ(ボードと足をくくりつける紐)が上手くボードに付けれなくて、マサイが見守る駐車場の木陰の下、あーでもないこーでもないと、ワイワイ言いながら、海に入る準備を一緒にした。

アフリカの遠浅の珊瑚礁のビーチ。ウニを踏んでしまい、棘がかかとに6本くらい刺さった時も、対処の仕方を教えてくれた。ピンセットで気合いで抜く、というものだった。体育会系らしい、対処というか根性の方法だったが家に帰って格闘し、抜けた報告をLINEでしたら、労ってくれた。

最後の夜は、ルーフトップバーで、みんなで一緒にシーシャを吸って、ビールをしこたま飲んだ。

そういえば、初めましては、海の上で。もともと数少ないこの国のサーファーの中で、これまた数少ないアジア人がサーフボードの上で浮かんでたから、声をかけたんだったかな。

一波終わって陸に上がったら、カラカラになった体にいいよ、と、隣のカフェにある美味しいアイスハイビスカスティーを教えてくれた。
「ここのエッグベネディクトは美味いけど、ハーフで十分なんだよ」と言っていたから、翌週は私も同じ注文をした。

一番最後のLINEでは、あけおめメッセージで、次現地に行く時は、帰任前ぎりぎり会えるかもねー、と言っていた。「大変そうだけど仕事頑張れよ」と、他人事のように、適当に応援してくれる感じがありがたかった。サーフボードも、置いてくから使いなと、譲り受けるつもりだった。

ある週では、もうすぐ日本に帰るからと、一緒に行ったクラフトマーケットで、息子くんに似合う可愛い服を一生懸命選んでいたのを覚えている。

サーフィンの時は、すっぴんなので、初めましてで出会った時から、無理によく思われようと頑張る必要がなかったので、個人的に楽だった。海水でキシキシになった髪と、真っ赤に日焼けした顔と腕、サンダルにサーフタオルを羽織った適当な格好で。それでよかった。

あれと思って、写真フォルダを見返すけど、海の上ではスマホはいらなかったから、写真が一枚もない。

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実感は湧かないから、涙はでない。けど、たぶん私の頭はもうあなたはこの世にいないことは分かっていて、呼吸が浅くなる。
笑顔になったり、心から笑うこともはばかられる。感情が固まった感じ。

いなくなった方法を確かめる方法もない。
唯一、メッセージを送っても一生既読にならないだろうとか、世界中を探しても見つからないとか、逆説的な確認方法しかないので、多分やらない。
実は、壮大なドッキリで、ひょっこり生きてるかもしれない可能性は、残しておこうと思います。

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そういえば、私は今日は、一緒に住んでいる2歳のキッズと一緒に「鬼のパンツ」と「あわてんぼうのサンタクロース」を何度も何度も歌って踊った。あなたの息子くんも確か同じくらいの歳だったような。
あと、最近できた親戚のような家族のような人たちに、「生きよう。」と伝えることができた。目の前にいる人を精一杯愛して、大事にしないと。

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(追加)あれから少し時間が経った。それなのに、共通の知人と話す時に、あなたの名前が出てくるのがまだ少し怖いです。事実に向き合いきれていない自分に不甲斐なく感じるからなのか、今後もきっと何もできない可能性の高い未来を受け入れるのが苦しいのか。

それでも、毎日食欲も忘れるくらい一生懸命働いては、たまに思い出して自分の生き方を見つめ返すきっかけになってて。そのおかげで、勇気を持って変化を起こすことができているのも確か。生きている分、しっかり生きたい。

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改めて、大事なものに気づかせてもらって、本当にありがとうございます。

これを、一息に書いた今でも、未だ実感は湧かないけれど、
またその時まで。

Rest in Peace..
Asante sana. Lala salaama..

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