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30歳になるまでにしたいこと

29歳。人生で何度も立ち戻る1年になると思う。

年齢なんて関係ないというけれど、年齢は積み重ねた時間であることはたしかでわたしは意味のあるものだと感じている。そしてその時間を積み重ねることは、とても豊かなことだとも感じている。

わたしは先月29歳になった。20代最後、なんて考える時代でもないけれど、女性である自分としても今までとは違った特別な感情が自分の中にはある。

大学を卒業して東京に出て会社で働き28歳になっていたわたしは、一度すべてを手放さないと次には進めないと思った。そしてひとりでロンドンに引っ越すことを決めた。

今まで経験したことも積み重ねた価値観もすべてわたしにとっては大切なものだったけれど、未来はその延長線上ではない、別の場所からではないと考えられないように感じた。そのくらい大きな変化の時代を生きているという意味でも。

もちろんすべては螺旋状につながっていて、手放したからといって途切れるようなものではない。だけど、意図して一度手放すことには大きな意味があると思った。そして決断から1年近く経った今、実際に大きな意味があったことを感じている。

仕事をやめて、家を解約して、大切な物も手放して、日本から住所を移して、1つのトランクだけを持ってひとりでロンドンへ来た。

そうやって何もない自分になって、29歳になって、ようやく自分のことが少し理解できてきた。自分ではわからない自分が常にあるということも含めて、そういうものなのだと理解できるようになってきた。

思い返せば、わたしの人生の転機は19歳のときだった。それまで生粋の長女気質を発揮して、まわりの大人たちの意図を汲み取りながら優等生のように生きてきた自分を、はじめて解放できたのが19歳だった。

19歳のわたしは誕生日の日に、心に決めた。

「誰が何を言おうと、自分のやりたいと思ったことを全部する1年にしよう」「10代最後だからお願いします、誰も何も言わないで」って。

そして29歳になった今、19歳の時と同じようなことを思っていることに気がついた。

19歳の1年が、そのあとのわたしの10年の道を開いてくれたように、きっとこの29歳の1年が、これからのわたしの30年をつくると思う。

20代の学びも後悔もありがとうもごめんねも全部を自分の中に取り込んで、またわたしは自分を生きることにする。

ロンドンで何やるのってたくさん聞かれるけど、決めていない。生きるための仕事はしているけど、所謂 "キャリア” のようなものは今は考えていない。

ここでは自分が自分でいるためのことを何でもする。いつだって自分では想像できない世界があると思うと、たまには説明することを諦めて、心だけで選ぶことが必要だと思うから。やってみないとわからない。

どこに住んで何を食べて何を着て、世界をどんなふうに感じながらどんな人たちと生きていくのか。毎日のすべてがわたしをつくる。社会をつくり、世界をつくり、地球をつくる。

この時代に生きるひとりの人として、自分はどう生きて生きたいのか。何を生み出す必要があるのか。ひとりひとりがその生き方を、より問われている時代にもあると思う。

29歳のわたしの心の記録。ひとりでロンドンにいる、今しかない日々の中で。これからの30年を考えるために、わたしが30歳までにやりたいことを書き残していく。

今のわたしが自分が自分でいるために忘れたくない大切なことは、きっとこれからの人生でも何度も立ち戻る場所になると思うから。

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