【小学五年生のYくんの思い出】
前回の投稿で小学校時代のことを色々思い出した。
その中の一つ。
当時はM先生の宣言通り、私は「いわゆる普通のこと」に制限があった。
体育は毎回見学。
できる様になったのは2年から。
走っても飛んでも、筋肉が全くないのですぐ転ぶ。
筋肉痛を通り越して、神経痛に襲われ父に足をマッサージしてやっと眠れていた。
プールも参加できる様になったのは4年生から。
顔を水につけることすらできずでした。
とにかく体力や抵抗力がないので、しょっちゅう学校を休んでいた。
それでも、高学年になった頃からだんだんと体力もついてきて
人並みに遊んだり好きな人ができたり。
吹奏楽部に入り、スパルタな朝練や夕練を乗り切れるようになっていた。
いわゆる「普通の子」と同じ生活。
髪の毛がなかった小学校一年生の頃のことなんて
誰もが忘れかけていたとある日。
同じクラスの男子と喧嘩をした。
YくんとMくん。一年生の頃からクラスが一緒で、仲が良い友達だった。
理由は覚えていない。些細なことだったと思う。たいした喧嘩ではない。
だけど、Mくんが悔し紛れにこう言った。
「なんだよお前、一年生の頃・・・」
ドキッとした。
多分、その後に続く言葉は私の外見を否定する言葉だっただろう。
小学6年生の私がそれを予想するのは難しいことではなかった。
泣いちゃうかも
一瞬、そんな言葉が頭をよぎった。
そして、次の瞬間
「・・・やめようぜ?それは言ったら反則だろ」
Yくんがそう言ってMくんの言葉を遮った。
私は何も気づかないふりして2人に背を向けて、次の授業の準備をした。
小学校五年生ができることではないよね。
喧嘩してる女の子相手に、「言っちゃいけないこと」を理解して気を使ってくれたんだ。
あそこでMくんが言葉を続けたら、私は何も言い返せなかったし それまでの小学校生活が全て暗いものになったかもしれない。
Yくんの言葉に救われた。
ありがとう。五年生のYくんに、私は救われました。
感謝しています。ありがとう。
※その時は直接お礼が言えなかったけど、
大人になってからお礼を言うことができました。Yくんは覚えていなかったけど😂
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