私がイギリスで勝負してる理由

プロラグビープレーヤーの鈴木彩香です。

いま私はイギリスで、ラグビー人生最後のチャレンジをしています。

10代から日本代表として

世界で経験を積みリーダーとしてチームを引っ張ってきました。

2016年のリオ・デ・ジャネイロオリンピックに出場し、2017年はアイルランドで行われた15人制のW杯に出場しました。


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また同年、東京日野自動車にてプロラグビー選手として今年で4年目の契約をしていただいています。

今年で31歳!

競技者としては、トップレベルでプレーができるギリギリのラインでしょうね。

そんな私がなぜ世界的にも大変なこの状況下でイギリスで勝負しているのか。



気になった方は、この続きをみていただけると幸いです。

タイトルの話題に触れる前に、簡単に自己紹介をします。

私は小学生の頃、同じ小学校に通うお子さんとご両親が楕円級で公園で遊んでいるところに、楽しそうだなと思い参加させてもらったのがきっかけでラグビーを始めました。

当時はコンタクトのないタグラグビーを放課後に楽しみ、週末は横浜のYCACラグビースクールに通い泥だらけの毎日を過ごしていました。

小さい頃からピアノや水泳、英語、習字いろいろな習い事をさせてもらっていて、2個上に兄がいた影響もあり好奇心旺盛で負けず嫌いな男の子みたいな女の子でした。笑

そんなこんなで、すぐさまラグビーの虜になり、仲間とボールを繋ぐラグビーが大好きになりました。

大学卒業後は立正大学大学院に入りメンタルヘルスについて研究しました。

菅平合宿で、学会発表の発表の作成のために徹夜した翌日にグランドでぶっ倒れそうになったのはいい思い出です。笑


現在は夏は暑く冬は寒い、私の第二の故郷である熊谷、ARUKAS QUEEN KUMAGAYA に所属しています。


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コロナ禍でチームは活動できない時間もありましたが、現在日本では15人制のシーズンが始まりなんとか大会が運営されているそうです。

ありがたいですね。


そして、2020年11月15日に渡英。

現在私はWest london に位置するWASPS Ladies というチームに所属しています。

イギリスはラグビーがとても盛んで、男女ともに世界のトップレベルの国です。

私が所属するWaspsは、国内のトップレベルが争うAllianz Premier 15s Leagueで昨年ベスト4に入った名門のクラブチームです。

チームメイトにはイギリスの選手以外にもWalesや Irelandの選手もいて代表選手が数多く在籍しており日々激しい競争が繰り広げられています。

私がイギリスに来る際にいくつかインタビューを受けたので、そちらもあわせてみてください!

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/rugby-rp.com/2020/11/14/japan/woman15/56540/amp%3Fusqp%3Dmq331AQRKAGYAcXL1bSGzs_n3gGwASA%253D

https://news.yahoo.co.jp/byline/matsusemanabu/20201114-00207795/

さて、そろそろ本題に入りたいと思います。

なぜ私がイギリスで勝負をしているのか。

この年齢で、この状況で、なぜいまなのか。

簡潔に伝えますと以下の3つになります。

①競走を体感する

②コーチングと組織を学ぶ

③女性のラグビー選手がラグビーを自分の人生の中でどう捉えているのかを学ぶ


私はここ数年、勝負という言葉にとてもワクワクしています。

ここで言う勝負という言葉は自分自身への戦いと意味付けています。

もちろん他人がいてこその競争ですが、だからこそ自分自身がその戦いを楽しむことから勝負は始まります。

なんだか、負けられない戦いが目の前にあるほど、わくわくして自分自身では抑えられない感情が爆発しそうになります。

ただ、プレー中は冷静な自分もいて、

あぁ、いまこの一瞬の戦いに負けたな。

と感じて修正したりだとか、そのときその時の思考、行動、判断だったりとかそういった勝負を全てを楽しんでいるわけです。

私は15人制の日本代表、愛称SAKURA15として

来年開催されるニュージーランドW杯でベスト8を目指しています。

現在日本代表を指揮しているヘッドコーチであるLesley さんと合宿中の珈琲を飲んで会話しているときに、日本人にとっていかに競争が大切かという話題になりました。


(話はそれますが、本質的な話って、珈琲やお茶を飲みながら気楽なお喋り中に生まれますよね。

私はだいたいそうなんですが、みなさんはどうですか?)

日本が世界の強豪相手いかにして勝ち進めるか。

そのためには、世界のトップレベルで競争を経験したタフでアグレッシブなプレーヤーが、必要なのではないか。

話の中で私たちはこんな結論に至りました。


私の海外への挑戦は珈琲を飲みながら世間話の中で幕を開けました。


20年以上ラグビーを続けてきて、代表歴は14年になります。


他の国では女性がラグビーをどんな価値観をもちながら自分自身の生活に取り入れているのか、興味がありました。

セカンドキャリアを考えたときに、自分自身がいかに狭い世界で生きてきて、外の世界がどうなっているのか何も知らないという現状に危機感を持ちました。

選手としても一人の女性としても成長していきたい。

ラグビーがうまく強くなることだけを考えてきた若かりし頃は挑戦や失敗を繰り返し

得たものも失ったものも両方ありましたが、今私の中のラグビーとは、私の人生を豊かにしてくれる大切なものです。


ラグビーにはドキドキやわくわくが詰まっています。

世界のプレーヤーはどう考えているのか。

海外で勝負をする!と決めたときに、そんな思いがよぎりました。

また、引退後は指導者になりたいと考えていて、自分の中でどういった指導者になるべきか、また組織をどのような観点でつくっていくのか

世界のラグビーに非常に興味がありました。

こういった考えの中、日本人女性がなかなか勝負をしてこなかったラグビー大国イギリスで、やってやろうじゃないか!

と乗り込んだわけです。


31歳という年齢から急激な成長は望めないでしょう。だからこそ、自分自身を知り、引き出しを増やしていく。

どんな環境下でも、自分のコントロールがきかない状況でも、私は私であり続け、最善を尽くすことができる選手でありたい。


これがイギリスで勝負しようと思った経緯です。


コロナ禍でたくさんの方々の支えでイギリスに来ることができました。

こちらに来て1ヶ月が経ちますが、自分の判断は間違いではなかったと実感しています。


100%

その一瞬に、

全力を尽くそうと毎日が必死です。




いかがだったでしょうか。

だいぶ、真面目な話になってしまいましたが、次回はもっと砕けてお伝えしたいと思います!

試合に出場したときのエピソードや、こちらの生活についてもふれていきたいと思います。

見てくださってありがとうございました!

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