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嬉し・楽し・香ing〜塗香(ずこう)編

ごきげんよー。お香大好きayakaです。本日ご紹介のお香は、塗香(ずこう)です。塗香は、古くから「お清め」のために使われるもので現在もそれは変わりません。

近頃は、お寺の参拝前のお清めの他に、密かなブームになっている写経をする前のお清めなど仏様と向き合う前に手にすり込んで身を清めます。

塗香の歴史

仏教が中国から日本に来たのが、飛鳥時代と言われておりますが、それよりも遥か以前の中東などで「*香油」と共に医療目的や生活品として普及していたそうです。2500年前の仏教成立時のインドにもその習慣はあったとか。かなり古いです。
(*香油とは、油に香料の香りを付着させたもの。豚脂、植物脂と共に香料を煮詰めて作る方法などがある。)

ただ我が国の仏教では、装飾品的な意味合いの強い「香油」は用いられず、「塗香」を清めの作法として取り入れたようです。そんな経緯で仏教徒は塗香を使い、そして現在も継承されています。
そして塗香を頻繁に用いる宗派は、密教系の天台宗、真言宗ですが、他の宗派だから用いないというわけではありません。

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使用の香原料

天然香原料の白檀をはじめ、桂皮、龍脳、丁子、大茴香、山奈、甘松、かっ香、零陵香、排草香、木香を主に使い、調合します。

塗香の製法

塗香に使われる香原料はとても微細です。呼び方は、微細粉末(絹目)となります。香原料の呼び方として、刻み、末(粉末)とありますが、さらに細くて鼻息でも飛ぶくらいのイメージです。

これは、篩(ふるい)の100−150番程度の細かいものだそうです。微細粉末の香原料同士を調合し、その後も再度合わせたものを篩にかけるそうです。

塗香を製作後の注意点

・高温多湿は避けましょう。
・口に入れることはやめましょう。
・樹脂香料は固まったり、皮膚がかぶれたりすることがあるので使用をやめましょう。

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お勧めの新しい使い方

私は普段から好きな香りにブレンドした塗香を和香水として使ってます。気分がリセットするし、時にアゲアゲになります。
友人の中には、電車でいやーな香りを嗅いでしまった時にひっそりと手につけて嗅いで気分を変えているそうです。

「お香の香り」を身に纏ってみませんか〜。
塗香は火も使わないお手軽なお香です。