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エシカル経営豆知識:3つの壁とは?

皆さん、こんにちは!

「エシカル経営豆知識」シリーズでは、経済&社会的価値の両方を持続的に高める経営へのヒントを整理していきます。

日ごろ経営支援をしている中で、多くの企業様が同じような壁で躓いていることに気がつきました。その壁とは何なのか、この記事で整理したいと思います。

【知識の壁】

まず立ちはだかるのが「知識」の壁です。

社会や取引先から、脱炭素や生物多様性、人権への対応を求められる機会が増えてきています。中小企業でも、これらの問題とは決して無関係とは言えなくなってきており、取引先である大手企業から社会課題への対応に関する質問票が送付されてきて、回答を求められる状況が出てきています。

特に、この動きが既に顕著に出てきているのが「脱炭素」の分野です。
脱炭素については、2020年10月に政府が「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」と宣言しました。それに呼応する形で、上場企業を中心に温室効果ガス削減に向けた取組みが本格的に進んでいます。温室効果ガスの削減は自社だけでは達成できず、取引先を含むサプライチェーン全体で取り組む必要があります。その為、取引先である中小企業まで含めた脱炭素対応を大手企業が始めているのです。

想像してみてください。
取引先から、脱炭素や生物多様性、人権への対応について質問状が届いたら、皆さんはどのように感じるでしょうか?

「どのように対応したらよいのか分からない」
「そもそも問題の本質が分からない」
「難しそう」

という声をよく聞きます。

自社の対応を考えるにあたり、まずは問題への理解が必要です。問題への理解ができてはじめて自社事業との関連を整理し、対応方針を決定し、対応を実施し、PDCAを回していくことができるのです。

しかし、「問題への理解」で大きな壁を感じている経営者の方がとても多い状況です。

政府や大手企業は中小企業向けの説明資料を準備してくれているのですが、それでも中々自分事化するのは難しいものです。
世界が抱える問題は複雑化しているため、問題を理解するには多角的な視点が求められるのですが、問題のつながりまで含めて課題を整理するのは経営資源が限られている中小企業では特にハードルが高いのが現状です。

【社内の壁】

知識の壁を乗り越えるだけでは、実践は進んでいきません。
自社での課題設定とそれへの対応進めていくには、当然のことながら経営アジェンダとして認識し、全社的に取り組んでいくことが必要です。
経営トップの旗振りの元、関連部署で連携しながら対応していくことが効果を上げていく上で重要なポイントなのですが、ここでも壁があります。

「社員にどのように発信したらよいのか分からない」
「なかなか全社一丸となれない」
「社員のモチベーションを上げるにはどうしたらよいか」

このような声をよく耳にします。

【協力企業の壁】

知識の壁、社内の壁を突破しても、その先には協力企業の壁が出現します。
自社だけでできることには限りがあるため、効果を上げていくためには関係者との連携が必要となる場面が出てきます。
しかし、皆さんの会社が取引先の大手企業からの要請を受けたときに感じたような不安や動揺は皆さんのサプライヤーさんも当然感じるでしょう。その時に、いかにリードして一緒に取り組みを進めていけるかがポイントとなります。

いかがでしたでしょうか。
これだけの壁があると知って、逃げたくなる気持ちも理解できます。
しかし、この要請に応えていく過程で、得られる効果がいっぱいあります。これまで実際に以下のような例を見てきました。

・自社の強みが強化された
・採用力がアップした(Z世代からの応募が増えた)
・社内が一つにまとまった(理念の共有、行動の一致/加速)
・新規に販路開拓ができた(サステナ重視企業からの問い合わせ増)
・そして何より、企業として、環境や社会によりポジティブなインパクトを創出できる企業になれる

とはいえ、壁を一人で乗り越えるのは大変ですよね。
自力で進めてみたけれど大変だなと感じたり、専門家の視点でのアドバイスが欲しいなと思われた方は是非お問い合わせください。皆さまが壁を乗り越えるサポートをします!

お問い合わせフォーム
https://forms.gle/PjCQa4xyFzaHUTmz9

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