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連載小説:雑食女子が舞うP4「勇気43」


はっ…

気が付いた。

武官がずっと、私の行為を観ていたからだ。

それも何の妨害もせずに…


「何故、私を止めないの?」

そう問う。

「はあ、それはマシンが決めることです」

武官はそう答えた。

「ん?」

「ええ、姫様はご存じないと思いますが、劉備様はとても先進的な考えの持ち主です」

武官はそう上司を褒め称える。

「んん?」

「この世界はもっと自由であるべきだと」

武官はそう胸を張る。


自由…

それは?


けたたましい警告音が鳴り続けるモニター室が一瞬、静粛した。

‘エマージェンシー発動了解’

そう画面に表示される。


了解?

それって?


ギュイーン、ギュイーン、

今度は部屋全体が傾いてゆく。

観れば、先ほど進んできた砲筒が中央部分からゆっくりと内側に曲がってゆく。

捻じ曲がる。

それが正しい表現だ。

そして、その操作を行っているのが、この砲台のAIだ。


狂気の沙汰…


私はそれを意識する。

放銃は更に、捩じり曲がり、ほぼ180度Cになるまで、詰まり、放銃の狙いを自らに向かるまで、変形した。

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