老化を防ぎたいなら、ゴースト血管をふやさないこと。
約10万kmにも及ぶ毛細血管、身体の隅々まで走っています。
血管の約99%は直径100分の1ミリ(毛髪の10分の1)程度の極細の毛細血管です。
漢方相談の際に、この毛細血管を顕微鏡で観察して、健康状態を確認しています。
毛細血管には、小さな隙間があり、そこから血液が微量ずつ漏れることで、すべての細胞に栄養や酸素を届ける仕組みになっています。
すべての細胞の0.03mm以内には毛細血管があって細胞の活動が維持されており、全身の一つ一つの細胞に栄養や酸素が行き渡ることで正常な生命活動を営めます。
だからこそ毛細血管の状況を見ると、栄養状態や生活習慣や体質を垣間見ることができます。
ゴースト血管になると。。
血流が滞り使われなくなった毛細血管はゴースト血管となり、血液の流れが悪くなると、毛細血管周辺の細胞の働きも低下します。
ひいては臓器の機能の低下の原因となり、また皮膚の末端にまで酸素や栄養素が行かなくなり、シミ、たるみ、くすみなどの肌の老化を招くため実年齢より老けて見えるようになります。
ゴースト血管は40代以上の中高年に多く見られると思いがちですが、30代以下の若い年齢層にも増えています。
血管の修復をする生薬で代表的なものは、タンジン(丹参)があります。
丹参が配合された冠元顆粒は、活血薬といい、血を活き活きさせる漢方薬として研究が進んでいます。
丹参は瘀血(オケツ)の改善に良いとされ、コロナの重症化を防ぐための生薬としても中国では有名です。
中医学では瘀血という認識があり、現代ではゴースト血管として認識されました。
ゴースト血管に繋がる生活習慣
睡眠不足
大食い、遅い時間の食事
甘いものをよく食べる
インスタント食品やコンビニ食が1日1回以上
レンジでチンした料理
清涼飲料水やファーストフードが欲しくなる
麺類や小麦粉系(パン・お好み焼き、クッキー、ケーキ類)が好き
運動不足
シャワー浴のみ、湯船に浸からない
たばこやお酒を常用している
健康診断で高脂血症・高血圧・糖尿病と診断
睡眠時にいびきをかく、睡眠時無呼吸
以上、挙げればまだありますが、一旦これくらいにします。
AGEs(最終糖化産物)もゴースト血管へ
タンパク質と糖に熱が加わると糖化反応が進み、タンパク質が変性してAGEsが作られます。
老化の原因物質で、AGEsが増えると老け顔になると言われます。
加齢によるシミ・シワが増え、内臓の老化にも繋がって、老け顔の方が早死にする可能性が高いと言われるのはそのためです。
先程のゴースト血管に繋がるAGEsを増やさないようにすることが、老化を予防する一番大切なことです。
ゴースト血管を早めに自覚して、生活習慣を改善すること、そして体質改善を目的に漢方相談をしています。
血管美人という顕微鏡で観察した毛細血管の画像から、体質の改善の糸口を見つけて、お話ししています。
活性酸素が身体を錆びさせる
活性酸素は疲労や老化など、身体を錆びさせる原因とされています。
活性酸素はストレスでたくさん発生しますが、女性ホルモンのエストロゲンは活性酸素を消す強い抗酸化作用があります。更年期になり、エストロゲンの分泌量が急激に減ることで、活性酸素を充分に消すことができなるなり、身体のサビが加速してしまいます。
活性酸素を消す酵素のSODやGSH-Pxなどは、必須の微量ミネラルの亜鉛・セレンなどの摂取が減ると、酵素が減少してしまいます。
亜鉛・セレンなどのミネラル補給は活性酸素を消すために、たくさん補給してほしいのです。
ミネラルたっぷりの食事でエイジング対策を
ゴースト血管にならないために、AGEsを減らした食事をとること、そしてミネラルたくさんの食事を心がけること。
基本はこれに尽きます。
そして、運動とストレス回避。
なかなかそう言われてもできっこない!!
とおっしゃる方も。
私は漢方相談で、いつも言い続けていることは、
朝食は玄米と野菜と海藻の味噌汁、納豆を毎日食べていること。
できるだけ、和食中心にしてくださいと。
食べ物でしか身体は作れない。
良い眠りと人間関係から精神を養います。
当たり前ですが、毎日の習慣が血管に影響しています。
精神と身体を健康にして、老け顔にならないように!!
老け顔は身体の悲鳴です。
外見の美容を考える前に、身体の中から老けないための生活習慣に変えることが先です。
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