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読書メモ The Joy of Living

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チベットの高僧Yongey Mingyur Rinpocheが仏教の瞑想について、仏教の素養の無い人でも実践できるように書いた本の読書メモです。彼自身が10代の頃に瞑想の実践によ…
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読書メモ The Joy of Living 10

Part Two: The Path - Chapter 10 - Simply Resting: The First Step 仏陀の教えた瞑想は分析的、非分析的の2つに分類されるが、分析的な瞑想には教授者が必要となるため、この本では非分析的な瞑想について述べる。 対象物のない非分析的な瞑想は、あたかも仕事の長い1日を終えた後のようにリラックスして行う。思考や感情に曇らされていたとしても、仏性は常に明るく開かれた状態で存在している。あまりに普通のことと思うかもしれないが

読書メモ The Joy of Living 9

Part Two: The Path - Chapter 9 - Finding Your Balance 瞑想には緊張とリラックスのバランスが重要で、結果を求めすぎないこと。 瞑想とは心を使って心を認識すること、と言うのが瞑想の実践的な定義だ。 瞑想とはあるがままの心を自然な状態で休ませるというシンプルな鍛錬である。どのような思いや感覚、感情もありのままに認識する。心に何かが浮かんでくるかに関わらず意識の中で休む。心に何か浮かんできたら心を開いてそれを認識し、そのままに

読書メモ The Joy of Living 8

Part One: The Ground - Chapter 8 - Why Are We Unhappy? 世界を旅して先進国でも貧しい国と同様に心の悩みを抱える人がいると分かった。外的刺激の多い物質文明は人が自分の内面世界との繋がりを感じることを阻害する。最初は満足を感じたことに徐々に満足できなくなり、もっともっとと求めても一時的な満足しか得られない。さらに、多くの人は何が幸せだかはっきりとした考えを持っていない。 人は怖い動物などを見たから走り出すのではなく、怖いも

読書メモ The Joy of Living 7

Part One: The Ground - Chapter 7 - Compassion: Survival of the Kindest 仏教で言うところのcompassionとは他の人に対して可哀想だと感じると言うことにとどまらない。英語では愛(love)と言うのが近いが、執着したり見返りを期待するものではない。全ての生き物との繋がりを感じる自発的な感情である。自分が感じることを相手も感じるという自他を分けない考え方である。 私たちは生き残りの本能として他を攻撃する

読書メモ The Joy of Living 6

Part One: The Ground - Chapter 6 - The Gift of Clarity 仏教の見方では、空(emptiness)と意識(awareness)は切り離すことはできない。この自発的な意識を仏教の用語では明瞭さ(clarity)という。食べなければ、行かなければ、ここに居なければといったはっきりした意識がないと我々は行動したり物事を感じることができない。 明瞭さは筋肉のように育てる物ではなく、そこにあることに気づく必要がある。明瞭さ、あるい