戦略的白いまつ毛
わたしのまつ毛は白い。
すこし嘘で
正確にはまつ毛を白く塗り上げている。
もう何年も。
数年前にファッションとして流行って、今は下火なのかもはや定番と化したのかは流行に疎いのでわからない。
アイシャドウの色はピンクやオレンジを織り交ぜつつ、自分以外にはわからないくらいのマイナーチェンジをしている。
しかしまつ毛の色は白のまま。
白にこだわる理由。
それはただひとつ、目を見てもらえるから。
まつ毛に違和感を作り出すことで、ひとはわたしの目を凝視する。
顔を覚えてもらうというよりも、わたしが関わったひとを記憶しておきたいから。
わたしはひとの顔を覚えるのが得意だ。
会話を交わせるほどに近い距離で、目を見て話せば、だいたいのひとは記憶できる。
白いまつ毛はその初期装置なのだ。
髪の毛、爪、服装、話し方。
わたしの場合は白いまつ毛だが、きっとみなそれぞれに戦略やこだわり、秘めたる思いがあるはず。いや、あって欲しい。
今度聞いてみよう。
あなたの戦略は。
追記
sand beigeという名のマスカラ
ドライな質感が好み
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