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ananに収まらなかった、2022年 音楽トレンド予測

anan 2280号『NEKT! 次に来るもの、未来のトレンド大調査2022』にて、3人の音楽賢者のひとりとして、邦楽のトレンド予想をさせていただきました! 坂井彩花です。

インタビューでは1時間お話させていただき、記事も要点を掴んでいい感じにまとめていただきました! 大感謝です。

しかし、雑誌というものはページ数が限られておりまして…。考えていることを全部お伝えしきらなかったのが悲しいところ。

ということで、ananを読んで興味を持ってくださった方、「坂井はどんなアーティスト注目してるんよ?」と気になってくださった方に向けて、2022年気になるアーティストをまとめてみようと思います。

勢い止まらぬ ボーイズグループ

2010年代後半から始まったボーイズグループの波は、2022年も確実に続くと思っています。オーディション発の実力あるグループが増えてきたことはもちろん、各音楽番組へのジャニーズ・LDHに限らないアーティストの露出も増えてきました。

2021年の紅白歌合戦にDISH//が出演することは、まさしく快挙! 現在の彼らが”ダンスロックバンド”と謳っていることも要因のひとつかもしれませんが、それにしてもすごいですよね~。Da-iCEもレコ大を獲りましたし…!

そんな波を引き継いで、2022年の注目どころを3アーティストあげたいと思います。

INI

「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」の合格者により結成されたグループです。スキルフルなメンバーが多く、パフォーマンスのレベルが高い。

歌を得意とするメンバーが、尾崎さん・髙塚さん・藤牧さんの3人。さらには、ラップメンバーの池崎さん・田島さん・西さんが並び、それぞれの声色も違っていて面白い。

木村さんを筆頭にダンスが上手いことはもちろん、デビュー当時から歌唱力が高いメンバーが多いことは注目ポイントかな…と思います。

また、大きな壁にぶつかったときにグググッと化けそうな雰囲気があります。トークでのゆるふわっとした温かくまぁるい空気も魅力的な彼らなのですが、困難をいくつも越えていくとさらに新たな魅力に出会えそう。

「すでに魅力的だけど、伸びしろも満点!」なのが、INIのポイントです。

BE:FIRST

スッキリで放送され、すっかりお茶の間に浸透したBE:FIRST。うちの家族や地元(群馬)の友人も虜になっているようで、テレビの影響力を感じています。

単なるテレビの影響力による人気ではなく、BE:FIRSTが実力あるグループであることは言わずもがな。ダンスの世界大会で優勝経験を持つSOTAを筆頭に、すさまじい勢いで才能に磨きをかけていってます。

彼らのポイントは、”新しいカルチャーを作る”と豪語している点。

日本人だからJ-POPをやるわけでもないし、流行っているからK-POPというわけでもないし、人口が多いからUSにおもねるわけでもない。(参照:QJWeb

デビューの時点で、この発想にたどりつけているのはすごいな…と。「音楽が好きすぎて創る側にならざるをえなかった」みたいなメンバーが本当に多いように感じます。

2022年のトレンドとして追いたいのはもちろんですが、2031年くらいの彼らが楽しみです。

M!LK

ananの記事では収まらなかったアーティストの1つ目が、スターダストプロモーションのM!LKです。

2014年11年の結成から紆余曲折があり、2021年にはビクターからメジャーデビュー。スターダストにはいろいろなボーイズグループが所属してますが、一番多くのメンバー変動を経験しているのは彼らなのでは。

M!LKは本当に、熱く真っすぐでいいやつら。音楽性はピアノロックを基調とした爽やかでエモーショナルなものが多いですが、メンバーの人柄は間違いなく青春ロックバンド。SUPER BEAVERやShout It Outに通ずるような熱量があります。

メンバーの佐野さんは、役者としても大活躍。「ドラゴン桜」「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」「真犯人フラグ」と、休む間もなく連ドラに出演されているので、マジでバイタリティーすごいな…となります。このほかに映画もやってますからね……。

個人的に期待を寄せる理由は、SMAPや嵐が謳われてきた”国民的アイドル”になりそうな風格をM!LKが持っていると思うから。メジャーデビュー1年目となる2022年、ここからさらにブーストをかけてくれるのではとワクワクしています。

まだまだ見逃せぬ ネット発アーティスト!

古くはニコニコ動画、YouTube、そして最近ではTikTok。今ではマス的な周知を誇る米津玄師も元々はボカロPの出自ですし、2019年に「うっせぇわ」で大ブレイクしたAdoはTikTokを起点に知名度を上げたアーティストですよね。

2021年においては、優里「ドライフラワー」やmeiyo「なにやってもうまくいかない」が流行りましたし、トレンドを作るアーティストが出てくる道筋のひとつといって間違いないでしょう。

そして、2021年末の紅白歌合戦には、まふまふが出場決定! しかもオリジナル曲ではなく、「命に嫌われている」を歌うという激熱展開ですよ…。

そんな流れから、注目しているチームを3つご紹介します。

KAMITSUBAKI STUDIO

もうね、激推しです。「命に嫌われている」の作者であるカンザキイオリやKizuna AIとコラボしたことのある花譜などが所属している、YouTube発のクリエイティブレーベル。

所属アーティストのDUSTCELLは、2022年に初の東名阪Zeppツアーが予定されていますし、各アーティストの勢いがとめどない!

兎にも角にも、どのアーティストも声が魅力的すぎて…。”唯一無二”って言葉、使いすぎると薄っぺらくなってしまうので、あまり使いたくないんですよ。でも、KAMITSUBAKI STUDIOのアーティストは、まさしく唯一無二の歌声の人ばかり。

とりあえず、全アーティストを総あたりで聞いてみてほしい。ぶわっと来る音楽に出会えるはずなので。

Knight A - 騎士A -

「関ジャム 完全燃SHOW」や「しゃべくり007」への出演も果たし、2022年にはドームツアーを控えている”すとぷり”の弟分といえば、わかりやすいでしょうか。

彼らは二次元のビジュアルを用いりながら、動画や生放送を拠点に活動する6人組ユニット。それぞれが個人で活動している時代から圧倒的な人気を誇り、グループとして動き出した時点で絶大なファンを持っていた影響力があるチームなのです。

なんてったって、2021年9月には横浜アリーナでワンマンライブを成功させてますからね…。そして、年末にも横浜アリーナですよ…。

すとぷりのように、お茶の間への認知が広まるのも時間の問題だと思っています。

MAISONdes

こちらも紙面だと、アーティスト紹介だけになってしまいましたが、今後の活動が超楽しみ!

どこかにある架空のアパートの入居者と見立てて、様々なアーティストやクリエイターがコラボしていくプロジェクトなのですが、これがマジでよいんですよ。

yama×泣き虫の「Hello/Hello」に始まり、最近では Pii や meiyo、りりあ。などが参加。鉄は熱いうちに打て!を実践してくれるというか、「この組み合わせ聴けちゃうの⁉」みたいなコラボが本当に多くって。

レーベルはソニーなんですけど、ソニー以外のアーティストも参加しているというね!  いろんなアーティストに出会えるし、あがってくる曲は素敵なものばかりだし。大注目のプロジェクトです◎


さてさてさて。anan紙面では、文量や時間の関係でここまでだったんですけど、私個人としてはもう2つトピックを用意しておりました。noteでは、そちらにも触れたいと思います。

”自分らしさ”が刺さる

LGBTQ+といったセクシャリティの話や男らしさ・女らしさにまつわる話題を耳にすることも増えた昨今。”自分らしさ”って、時代と切り離せないキーワードですよね。

男性だけど可愛いものが好きでいいし、女の子だからといって弱い子じゃなくていい。「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい(チェリまほ)」がギャラクシー賞を受賞したりして、日本も少しずつ動いているように感じます。

2022年、自分らしく生きられる人が増えるように願いもこめて。2アーティストをご紹介します。

Aisho Nakajima

持っている世界感がもう抜群! オリジナル曲を作り始めたのは、2019年の秋からなんですけど、すでにAisho ワールドができあがっています。

学校に馴染めなかったから他の学校の荒れてる人たちと仲良くなって、結果的にギャルサーに入ったり。ヤマンバメイクをしてみたらメイクが楽しくて、メイクアップアーティストを目指したり。人生で得たものが美意識に繋がり、表現として表れているのが面白い。

そして、歌も抜群にいいですしね。攻撃的な曲も甘いバラードも、どっちも心を掴まれる歌声してるという…!

MM

もうね、可愛い。ただただ、可愛い。板垣 李光人さんやゆうたろうさんのような方を指して、”ジェンダーレス男子”なんていったりしますが、それともまた違う美しさ。

私服を見ていても可愛くて、本当にそういう世界観が好きで嘘のない表現をしているんだなぁと思ったりします。

楽曲もポップでキャッチーでザ・アイドル。もうね、自然と耳に残ってリピートしゃう可能性、ありよりのありですよ。

続! 魅力的なボーカリスト

Vaundyや藤井風など、深くメロウな歌声を持つアーティスト。2010年代後半から耳にする機会が増えましたが、2022年もその流れは続くだろうな…と思っています。

なにって「もうマス的ブレイク間近じゃね!?」という認知や力量をもったアーティストが本当に潤沢で。誰が最初にアリーナツアーするのよ? と、わくわくせざるを得ない。

2022年末には、もっと名前を聞くことが増えるだろうな…という2アーティストをご紹介します。

小林私

「VIVA LA ROCK 2021」や「シブヤノオト」などにも出演し、すでに「ブレイク待ったなし」。MCやコメントなどでは、独特のトークを展開するアーティストですが、ステージに立つとぶわっと空気が変わる。

”一瞬で空気を掌握する”とか表現としてよく言ったりしますが、まさしく彼はそれができる人。広いステージにアコギ一本で立っても、会場に食われない風格がある方だと思います。

Omoinotake

メジャーデビューも果たし、「CDTV」年越しにも出演し、躍進を続けていけそうな彼ら。歌詞が詩的で美しく、メロディーラインもキャッチーという…!

バラードをしてもポップをしても、本当に耳心地がいいんですよね…。テーマをかみ砕いて作品に落としこむ能力も高いので、タイアップでもよりひっぱりだこになっていくんじゃないかなと。


ということで、やってまいりました! 「2022年気になるアーティスト」。ここに記した以外にも取り上げたいアーティストはいるのですが、文字数が多くなりすぎてしまうので、今回はこの辺で。

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