元証券営業、業務改善の楽しさに目覚める | テックキャンプ卒業生インタビュー_001
テックキャンプ卒業生インタビュー、始めます
私は3年前、神戸から東京に出てきてテックキャンプで学び、都内でエンジニアとして就職しました。
エンジニアの仕事に期待していたこと(自由度の高い会社、勉強による仕事の幅を広げやすさ、キャリアの選択肢の多さ)はあらかた実現されていて、テックキャンプには本当に感謝しています。
世はプログラミングスクールブーム。私が通っていた2017年よりも競争が過熱し、通う生徒の層も幅広くなったと感じています。
ネット上に情報はあふれかえっていますが、卒業生が就職後どうなったかをまとめて知れる場所が無いことに気づきました。(公式のインタビューはありますが、非公式の情報こそ知りたいですよね。)
そこで、就職して半年以上経った卒業生へのインタビュー連載をはじめてみることにしました。
How(どうやってエンジニアになるのか)の情報は巷にあふれているので、各個人のWhy(なぜエンジニアになろうと思ったのか)、そしてその期待は実現されたのか/されなかったのかにフォーカスして書いていこうと思います。
エンジニアに興味のある人の助けになれば幸いです。
第一回は大学の後輩であるふみかさん(@fumika_obayashi)にインタビューしました。
経歴 | ふみかさん(@fumika_obayashi)
2015年3月 京都大学文学部卒業
2015年4月 大手証券会社 地方総合職(地元岡山にて)。退職したシニア世代相手に投資の営業を行う。
2019年6月 テックエキスパート(現テックキャンプ エンジニア転職) 55期
2019年9月 フロントエンドエンジニアとして就職
なぜエンジニアになろうと思ったのか | 勉強と仕事を両輪で進められるのが面白そうだった
── エンジニアになろうと思ったきっかけは。
身近でエンジニアになっている人が楽しそうにしていた。
もともと証券会社に入りたくて入ったわけではなかった。強いモチベーションもなく働いていた。4年目で新人育成に携わったのを機に、自分のやりたいことってなんだろうと考えはじめた。
当初はエンジニアは考えておらず、業界業種を絞らずに転職活動をしていた。しかし目的が曖昧なままではまた同じことの繰り返しになると思った。そこで周囲のいろんな職種の人に目を向けてみると、エンジニアの人は軒並み楽しそうにしていた。エンジニアという仕事に興味を持った。
── なぜエンジニアになると決めたのか。
作った物が残る仕事は達成感があると思った。
営業は人と会って話すのが仕事。ノルマはあるものの、毎月振り出しに戻るので積み上げている達成感がなかった。お客様に対して投資の提案はするけれど、最終的な投資判断はお客様の自己責任という形になるため、自分で何かをしている実感が持てず、やりがいが感じにくかった。
勉強と仕事を両輪で進められるのが面白そうだった。
エンジニアは勉強しながら仕事をしていくイメージが強かった。営業は勉強が足りなくてもある程度はなんとかなってしまっていた。頭を使うことは好きなので、勉強したことを活かしながら仕事をしていきたいと思った。
なるための方法が確立されていそう。
大学の先輩が実際に異業種からエンジニアになっていた。世の中的にも未経験からエンジニアになる方法が確立されつつあり、選択肢として現実的だった。
なぜテックキャンプを選んだのか | 知人が卒業していた
── なぜテックキャンプを選んだのか。
独学は無理だと思った。
自分の場合、全く新しいことを始めるならば明確な道筋や一緒に頑張る仲間が必要。なのでプログラミングスクールに行くことにした。
最終的には、知人がテックキャンプを卒業してエンジニアになっていたのが決め手。
ネットに情報はあふれているが、結局は身近な実例が一番信頼できる。
仕事内容 | フロントエンド開発と業務改善
── 仕事内容は。
クラウド監視カメラが主なプロダクト。開発部全体は約40人で、4つの部署に分かれている。
自分の部署では2つのシステムを管理している。社内および代理店の人がエンドユーザーを管理するためのシステムと、セールスフォース。
メンバーは4人。1人はセールスフォースのエキスパートで、自分を含むあとの3人はフロントエンドエンジニア(Vue.js, TypeScript)。
入社してまずは前者のシステムのフロントエンド開発に携わり、少し経ってからサーバーサイド開発(Python)も行うようになった。今はセールスフォースの管理・開発も行っている。
というのも、今は事業が伸びていて、営業や経理などの業務フローを改善していくフェーズ。スプレッドシート管理からセールスフォースへの移行を進めており、それに伴いセールスフォースの比重が大きくなってきた。
── 仕事は楽しいか。
社内の業務改善は自分の性に合っており、楽しい。
セールスフォースに関わることになったのは予想外だったけれど、やってみると楽しい。顧客向けのサービスをどんどん生み出していくよりも、非効率になってしまっている業務を改善していくのが好きだと気づいた。
こういう仕事があることすら知らなかったけれど、やってみると楽しい
── 期待通りだったことは。
プログラミングスクール在学中にJavaScriptが好きになり、Vue.jsを独学していた。それもあってフロントエンドエンジニアとして採用されたのかも。仕事で使ってみてもやはり面白かった。
デザインやCSSに強い興味があるわけではないが、社内のデザイナーやデザインに強いフロントエンドエンジニアが作ったコンポーネントとAPIをうまく連携させるのが楽しい。
── 期待と違ったことは。
フロントエンドはデザインが好きな人がやるものというイメージがあったが、実際にやってみるとそうでもない部分もあると気づいた。良い意味で想像と違った。実際に仕事をしてみて初めてわかった。
仕事を面白いと感じる瞬間 | できなかったことができるようになったとき
── 仕事を面白いと感じる瞬間は。
わからなかったことがわかったとき。ずっとできなかったことができるようになったとき。
この瞬間が一番楽しい。それが毎日ある。
エンジニアになって、楽だから楽しいのではなく、大変だったりしんどかったりすることを乗り越えたときこそ楽しいのだと気づいた。
もやもやしていたことがいつの間にかわかるようになったり、人に説明できるようになったりしたときは本当に楽しい。
仕事のこだわりポイント | ユーザーにとってのベストを考える
── 仕事のこだわりポイントは。
ユーザーの声を聞くようにしている。
自分にとってのユーザーは社内・代理店の人なのでまめに声を聞くようにしている。その際要望を鵜呑みにするのではなく、根本的な課題や、より多くの人が幸せになれるような解決策を考えるようにしている。
ユーザーにとってのベストを考えるようにしている。
「この技術を使いたい」ドリブンではなく、ユーザーにとっての最適解を考えるようにしている。
これからやってみたいこと | 業務改善で幸せな人を増やしたい
── これからやってみたいことは。
今やっている業務改善に強い興味を持っている。
シックスバブルズというフレームワークがある。ITはビジネスプロセスの改善を通じて、人の行動を変えることができるという考え方。
自社のプロダクトはとてもいいと思っている。ただ、自分はサービスそのものを作るのではなく、サービスを届ける人たちがシステムのせいで仕事がやりにくくなっている部分を改善していきたい。
例えば、お子さんのいる請求担当者が毎月末に遅くまで残業してしまっているような状況を改善したい。
本を一冊 | 『宵山万華鏡』 by 森見登美彦
── 本一冊紹介するなら。
京都が舞台の小説。東京に出てきて、癒やしが欲しくなったときに読んだ。
大学時代を過ごした京都は第二の故郷。東京に出てきて楽しいけれど、それは京都という心の拠り所があるからだと思った。
典型的な堕落した京大生が出てきて、親近感が湧く。現状も好きだけれど、京都で過ごした時間は自分の原点だと実感。
ここからしばらく森見登美彦にはまり、その後万城目学など関西が舞台の小説をよく読んでいる。
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