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好きと言って逃げてしまえ
好きな人から、離れることにしました。
失恋というのかもしれません。
付き合う気のない二人が、「未来」について語ったら、終わりしか訪れない。
もう二度と会わないのかもなと思いながら
好き!と伝えました。
いつからこんなに正直に生きられるようになったんだろう。
これで終わりなら、伝えなくてもよかったけれど
好きって言いたかった。
でないと全部ウソだったみたいでしょ。
少しだけ、好き!の破壊力を信じました。
そして、もう会わない女になったのです。
これは勝ち逃げに近い。
私のことに興味など無い男でしたが、ほんの5分は、私を考えずにはいられなかっただろうな。
さて、別れは唐突にやってきます。
けれど出会ったその日から、別れのほうに向かって進んでいることなどわかっています。
そんな中で繰り広げる、恋とか愛とか、本当、なんなんでしょうか?
楽しくて、切なくて、淡くて、理解不能で、もう一度抱かれたいけど、もう一度抱かれるような女にはなりたくない。
男と女の関係は30代からが本番。
恋とか愛では語れない、男女、仕事、酒、駆け引き、本音。
そんな沼があったなんて、知りもしなかった、望んでもいなかった。
けれど、「一度きりの人生」という言葉が
なんだか妙に心強く、私を励ますのです。
傷ついた分だけ優しくなれるなら、時には夜を乗り越えられないくらい傷つくくらいが、いい人生なんじゃないか。
《傷心》
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