勝手に乃木坂にされました2
「えーっ、本当に○○君合格してんじゃん〜」
史:ねぇ、笑い事じゃないでしょー!
半笑いで姉ちゃんと話しているあの人は
姉と同じく乃木坂3期生の山下美月さんだ。
今日は初めて事務所に行かなければ行けない日。
流石に姉1人では隠しきれないと思ったみたいで、俺の存在を知っている美月さんに事情を話した。
すると大爆笑でずっと笑っているというのが今の状況だ。
本当に美月さんで大丈夫なのか?と不安になってしまう…
美:でも警戒しなくても○○君化粧したら十分可愛いしさ?
声も女の子っぽく出来るでしょ?
○:まぁ…そこそこは…
地声は割と高い方なので女の子に寄せる事は出来る。
そしてよく中性的な顔立ちと言われるので化粧をすれば大丈夫というのが美月さんの考えだ。
史:でもさー!着替えとかの時とか困るじゃん!
○○が女の子の着替えみたら犯罪になっちゃうし!
○○は私の体しか見ちゃいけないし!
最後の一言は意味が分からないが、その前に言ってる事は正しいな。
美:まぁそこはアドリブでさ…?
史:流石に無理でしょ!
どうにかしないと… あぁどうしよぉ…
美:まぁまぁ!もうそろそろマネージャーさん来るしさ?
あっち行ってから考えようよ!
史:んー本当に大丈夫かなぁ… ねぇ、○○はいけそう?
○: ・・・・
史: …○○?
○:はっ、ごめん…
美:もしかして緊張してるの〜? かっわいい〜!
美月ちゃんのダーリンにしたくなっちゃう!
史:だめっ!○○は…私のだから…!
○:いや、姉ちゃんのでは無いけどね…
史:で、でも相思相愛だし!
○:姉ちゃんの一方通行だよ…
史:がーん…史緒里ちゃんもう頑張れない…
美:まぁ緊張しすぎるとバレる危険性高くなっちゃうからさ
お化け屋敷くらいの感覚で行こ? それじゃ出発!
美月さんは俺の腕に腕を絡ませてきた。
やってる事も言ってることも意味が分からないが
確かにその通りだな…
緊張しすぎたらかえって危険だ。
史:あっ、ずるい! 私も腕組みたい!!
左腕には美月さんが、右腕には姉ちゃんがいる状態で姉ちゃんのマネージャーさんの車に向かう。
とりあえず気張らないように頑張ろう!
マネ:おはよ〜 あなたが新メンバーの○○ちゃんね?
○:は、はいっ!
マネ:あれ、あなた…
やばい…声でバレるか…!? 終わった…?
マネ:本当に史緒里ちゃんに似てるわね!これから宜しく!
○:よ、よろしくお願いします…
あっぶね…バレるかと思った…
まだ事務所についてないのに心臓ばっくばくなんだが…
車内ではなるべく話さないように姉ちゃんと美月さんの会話にちょこちょこ混ざって不信感を抱かれないようにする。
__________
美:ついたー!!
史:○○!勝負はここからだからね!
絶対にバレないようにしなよ?
○:あぁ…できるだけ頑張る…
この後は5期生として先輩達への挨拶がある。
っていうか面接とかしてないから5期生と会うのも初めてなんだけど…
本当に大丈夫かな…
続く。
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