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とても可愛い妹の反抗期はダメージがデカいです

「ねぇ、こっち見ないでくんない?」

○:あぁ…ごめん…

妹は今反抗期が凄い。

今というか高校生になってからか…

妹は高校三年生。俺は大学1年生。

歳は1つしか変わらない。

その為なのか反抗期に入ってから扱いがものすごい雑なものになってしまった。

中学生までは

「にーに!このゲーム一緒にしよっ!」

とか可愛くいってきたのに…

あぁ…あの時の蓮加は可愛かったなぁ…


蓮:何ニヤニヤしてんの… キモイんだけど…

今ではこんな酷いことをいうように…

流石にお兄ちゃん傷ついちゃうなぁ…

○:蓮加、あのさ…

蓮:なに?どうでもいい事だったらキレるから。

そんな食い気味に言わなくても…

○:俺夏休み明けたら一人暮らしするから。
先に言っとこうと思って。

蓮:はぁっ!? なんで!
今だって家から通えてるじゃん!

○:まぁ通おうと思ったら通えるけどさ。
やっぱちょっと遠いしさ…
それに迷惑な兄貴もいなくなって蓮加も満足でしょ?

あんだけ文句言ってた奴がいなくなったら蓮加も満足だろう。

流石に僕も限界だ。

怒りとかは無いけど悲しくなってしまう。

蓮: …っ、ばかっ!!

蓮加は走って階段を上がってった。

蓮加の奴どうしたんだろ…

なんか涙目になってたような…

そんな僕が出てくのが嬉しかったのか?

まぁいいか。

僕がこの家からいなくなるのもあと1ヶ月だし。

__________

引っ越すまであと20日。

僕の部屋の扉がノックされる。

○:はーい、入っていいよ。

お母さんかな? なんの用だろ。

扉の方に目を向けると蓮加が立っていた。

○:えっ!?蓮加?  ど、どうした?

蓮:べ、勉強教えて欲しくて…

○:珍しいな、蓮加が僕に聞きに来るなんて。

蓮:っ…早く教えてよ!

○:はいはい、何を聞きたいの?

蓮:数学教わりたいかな…

○:じゃあ一緒にやるか

蓮:う、うんっ…


蓮加なんか顔赤くないか?

風邪でも引いたのかな?

○:風邪でも引いたの? 顔赤いけど…

蓮: …いいの!ほっといて! 早く勉強!!

○:分かったから落ち着けって。

蓮加の勉強を見ているとできない訳じゃなさそうだ。

寧ろ結構出来ている。

僕に聞くことなんてあんまり無さそうだけど。

○:蓮加、これ僕必要なの?

蓮:見てるだけでもいいの!!
蓮加が勉強に集中できるから。

○:むしろ僕がいたら邪魔なんじゃない?

あんだけ嫌がってたんだし、いない方が効率よさそうだけど…

蓮:いいの…蓮加が見てもらいたいんだから…

○:えっ…?

蓮加がそんな事いうなんて…

今日は何かあったのかと逆に不安になってしまう。

_________

何事もなく勉強は終了し、蓮加も満足したようだ。

○:そういえば蓮加はどこの大学目指してるの?

蓮: …教えない!

○:いいじゃんそんくらい。 教えてよ。

蓮:嫌ったら嫌! 
でも…合格したら教えてあげるから…

○:そっか!楽しみに待ってるわ!


蓮:っ…蓮加お風呂入ってくるっ!

バタン!!

またすごい勢いで出てったな…

それにしても蓮加どうしたんだろ…

前みたいにあんま文句言ってることも無くなったし…

__________

引っ越すまであと5日。

前勉強教えてくれって言ってきてから蓮加変わったなと感じる。

今まで話す事もあまり無かったのに最近は話しかけてきてくれるし。

コンコン。

おっ、今日もまた勉強かな?

○:はーい!

ドアを開けるとやっぱり蓮加が立っていた。

でも勉強道具は持っていない。

○:あれ、今日は勉強じゃないの?

蓮:うん…

○:じゃあ今日は何が目的で…?

蓮:お、お兄ちゃん…一緒にゲームしよ…


蓮加は俯きながら僕をゲームに誘ってくる。

○:うん、いいよ!やろっか!

蓮:ふふっ…やったぁ…

なんか蓮加一段と可愛く見えるな…

少しドキッとしてしまった。

その後は2人で色んなゲームをした。

蓮:お兄ちゃんそこの敵一人やった!!

○:おっけー! よし倒した!

蓮:なんか二人でやると楽しいかも…

○:僕もいつもより楽しい気がするわ。

気づいたらゲームをしてから3時間が経過していた。

○:懐かしいなぁ…昔は沢山ゲームしたよな。
今はあんまりしなくなっちゃったけど…

蓮: …ごめん、蓮加のせいで…

蓮加は悲しそうな表情をしながら部屋を出ていった。

やばい…余計な事言っちゃったかも…

すっごい悲しそうな顔してたし。

____________

引越しまであと1日。

あの日から蓮加とはあまり喋っていない。

昔に戻ってしまったみたいだ。

完全に僕のせいだな…引っ越す前に謝ろう…

蓮加の部屋に行こうとし、ベットから立つと…

扉がノックされる。

もしかして…

○:やっぱり蓮加か。ほら、入って?

蓮加は俯きながら部屋に入る、

○:ごめん、あの時変な事言っちゃって…
蓮加の事傷つけちゃったよね…
こんなダメな兄でごめんな…

蓮:ううん、違うの…全部蓮加のせいなの…


そこから蓮加は泣きながら話し始めた。

蓮:前色々重なってイラついてた時期があって…
その時お兄ちゃんに当たっちゃって…
そこからどう接すればいいか分からなくて
ここまで来ちゃった…

確かに反抗期始まりの時の蓮加はだいぶイライラしてたな…

蓮:蓮加本当はお兄ちゃんの事大好きなのに…
悪口なんて言いたくなかったのに…
ごめんお兄ちゃん…もう私の事嫌いだよね…

蓮加は大号泣で想いを伝えてくる。

○:蓮加を嫌いになった事なんて1度もないよ。
大切な妹だもん。
何言われようが蓮加の事ずっと好きだよ。

蓮:お兄ちゃんっ……

蓮加は僕にぎゅっと抱きついてくる。

蓮:もう遅いけど…お兄ちゃんの事ずっと好きだから…

○:まぁ長期休みとか帰ってくるしさ?
その時はまた仲良くしようね?

蓮:うん…お兄ちゃん大好き…

さっきから好きって言われすぎてちょっと恥ずかしいな…

蓮:あとさ…今日一緒に寝ていい…?


上目遣いでこちらを見つめてくる。

○:流石に高校生だしまずいんじゃ…

蓮:蓮加はお兄ちゃんの事が好きなの!
ほら、だから一緒に寝ようよ!

蓮加は僕のベットに寝っ転がる。

蓮:すごいお兄ちゃんの匂いする…好きかも…

めちゃめちゃ恥ずかしいんだけど…

高三の妹にベットの匂い嗅がれるって…

蓮:じゃあお兄ちゃんおやすみっ!

蓮加は僕の腰あたりに抱きついて眠りに入る。

こんなの…

○:寝れるわけないじゃん…

___________

引っ越し当日。

蓮:ぐすっ…行かないで…

○:そんなに泣くなって。僕も悲しくなっちゃうじゃん。
またすぐに会えるよ?連絡もしていいからさ?

蓮:寂しくて毎日ビデオ通話してくれないと無理…

だいぶ厳しい条件だな…

○:あ、あぁ…大丈夫だよ。たくさん電話しておいで?

お別れも済まし、玄関の扉を開けようとすると…

蓮: …お兄ちゃん!

○:ん?どうした?

振り返ると…

蓮:わ、私の事忘れちゃダメだからねっ!!

蓮加がほっぺにキスをしてきた。

○:お、おう… じ、じゃあまたね。

蓮:お兄ちゃんずっと大好きだからっ!!

_____________

引っ越しから1年。

僕は大学2年生になった。

蓮加もあれから頑張って大学に合格したみたいだ。

未だにどの大学が教えて貰ってないけど…

ピンポーン。

○:はーい!

あれ、宅配なんて頼んだっけな?

友達も来る予定じゃないし…誰だろ…

扉を開けてみると…

すごい勢いで抱きつかれる。

○:だ、誰!?

顔をよく見てみると…


少し大人になった蓮加がそこにいた。

蓮:お兄ちゃん!久しぶりっ!!

○:あんまり久しぶりって程でもないけどね…
それより急に来てどうしたの?

蓮:実はね…蓮加…

「お兄ちゃんと同じ大学に行く事になりました!」

○:えっ!? まじ?

蓮:うんっ!頑張って勉強したかいがありました!

○:そっか…じゃあ今年から一緒になのか…

蓮:えへへ…忘れてないよね…

「今でも蓮加はお兄ちゃんの事大好きだから!!」

まだ言ってたのか… 本当に僕の事好きなんだな…

蓮:これからいっぱいアピールするから覚悟してよ?
お兄ちゃんっ!

○:あはは…

ここからまた新しい刺激のある生活が始まりそうだ…

終わり。















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