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都会から地方にきたモヤモヤを15年たって叫んできた。

久しぶりに飲み会に行ってきました。

今住んでいる地域では
小学生の登校班というのものがあります。

近所の小学生たち複数人が集団で登校する、
いうものだけど、

私が神戸にいた時(小1まで)も、
東京にいた時もなかったので、
そんなものがあるんだ!とびっくりした覚えがあります。

今は南九州に住んでいるのだけど、
全国的にどうなんだろう?

先日、次女の登校班メンバーの保護者さんから
「飲みましょう!」というお誘いをいただいて、
親子5組での飲み会に参加させてもらってきました。

飲み会って苦手だったのに、楽しかった!

昔から大勢の飲み会は得意ではなく、
「子どもが行きたいというから」という理由だけで
参加を決めた私だったけれど、

思った以上に楽しんで、
笑い転げていた自分が新鮮でした。

帰りは、
15分くらいの距離を皆で歩いて帰宅。
何しろ超ご近所さんだから。

地方にきたときに感じていたこと。

その帰り道、
福岡ご出身のかわいいママさんと

"女性が結婚して都市部から地方にくる話”

で盛り上がりました。

何しろ、私の核部分にある問題を
本音で声に出せちゃったから。

というのも、
これまでこのことを本音で話すことが
本当に難しかったんです。

今住んでいる場所が嫌いなわけではない。
出会えてよかった人もたくさんいる。
この土地だから受けている恩恵もある。

でも、

・昔からの知り合いが1人もいない
・イオン以外の商業施設があまりない
・博物館などの文化的施設なし
・ホッとできるカフェがみつからない
(誰かに会ったり、外に停めた車で特定されることもあり)
・空港がない
・電車がない

当たり前だった人が、場所が
結婚を境に、
当たり前ではなくなってしまいました。

新しい土地で仕事を探すかと
ハローワークに行ったら

「秘書をしていたの?
残念だけど、
こちらの会社では秘書なんてなかなかないですよ?」
と鼻で笑われるように言われたことも、へこんだ!

私を気遣ってくれる義母は
「働かなくていいから、ここでの生活を楽しんで」
と言ってくれていたし(楽しかったかは別問題)、

義父も夫も、
「経営する会社には身内はなるべく入れない」
という方針なので、
会社に関わることも全くのノータッチ。

読書くらいしか趣味のない私には

さびしいし、
何をして、
何を考えたらいいのかわからなくて、

新しい土地での暮らしが苦痛でした。

やることも、
できることも、
行く場所もないような気がして、

いつも
「なんで来ちゃったんだろう!」って
思っていました。


「あらー、東京からこんなところまで!大変でしょう?」
「なーんにもないところにきちゃったのね」
「ご両親ともなかなか会えなくてさびしいでしょう?」

ここで生まれて、
ここで育ってきた人たちに、
今まで何度も言われたセリフ。

きっと声をかけてくれる人は
私を思ってのシンプルな言葉だったのだろうし、
なんなら自分たちの大切な場所を下げてまで
言ってくれた言葉だったのだと、
今なら思えるのだけれど、

子どもも生まれて、
ワンオペ地獄にはまっていっていた私は
優しさも受け取れずに、

「大変って言ったら、手伝ってくれる?」
「ほんと、どこに行けばいいんでしょう」
「ご両親が近くて、子どもを預けられていいですよね」

って、思いながらも、その人の前では

「いえいえ、食べ物も美味しいし、
いいところで住めば都ですよね!」

なんて笑いながら、
本音を隠した心の中は
被害者精神でいっぱいでした。

「いい子」でいたい、いなくちゃ
と思っていた当時の私は、
言葉と心の距離が離れまくっていましたね。

地方にきた本音を夜に叫ぶ。

そんなモヤモヤも
さすがにうっすらとはしていたものの
(でも将来2拠点生活?は考えています!)、

今回、その福岡ご出身のママさんと夜道で
いろいろ話すうちに
ぜーんぶ言えちゃったんです。

「夫との話では、ここにくるはずじゃなかった!」

「20代のキャリアも、友人関係も、ぶつっときれちゃったよね!」

「お店が少なさすぎー!洋服は見て買いたいのー!」

「実家で何かあってもすぐに駆けつけられないよね!」

「こんなはずじゃなかったよねーーー!」

と大笑いしながら毒づいて、
お互いたくさん吐き出してスッキリしました。

言ってよかったんだ!
一緒に言える人がこんなに近くにいた!

そんなことも嬉しくなって、
私の中では最高の夜となりました。

「ある」ものを見たら、まぁまぁ幸せだよね。

よく考えたら、
かつて地元出身の人から言われた言葉も

「そうなんですよ。寂しいんですよー。
いいところがあったら教えてください♡」

とか

「気分転換をするのに、おすすめのお店なんてあるかな♡」

なんて、
素直に受け取っていられたら
もっと楽だったのかも!

と、ここにきて15年もたってから思う私です。
その時はそれが精いっぱいだったのでしょうね。

帰り道の最後、

そのママさんと

「でも、ここに来たから出会えたんだよね。
いろいろあるけれど、
ここでの生活もまぁまぁ幸せだよね!」

なんて言い合って別れました。最高。

もしも、
15年前の私みたいな人をみつけた時には、
私がそっと横に言って、一緒に叫びます。

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