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迷ったら潔く、深い川に飛び込んでみる

この記事は「ReDesigner for Student 後輩に贈るデザイナー就活応援 Advent Calendar 2023」の4日目です💐

ご無沙汰しております🍃

常葉大学造形学部の鈴木彩音です。
大学では、UXデザイン、サービスデザインを中心に学び活動しています。

今回、就職活動でお世話になったReDesigner for Studentさんのお誘いでアドベントカレンダーに参加させていただいております🎄🍷

私はデザイナー就活をちょっぴり?いや、結構長めに向き合ってきました。
山あり谷あり、大奮闘日記をここに綴ろうかなと思います。
就活の攻略法なんてすぐに見出せなかったけれど、じっくりコトコト、コーンスープだと思ったら案外おいしいものなのかも。


山あり谷あり、一筋縄では語らない


今年の夏、わたしは長らく闘ってきた就活を終えた。

正~直、予定では3月頃には内定をいただいて、大学4年の4月からなんの柵もなく卒業制作に打ち込んでいるはずだった。
大学3年、夏のインターンから始まり、そろそろ就活が本格化、気になる企業にエントリーをし、面接に進んだり、見送りがあったり。それでも最終的には自分とあった企業に巡り会えた訳で。
ようやく少しだけ就活のことがわかってきたのは。(5月とかじゃ、、)
ポートフォリオも作った!つもり。イベントに参加して企業研究もしていた!つもり。かたつもりはよくない🐌(笑)
何社かインターンに参加させていただいたが、自分に何がしたいのか?が無い限りただのこなすだけになってしまう。9月頃インターンに参加をして、10月には企業説明を聞いたり、11月はPFの改善、12月からは本格的なエントリーが始まる。冬のインターンにも行った。「今この時期にこれをやっておけば大丈夫だよね?」と思いながら動いてはいたけど、目的ないまま当てもなく歩いていた。

今振り返ってみると、毎日を繰り返しに見える何気ない生活は、実はかなり努力しないと維持できないことであり、脆いものだなということがだんだんわかってくる。だからこそ、きっと大学3年 3月頃までの私は就活の解像度が非常に低かったが故に、努力や圧倒的作業量が足りなかった。過信していたのか、見ないふりをしていたのか。
「私はこれが好きで、こういう仕事がしたいんだ!」が見えている人ももちろんいるだろう。でもわたしは、自分のやりたいことや得意なことはあったけれど確実に見えていなかった。
11月頃、自己分析という名のようなものをしてみたけれど、うまくいかなかった。なぜうまくいかなかったのか?自己分析って、自分って何かがわかっている前提で探さないといけないから。自分なんてそもそも無いし!でもそこはじっくり考えた。教授ともたくさん話をした。ほんとうにありがとうございます。
解像度を高めるためにしたこと、それは自分がデザインでどんなプロになりたいのか、どんな仕事ができるようになりたいのかをビジョンを明確にしたこと。
対話しながら、じっくり自分を煮詰めていった。
煮詰めた結果
”その人の可能性を拡げるためにわたしは発信する人でありたい”と思った。
そのために、創る人、繋ぐ人、発信する人でありたいを指針として掲げた。


私って?

煮詰めるにあたってやったこと。自身の「デザイナーとして成し遂げたいこと」を深く考えた。図解をして考えてみたり。

デザインの図解をする

「どんなプロになっていきたいか、わからなかったらきっと自分の中にはないんだから、新たに取り込めばいい。」と、教授からの言葉で私は1冊の本を読む。これが結構転機だったのかな。この概念が自分のやりたいことに近い!と言う本を見つけたのだ。

コミュニティ・オーガナイジング
5ステップ
1.共に行動を起こすためのストーリーを語るパブリック・ナラティブ
2.活動の基礎となる人の強い関係を作る関係構築
3.みんなの力が発揮できるようにするチーム構成
4.人々の持つものを創造的に生かして変化を起こす戦略づくり
5.たくさんの人と行動し、効果を測定するアクション

コミュニティ・オーガナイジング――ほしい未来をみんなで創る5つのステップ


ポートフォリオ大改善 大作戦

いろんな企業とお見合い不成立だった3月までのわたし。
3月までのわたしは夏に作ったポートフォリオのまま、勝負をしていたのだ。
旅が好きなわたしはしょっちゅう色々なところに足を運んでは、新たな情報を得てそれを自分の地や肉にしているのに、就活に置き換えるとわたしは日々色々なことをしているはずなのに何も更新もせず古びたわたししかし載せていなかった。そんなのわたしのいい状態を見てもらっていないはずなのに。せかせかと手を動かし始めた。
これまで企業に提出していたPFは作る態度を示してきてたけど、自分の魅力を考えた時にグラレコ、グラファシの技術や、その裏側で考えていること。その引き出しとして、ファッションやアートなど、「実用や機能とは異なる素敵な体験」に関心があり、インプットし続けていること。そこから生まれる態度や発想、視覚化の練習などをPRしたいことに気がついた。よし、改善していこう。
それでも足りなかった。本当は小改良だったはずなのに。笑
実は必要だったのは大改良だった。

わたしが目指すポートフォリオ
「認知負荷をなくす」
「5分以内で勝負を決めるポートフォリオ」

上記を目標に表紙やコンテンツの再検討・ブラッシュアップを行い、足りないUIなども増やしていった。ビジネスに通用するコミュニケーション・視覚化するレイアウトをポートフォリオを通じでつくっていった。


就活はお見合いみたいなもん、きっと合うところが見つかる。

わたしは結論、焦ってもいいことないんだ!なんてわかりきったようなことを痛感した。時間をかけて努力して挑んだ企業だったが、見送りがあった。
いつもはティッシュは一枚だけど、今日だけは三枚重ね、許して。
ゼミ室にきた女性の先生が「お見合いみたいなもんだから」とそっと抱きしめてくれた。続いて教授も「追い風吹いてる、大丈夫」励ましの言葉をいただいた。言葉の力は偉大だ。
それでも進まないといけない、選ばないといけない。1なのか、10なのか。それの積み重ねで、道ができている。それがどんどん伸びていくと、生き方や人生になる。自分で選んだつもりでも実は選ばされてるかもしれない。パッケージ化された”就活”をしなきゃしなきゃという意識から、本当のわたしを面接をするたびに箱にしまっていっていたように思う。
向き・不向きがあるじゃない?それを自分で認めてあげる。それがたまたまぴったりあった時に爆発的に加速する。きっと誰しもがあって、早い人もいれば遅い人もいる。たまたま私は遅かっただけで(笑)最近思うんだけど、ただの偶然って意外とないんじゃないかって。それは何かで用意された必然じゃないかって思う。


幾人の手がわたしをいくべき場所へと運ぶ

こんなに自分のことについて考えることなんてないんだから。むしろ贅沢な時間。
少し時間がある時、珈琲を豆から挽いて香りを楽しみながら飲むコーヒーみたいに贅沢な時間を味わう気分で。
就活だからと言って目の前の企業に入ることだけではなく、今後わたしがどうなっていきたいのか人生のことまで。私の場合、uxデザイン、サービスデザインをしていく上で私はこの専門家!というよりもどれをとっても手広くできるような人でありたいなと。”越境"することであったり束ねることをしていきたいと言うことが見つかったり。これは大学に入った時からうっすら考えていたり、チラチラ口にしていたり。とにかくそんな時は対話をする。自分の中にあるものは発信しないとだんだんと廃れていってしまう。忘れないうちに、ホットなうちに自分だけでできない時は少し呟いてみるだけで小さなやる気へと変わったいく可能性を秘めている。
わたしはぼんやりしていた変わらない想いを言語化していった、できたのだった。


橋田壽賀子に恋して十数年

ある日、教授と最近見ているテレビについて話をした。その話をしたら、「絶対に面接で話した方がいい!」と推しに推された。実際に面接で橋田壽賀子さんの話をしたのはわたしくらいではないだろうか。笑

生活世界の中で行われる人間の営みが好き。わたしは結構生粋な直感思考で、裏側にあるのが文学や美術だったりする。就活時期、熱中してみていたドラマがある。橋田壽賀子さんの「道」。遺産相続と後継をテーマに、日常のよくある家族の日常を描かれた昭和のホームドラマ。母の影響で小さい頃からよくみていて、テレビで泉ピン子さんを見るのが日常だった。
生活の中に起こる細かいこと、くだらないことややこしいことを見るのが好き。人のなんでもない日常を不思議がったり、解決しない日常を見つめたり。
ある日、そういうところが武器だって言われたけど確信は持てなかった。
けれど、わたしが何を言いたいかって、自分が当たり前だと思っていることは意外と特技だったりアイディンティティだったり。温め続けると案外いいこともあるのかも。


最後に


わたしが好きなもの。それは人、新しいものとの出会い、旅。この3つです。
自分が小さくなっている時は必ず旅に出かけているなと思います。
思いがけない出会いから発想が生まれたりとか、意外と旅先の方が作業が捗ったり、素敵な出会いがあったり。(今も京都の宿から執筆しています笑)
就活を続けながら、ポートフォリオを作り直し続けながら、毎日をこなしながら、やることは山ほどあるけど自分の好奇心から好きなことを続けたし、休息も大事。
周りのともだちから内定報告をもらったらやっぱりどこか「自分は大丈夫かな」なんて戸惑うと思うし、あせると思う。
それでも一生懸命、情報を集めて、それなりの努力をすると思う。歩みは止めないでおこう。嬉しくても、寂しくても、楽しくても、悲しくても。
迷ったら潔く、深い川に飛び込びこむのもありなんだと思います。

きっと風は吹いてくるから。


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