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お盆ですね

 母が亡くなったことを考えると初盆ということになるんでしょうが、我が家は通常運行です。
 ただ、母の葬式に来てくれた親戚が電話をくれまして、大叔父や大叔母とも久しぶりに挨拶ができました。
 年を取るとなかなか腰が重くなる上に持病もあるので、「遊びにおいで」との言葉にまさに社交辞令しか返せなかったのが少し心苦しかったですが。
 大叔父夫婦とは小さい頃から交流があったんですが、食べ物の思い出が強く残ってるんですよね。魚屋さんをやってたので遊びに行くとおいしいお刺身を食べさせてくれたりだとかいい思い出ももちろんたくさんあるんですが、大叔父が食い意地が張った人で私が幼い頃、朝食用に買っていたミニ食パンを食べられてすごく文句を言って母に叱られたことをいまだに思い出します。
 食い物の恨みは恐ろしい、なんて言いますけど実際なかなか忘れられるものじゃなくて。あれ、もちろん起きたらパンが無くなってたのもショックだったんですが、母が大叔父に簡単に差し出してしまったことが何よりショックだったのだなあと思います。娘が楽しみにしていたパンを守ってくれなかったことが。
 母も断れなかったのかもしれない、と大人になった今では思うのですが、一言「娘のだから」と言い添えてくれれば大叔父も幼い私から奪おうとはしなかったと思うんですよね。

 私も食い意地が張ってますが、母も幼かった私と本気でおやつの取り合いをするほど食い意地が張ってまして。そう考えると血筋なのかなあと。大叔父も母方の祖母の弟ですしね。
 血は争えない。
 食べ物の恨みは恐ろしい。
 お盆に思い出すようなことでもないですけど、思い出しちゃったら吐き出したくなってしまいました。

読んでいただくだけでも十分嬉しいですが、サポートいただくとおいしいものを食べたりして幸せになれます。私が。