双極性障害の私が司法試験に合格する話(407)探してたもの、すでに持ってた。

自分にが生きるのに最低限、必要なものは、もうすでに持っているのかもしれない、という気づき、というか、新しい視点。

久しぶりに、役者の仕事が舞い込んできた。これまで司法試験のために完全に休んでいたのだけど、どうしても断りたくない仕事だった。それに、ちょうど、お芝居を負担にならない程度に再開させてみようかなと思っていたところだった。おもっていた、というか、我慢ができなくなっていたところだった。

でも、3年以上?5年以上?ん-最後の舞台がいつだったか今、瞬時に思い出せない。それだけ、とんでもないブランクだ。そんな私が、まんまの私で、 舞台に立てるはずがない。それに20代の頃は勢いでやっていた。仲間にも恵まれ、私の力不足は、他の人が圧倒的に補ってくれていた。それを自覚しながら、私は稽古を嫌い、芝居について基礎を学ぶことをしてこなかった。もちろん、教えてはもらった。でもそれを理由を突き詰め、自分のものにする努力をしてこなかった。「あぶなっかしい女優」と言われたことがあったけど、私はそれを、誉め言葉だと受け取っていた、アホだ。

とはいえ、私は、この3年ずっと土に中に埋まっていたわけじゃない。ひたすら、自分について悩み、向き合い、勉強をしてきた。自分に対する理解、勉強の方法は、確実に深まっている。それは、20代の勢いだけの私にはなかったものだ。

久しぶりに、というか、ごめんなさい、正直言うと、初めてですね・・・役者の基本について一から学ぼうと思い、鴻上尚史の『発声と身体のレッスン』『演技と演出のレッスン』という本を取り寄せた。

本をパラパラめくる。驚きの連続だった。なぜかって。まず冒頭から「緊張を解く」「リラックスする」ことについて書かれている。これは、私がずっと探し求めていたことだった。いつも知らぬ間に体に力が入って、ことあるごとに過呼吸になっていたから。葉を食いしばりすぎて顎が痛くなる。鬱の前兆はそんなところから来ていた。だから、身体の緊張を解くことを本当に課題にしていた。それが、なんと!この本に書いてあった。しかも、読み進めていくと、今まで、芝居の稽古でやっていたことばかりだった。

「私、これやってたじゃん・・・」

でもあの頃は、面倒でしかない稽古前の、ヤラネバナラヌコト、として、なにも考えずに見様見真似でやっていただけだった。なぜそれをするのか何も理解しないまま。しかも、そのヤラネバナラヌコトはなかなかの時間を割く。3時間稽古があったとしたら、1時間はやる。もう、それだけで、稽古に行きたくなくなっていた。本当に最悪な話なんだけど、1時間遅れてきて、芝居の稽古が始まったころに顔を出す、という・・・。本気でやっていた人には本当に失礼な女優だったと今思えば・・・。あーごめんなさい。

私が初めて、お芝居の稽古をしたのは、中学1年生。そのときから、本に書いてあった発声法とかリラックス法、体の動かし方など、やっていたので。その時から、私の探していたものを私は知っていたことになる。

法律を本気で学びたいと思い、自分から学びにいき、どうやったら自分の中に落とし込めるかさんざん苦労してきた。勉強するって、こういうことかと、ワクワクしている最近。そこに、お芝居の話。お芝居についても学びなおす。ワクワクしている。

あくまで司法試験がメインではあるけど。忙しくなりそうだ。

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