あの子のサンダル
久しぶりに夢について書いてみることにする。
きっとたくさんの登場人物が出てきたと思うけど、ただ一人覚えているのは大分に住んでいるカメラ友達だけ。
私はなぜかその子のおうちにお世話になっていて、一緒に住んでいる。
学校にも通っているようで、しかもその子の親の送迎付き。とても優遇されている。
私が準備ができるまで、その子もその子の親も来るまで待っていてくれる。やさしさの塊過ぎる、、、
あ、確かお手伝いの爺やが一人いた気がする。でも言葉を発したところを覚えていない。どんな見た目だったかも一切覚えていないけど、その爺やもとてもやさしかった記憶はある。
ある雨の日、時間は16時から少し前。私とその子はこんな時間から学校に行こうとしている。そもそもこの時間しか授業があっていないのか、大幅な遅刻をしているのか分からないけど、何となく急いでいる感じはあった。
こんな雨の日なのに、私の持っている靴はどれも10㎝程のヒールのあるものしかなく、「ぺたんこの靴があったはずなのに、、、」と不思議に思うが、探しても見つからない。
そうこうしてたら、車で待っていたはずのその子が家に戻ってきて、私に衝撃的な一言を言い放った。
「私、今日は行かないことにしたから。一人で行って。歩いて。」
突然の突き放し、これがいわゆる「飴と鞭」なのか?
そりゃあないでしょう。私10㎝のヒールしかないのに。しかも大雨なのに。
「まじか~」と思いながらも、今まで送迎してもらっていたことに甘んじ、それに慣れてしまっていた心苦しさもあり「わかった」と言うしかなかった。
そこでいよいよぺたんこの靴を本気で探さなければならなくなった。
玄関の真正面、白い扉の向こう側、私とその子のウォークインクローゼットがある。その中は湿気とは無縁な、ずっとドライがかかっているかのように乾燥したおひさまの匂いのする空間となっていて、冬物のコートやセーター、ブーツなどたくさんのファッションであふれていた。
そこで私の靴エリアの一角に、夏にビーチではくような、ビルケンシュトックっぽい白のサンダルを発見した。
「あれ?私のサンダルこんなのだったかな?」
と思いながらも、時間も迫っているし、雨の中のヒールほど嫌なものはないと思い、そのサンダルをはいておひさまの空間から雨の中に飛び出した。
家を出ると、まったく見慣れない街並みや信号機、表情の分からない人。でも学校までの道のりは迷わなかった。
と思う。
学校にたどり着く前に目が覚めてしまったから。
目が覚めて一番に思ったのは、「あのサンダルは私のものじゃなかった。怒るかな。」だった。
怒らないでね、やっちゃん。
(笑)
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