労働人口減少の課題解決に、業務自動化で貢献する【CEOインタビュー】
こんにちは、株式会社アクシバースです。私たちは、「人が活躍できる環境を整え、より良い社会をつくる」ことを目指し、勤務シフト自動作成サービスShiftmationを運営しています。
今回は、株式会社アクシバースの代表取締役である能塚さんにインタビュー!起業にまつわる背景やShiftmationへの想い、今後の展望についてお話を伺いました。
起業への思いとテーマ ~労働人口減少の課題解決に業務自動化で貢献を~
―アクシバースの「Shiftmation」は、創業前の経験から専門職の方向けに作成されたそうですね。
Shiftmationは、月間の勤務シフトを自動で作成するサービスで、主に医療や介護など、資格や専門性を考慮する複雑なシフトで勤務されている方々にご利用いただいています。
サービス構想のきっかけは、時間も負担もかかるシフト作成業務の自動化によって「より良く働ける環境づくり」につながるのではないかと考えたことが発端です。
創業前の経験を踏まえると、専門職中心でシフト勤務をされている業界では、まだまだテクノロジーの恩恵を受けていないケースも少なくありません。労働人口が減少する中、人がより本質的な業務に集中できる世の中に変えていけたら、との思いが根底にあります。
ーそれでは創業の経緯についてくわしく教えてください。
新卒では、東京大学法学部を卒業後にNTTドコモへ入社しましたが、実は学生時代から起業したいと考えていて。具体的なテーマは決めていませんでしたが、将来自分で会社を興すなら法律は必須分野だと考え、法律部を専攻しました。
ちょうど私の大学卒業時、通信業はiPhoneなどの登場で変革の真っ只中。時流の速い通信業界で実務経験を積もうと考えました。NTTドコモには約5年半在籍。新宿池袋エリアの店舗統括や、本社マーケティング部にて戦略立案などに携わっていました。
個人的な話ですが、NTTドコモ在職中に母が他界しまして。元々病気であることもわかっていたのですが、生前から、自ら会社を興したいという私の気持ちも話していたのです。母は「将来、事業を通じて世の中に貢献できる人になってほしい」と言ってくれました。
母が他界したのち、具体的に創業への思いがより強くなって…。更に幅広い業界を知るために、UXインテリジェンス事業を展開する株式会社ビービットへ転職し、コンサルタントを経験。その後は九州の実家にある医療機関で経営管理、サポートも含めて病院の建て直しを進めました。
ある程度病院の業績が上向いてきたタイミングで独立し、アクシバースを創業したわけです。
Shiftmationは実体験から生まれた!
ーアクシバース創業後、すぐにShiftmationを事業化したのですか?
実は創業当初は全く別の事業を展開していて。コンサルティング業や、IoTデバイスの販売など、小さな成功や失敗を繰り返しながら「世の中に求められているのもの、かつ自分だからこそできるもの」は何か考えた結果、Shiftmationの発案につながったのです。
具体的なきっかけとしては、まずNTTドコモでの店舗統括時代まで遡ります。当時は複数の店舗から送られてきた売上やシフト表などを管理していたのですが、それぞれ異なるフォーマット、手作業で作成されていて。多くの時間を割いていることが伺えました。
もうひとつは、実家での経営管理経験。事務の方が、Excelで入力した数値を紙に印刷をして電卓で計算するなどのアナログな現場を見たことです。他の医療機関の方とお話をしても共通する要素は多く、シフト作成についても大規模な医療機関であれば、看護師長がまるまる1ヶ月かけて作成していることもある、と。まったく別に見える複数の業界で、業務効率化の余地がある分野だと実感したのです。
ーそこでシフトの自動作成サービス構想が芽生えたと。
はい。まずはシフト作成に関してどれほどニーズがあるか検証すべきだと考えました。そこでシフトの作成代行サービスをスタートし、Excelで対応。実際の作成者からお話を伺って自ら作成してみましたが、何十人分かのシフトを作成するのに何日もかかるわけです。
この業務に慣れていらっしゃる方でも、やはり相応の時間はかかるだろうと我が身を持って痛感しました。シフト作成当初はスムーズでも、完成に近づくほど休日日数など細やかな調整が欠かせません。特に会社側、スタッフ側双方の要望を加味してバランスよく作成することに苦慮しました。
こうした代行経験を経て、お客様に満足いただき対価もいただけたことから、システムを開発して自動作成サービスを展開していったのです。
システム開発の前段階でお客様のリアルな悩みを体感したことで、機能要件の定義やお客様の気持ちに寄り添うサービス展開、サポート体制につながっていると感じています。
ユーザーからの期待と、事業への貢献が大きなモチベーション
ーShiftmationはサービス開始から3年になるそうですね。この期間、アップデートの頻度は?
小さい機能についてはほぼ毎週、大きなアップデートは四半期ごとを目安にリリースしています。
Shiftmationのリリース初期からご利用いただいている、とあるお客様は、サービスの改善速度が決め手となり継続利用につながりました。実際に「どんどんアップデートされて使いやすくなっていき、もうShiftmationを知らなかったころには戻れない」とコメントをいただけたのは、本当に嬉しかったですね。
ーこれまでで一番大きかった反響は?
直近でリリースしたものですが、シフト作成時間の大幅な短縮。1か月分のシフトが約5秒で作成できるようになりました。他社様と比較しても約10倍ほどの速さを実現しています。
我々はサービスのアップデートに際し「精度」「速度」の2点を重視しています。実際に企業様からも高く評価いただいているポイントです。
以前他社サービスを利用されていた企業様で、自動作成だと本来意図していたものと異なるシフトが出来上がり、結局はExcelで作成する方が早い…とのお悩みから乗り換えを検討いただいたことがありました。
「そもそも自動作成できるの?」という懐疑心の中でShiftmationを試験導入した結果、業務の効率化につながり全社導入を決めていただいたのです。
我々に期待をかけていただく喜び、そしてその期待に応え、超え続けなければという健全なプレッシャー。これらが大きなモチベーションになっています。
ーShiftmationならではの強みを教えてください。
企業様から評価いただいているポイントは大きく3つあります。
・シフト作成時の納得感、精度の高さ
・サービスの使用感、UX
・運用定着までのサポート
システムで作成すれば矛盾してしまうような条件でも、人が考えた場合のシフトに近いものが出来上がる精度の高さ。慣れていくことで見やすく使いやすい使用感。これまで作成者が頭の中で考えを巡らせて作成してきたものを言語化し、Shiftmationで作成できるまでのサポート。
スタッフの連携によって、利用企業様からの評価につながっています。
ーShiftmationを通じてどんな社会を作りたいと考えていますか?
まずは社会全体の課題として、日本がこれから直面していくであろう少子高齢化に伴う労働人口の減少が挙げられます。そんな中で生産性の維持・向上を目指すには、今までと同様では立ち行かなくなる。
人とテクノロジー、それぞれが得意な分野を補い合いながら全体の生産性を上げていく、そんな社会づくりに貢献できればと考えています。
中でも人が介在する「コミュニケーション」は、エッセンシャルワーカーの方々の業務本質だと考えています。お客様には必要な業務に集中していただき、シフト作成など重要だが裏方は我々に任せていただければ嬉しいですね。
アクシバースが求める人材と今後の展望
ーアクシバースで共に働きたいと考えているのはどんな人ですか?
考え方として、大きく3つあります。
・顧客志向が強い人
・相互尊重ができる人
・自律した人
まずは顧客志向。創業のきっかけでもありますが、サービスを世の中に出して価値を提供していくためには、まずはお客様に喜んでいただくことが第一です。これは事業としての存在価値でもありますから、まずは自分本位にならずきちんとお客様に価値を届けること。社内共通でこのように考えられることを一番重視しています。
日々仕事をこなしていると、イレギュラーな問題も起こるでしょうし、判断に悩むこともあるでしょう。そのときの判断基準が、お客様のビジネスゴール、長期的な関係性を含めて、何が一番いいのかをお客様起点で考えられることを大切にしたいですね。
次は相互尊重。例えば社内で仕事をする際、自分だけ良ければいいという考えではなく、チームであれば後工程を考えること。相手が仕事をしやすいよう、お互いを思い合えることも大事にしています。
最後に自律した人。顧客志向や相互尊重できるためには、ある程度自らを管理して適した判断をする、常識的なポイントをきちんと押さえていく必要があります。他者を思いやるために、そのベースとして自分を律することが重要だと思っています。
ーどんな方々が働いていますか?
エンジニアは非常に高いスキルを持つチームで、同じようにSaaSの企業から転職してきた方から見ても、この人数でこの開発スピードはありえないといわれるほど速い。今後の開発に関しても、高い精度のものを速いスピードで出せる社内体制が整っています。こういった環境で共に働けるのは、自己成長の意味でもより良い環境だと思います。
また、セールス・カスタマーサクセスのチームもバックグラウンドはさまざま。シフト作成経験者もいますし、SaaSのビジネス経験者もいます。いろいろな経験、知見を共有しながら事業を進められるので、これらをインプットできるのも大きな特権です。
現在は職種・職位というよりは、実際に周りを見ながら比較的フラットに働ける環境。コロナ禍もあって、この1年はほぼ全員がフルリモートですが、東京都渋谷区に自社のオフィスを構えています。必要時にチームで集まる機会は用意しており、社会の情勢に合わせた柔軟な意思決定ができています。
ーこれからアクシバースの仲間になる方へ一言!
直近で入社したメンバーは、本当の意味で「この人たちとなら、顧客志向で仕事ができる」と感じて入社を決断したそう。入社後もその点については間違いないと思ってくれています。
2021年7月現在、アクシバースは私を含めて8名のまだまだ小さい会社。ただ、これまでのサービス改善の手ごたえも感じており、今後大きくチーム拡大を進めていきます。
少人数の事業立ち上げに近いタイミングから、急成長への大きな流れを共に体験しませんか?
アクシバースでは、これからの事業拡大に向けてコアメンバーを募集しています。
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ご応募お待ちしております!
取材・構成:杉本友美
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