科学哲学関連本メモ

プラセボ効果の理解を深めるための科学哲学読書。ほんと面白い。

カルロ・ロヴェッリ『カルロ・ロヴェッリの科学とは何か』

理論物理学の研究者である著者の科学哲学本。科学史上の画期をなすアナクシマンドロスの業績を紹介。

そこから科学と宗教の緊張関係などに話はひろがって…。

無知からはじまる物語。

著者のほかの本も読もうと思った。

マイケル・ストレーベンス『科学の哲学 世界を一変したブレイクスルーの思考法』

哲学科教授の科学哲学本。

最後尾に付された「作中用語集」がすばらしい。これを適宜参照しながら読みたかった(読後に存在に気づく…)。

難点は直訳調の日本語の読みにくさ。ひとつの文章内で迷子になったりして読書スピードが制限されたし、通読するのがしんどかった。

ただ内容はおもしろくってニュートンが重視した「浅い説明」という概念は重要やなと思う。

あとロバース・グロステスト(p.219)。この人の名前は初耳かな。「ベーコンよりも何世紀も前の中世後期に、制御された実験という概念を発展させた」とのこと。イギリスの哲学者。

伊勢田哲治『疑似科学と科学の哲学』

科学哲学の専門家による入門書。

この本は「プラシーボ効果」とか「コントロール」とか「二重盲検法」とか「ランダム化」を、けっこうな紙幅をとって扱っている点で注目。

出版年である2003年時点での科学哲学におけるプラセボ効果の位置づけがおそらくははっきり現れているのやろと思う。「プラシーボ」表記も含めて。

索引。索引があるだけでこんなに救われるとは!

おわりに

主観と客観。観察と実験。

テーマは被れど、語り口はそれぞれで。

いっかい読んだくらいじゃ内容を消化しきれへんけど、再読するには時間も必要で、読みたい本はたくさんで…という葛藤がマシマシになりますね。

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